夢現無双 ④ ’19年・月組・東京 「一番いい男?」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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グランステージ『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』
脚本・演出/齋藤 吉正

令和元年6月2日 午前11時公演 1階14列上手側S席 / 午後15時30分公演 2階11列上手側A席

<相変わらずの、ネタバレ多数、かつやや辛口記事となっておりますので、この作品をご愛好の方々におかれましては、以下は決してお読みにならないよう、お願い申し上げます>


〇 見どころ...
さて、何度か書いている通り、この公演は
「月組・正二番手スター・退団公演」
であり、そこが、一つの大きな焦点のはずですが...

第0場 美少年 ―越前―  二人しか出ないから、ある意味一番目立つ (?) かもしんないけど、肝心の「立ち合い」は終わっていて、あまりに短すぎるシーン。
第2場A 関ヶ原 ―男たるもの―  本当に、一瞬だけの出番。
第4場 京  ひょっとして、あそこも「見せ場」の一つ? 剣をふるう姿って、あんまりないから...。あとは、「からん」ちゃんたちとの、あってもなくてもみたいな「やりとり」だけ...
第6場 それぞれの旅路  ちょっと歌って、ちょっと武蔵とすれ違うだけ...
第7場 贋流  ←しょうもないオ〇ジギ〇グ...はともかく(笑)、そもそも、「又八」自体、いなくても良かった気も...
第9場 清十郎、破る ―洛北蓮台寺野―  セリフが少しだけあり、その後、銀橋で、ちょっとやり取りするだけ...
第10場 決闘 ―一乗寺下り松―  ここも、最後にちょっとだけ目立つのみ...
第11場 独行道  ここで、歌うんだったかな?
第12場 剣と鍬 ―法典ヶ原―  何故か、唐突に助太刀に現れる...もしかして、ここが一番の大活躍?
第14場 宿命 ―舟島―  銀橋で2~3太刀、舞台に戻って、2太刀くらいで終了...一体、尺は何分だったのだろう...


さて、こうやって、振り返ってみても、
「どこが、クライマックス??」
...ですよね...。
場面の数は、それなりに多いけど、それぞれの場面での出番は、いつも短め...。
小次郎の
「最強剣士」
ぶりを実感させるような場面もないし、その
「悲運の美剣士」
ぶりに涙するほど、人物像が書き込まれているわけでもない...。

⑩ 美弥 るりか(89期・4番 「るりか」「るり」「みやちゃん」)  佐々木小次郎  芝居 ☆☆☆☆ / 歌唱 ☆☆

とはいえ、みやちゃんの芝居の作りは、さすがですね。事前は、体格的に
「勝負にならない」
系に見えるかとも思っていましたが、実際には、全然、そんなことはなくて、「屈強」には見えませんが、不思議な「妖しさ」を漂わせ、何というか、生まれながらの
「天才的達人」
といった感じに見えました。もうちょっと、本がマ〇だったら......
...はともかく、歌は、小曲が2つくらいしかありませんでしたが、ショーも含めて、どこか
「抑え気味の発声」
に聞こえました。ただし、声質自体には異変は感じられず。公演も最終盤ですから、疲れもあるでしょうし、意識して、少しセーブしているのかもしれませんね。


〇 もう一つの焦点
ところで、もう一つの焦点、勿論
「新トップコンビの大劇場お披露目公演」
というところですね。

⑪ 美園 さくら(99期・首席 「さくら」「さくさく)  お通  芝居 ☆☆ / 歌唱 ☆☆☆☆

演技に問題があるわけじゃないけれど、今回の
「和物/健気系純心ヒロイン」
...こういった役柄は合わないんじゃないかな...。もともとの「お○の作り」自体が、「お多〇系」な感じなので
「和物の薄化粧」
だと、もろにそんな感じになっちゃうし...ショーの方が、ずっと綺麗に見えますよね。それと、こう、
「ただひたすらに、相手を思い続ける」
っていう「純情 (単純?) タイプ」にはあまり見えなくて、何か
「作って (狙って) る?」
っぽい感じになっちゃう気が...。こういった役よりも「アイヴィ・スミス」のような、ちょっと
「メンドクサイ」
とこを (メッチャ?) 秘めた、(メ○クも含めて、) 何かと
「濃い系美女」
役の方がはまるような気がします。

さて、歌は、流石に
「首席」
といった出来映えでしょうか。この程度の楽曲なら、「楽々過ぎ!」な感じさえしました。もっと、
「難しい曲で聞きたい...」
という感じ...。

...ということで、次の本公演は
「人気ハリウッド女優」
という役どころですし
「楽曲もタップリ」
でしょうから、こちらは、
「ピッタリはまりそう!」
楽しみですね(笑)。


〇 せめて...
ところで、この作品の登場人物の中で、最も
「いい男」
って、「小次郎」を微差で押さえて

⑫ 暁 千星(98期・首席 「ARI」)  吉岡清十郎  芝居 ☆☆☆☆

「清十郎」じゃないでしょうか。「小次郎」って、謎の「キリシタン」ぶりも含めて、どーも内面が伺いがたく (っていうか、まともに書けておらず?)、その心情に共感することが難しいキャラでしたが、「清十郎」の

⑬ 叶羽 時(96期・15番)  朱実  芝居 ☆☆☆

「朱実」への一途な想いには、グッとくるものがありました。「ARIちゃん」も好演だったし、こういった役もピッタリこなしている辺りに、その着実な
「実力の伸び」
を感じさせました。

しかし、一番大切な
「主役とヒロインの成り行き」
も含めて、全くといっていいほど
「カタルシスのない」
作品なんですから、せめて、この二人だけでも、「(ほのめかしでもいいから) きちんと結ばれる」ようにしたらどうなんでしょう...。この二人さえも、あんな結末に終わらせる意味が全然分からない...。正直なところ、見ていて、〇が立ってきました...。
...とはいえ、まあ、この辺も
「原作通り」
なんでしょうけど、別に変えたっていいのでは? この二人の行く末がどうなろうと、物語の本筋には全く影響ないんだし。

● ストーリー ☆

全体的に、
「原作に沿った展開に固執」
するが故に、「分かり辛い」上に、
「カタルシスに極めて乏しい」
ストーリーになっているように思えます (でも、さすがに原作自体を読みふけったであろう年代ではなく、実際読んでないし、読む予定もないし、映画も、テレビドラマも知りませんので、勘違いだったら申し訳ありません...が、いずれにしろ、この作品が「カタルシスに乏しい」ことに変わりはないでしょう)


こうして振り返ってみても、私のような「○カ」には、なかなか、「感動ポイント」「泣けるポイント」も「とても楽しめるポイント」「すっきりポイント」も、なかなか見つけられない...ストーリー自体の謎も多いですし...手ごわい作品ですね...このストーリーをさっと理解できる”very smart”な方がうらやましい...
次回の最後の観劇こそは、楽しめる方に入りたいものですが、生まれつきの「○ホの又八」ものなので、多分無理でしょう...(笑)。



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