あかねさす紫の花 ① ‘18年・花組・博多座 「天性?」 | To TAKARAZUKA once a month at leastー観劇・備忘録

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①あすかさん ②おはなさま 

万葉ロマン『あかねさす紫の花』
作/柴田 侑宏 演出/大野 拓史

作曲・編曲・録音音楽指揮/吉田優子  作曲・編曲/寺田瀧雄  編曲/河崎恒夫  振付/峰さを理 殺陣/清家三彦  装置/大橋泰弘  衣装/新宮有紀,河底美由紀  照明/氷谷信雄  音響/大坪正仁 小道具/加藤侑子  歌唱指導/ちあきしん  演出補/生田大和  舞台進行/荒川陽平
平成30年5月5日 博多座 午前11時公演 1階M列上手側

初日に引き続き、2回目の公演を観劇してきました。やっぱり
「ショーはサイコー!!」
です。初日に負けないほど、手拍子も熱く、本公演以上の盛り上がりでした。この日の午前の「みりりん」は泣き上戸で
「昨日、どんたく見れんかった...」



[解説]
1976年の初演以来、度々再演を重ねてきた万葉ロマンの名作。律令国家形成の立役者となった中大兄皇子、大海人皇子という才気溢れる二人の兄弟が、女流歌人・額田女王を巡って繰り広げる愛憎劇。古代史上に名高い三人の壮麗なロマンをもとに描かれたオリジナルミュージカルに、明日海りおを中心とした花組選抜メンバーが挑みます。



○ 42年の歳月...
正直、芝居の方は、初日観劇では、今一つ入れませんでした...。何というか、いつもと、ちょっと
「テンポ感が違う...」
というか、ストーリーが流れていかず、
「場面の羅列」
のように感じられるというか...。初演は、1976年、42年前...。
「いくら名作といえども、もう今の時代には...」
とか、失礼なことも考えたような気がします...。そして、それは、勿論
「ドシロートの超勘違い」
でした(笑)。


○ 二回目の観劇
「あさきり」の映像を見たことはありますが、かなり以前のこと...。詳細は、勿論、失念していましたが、初日の観劇の中で、色々と思い起こしたところも多かった。そして、一度観劇した上での、この2回目の観劇の方が
「ずっと楽しめました」
↑にも書いた通り、この作品の構成は、シーンの羅列感がある。物語が、分かりやすく、流れるように進行していくような構成になっていない。
時間的にも、
「皇極天皇、孝徳天皇、斉明天皇、天智天皇」
の4つの時代に分かれていて、それについての説明的なセリフがあるわけでもない。物語に現れるエピソード自体の継続性に乏しいので、1回の観劇だけでは、全貌を掴むのが難しく、それへの戸惑いにとらわれて、肝心なところに集中できなかったんだと思います。
1度見終えて、さらにプログラムもしっかり読んでからこそ、その真価が分かる作品だと思います。要するに、
「予習は必須!」
ということでしょうか。
ところで、今では、入鹿暗殺事件は「大化の改新」ではなく
「乙巳の変」
と呼ぶようになっていますね。若い方は、戸惑われたのではないでしょうか。



○ 楽しむポイント
つまり、柴田先生のこの名作は
「ストーリー展開の妙」
を楽しむようなものではないのでしょう。何というか
「登場人物たちの心情の機微」
を味わうというか...。そして、演じられる方々は、美しい方ばかりなのですが、その絡み合いには、深い
「大人の情感」
というか...。結構、濃い系、ドロドロ系、生々しい系のものが潜んでいる。しかし、それ故に
「共感」
し、登場人物に感情移入することができる、といった構造があるような気がします。

また、それゆえ、役者の
「芝居の技量を堪能する」
という部分が大きい。セリフの内容よりも、表情の動き、言葉の響き、ちょっとした仕草に、にじみ出てくる心情に共感していくという感じかな。
2回目の観劇、ようやく、そういった目で見ることが出来たような気がします。


○ 芝居の魅力
ストーリーの大きな流れ的には、
「いてもいなくても...」
という人物の深い心情が描かれているのも、大切なポイントなのでしょう。

① 柚香 光(95期・20番 「れい」)  天比古  ☆☆☆☆

彼の絶望と、額田の戸惑い...その間にあるもの...。
私の記憶だと、もっと狂乱したように思っていましたが、仏像を壊そうとしたことなどは、はっきりと映像で見た記憶が残っていました。それだけ、
「心を動かされる」
シーンだったのでしょう。この日は、とにかく芝居をしっかり堪能しようとしていて、そういった目で「れいちゃん」を見ると、れいちゃんの良いところって、
「心の動き」
が、よく伝わってくるところなのかもしれないと思いました。非常にストレートな表現なのですが、「大げさ」とか「わざとらしい」とかにはあまり見えない。それは
「役の心情のつかみ方が適切」
なことによる
「きちんと作り込まれた芝居」
に、さらに、野生の勘 (?) なのか、ちょっと
「意表を突かれるような表現」
のスパイスが加わってくるからでしょうか。そう、勿論
「天性の華」
だけでは、トップオブトップの後任は務まりませんものね...。


○ 天賦の才?
ロケットといえば、『BADDY』の
「怒りロケット」
に感服させられたばかりですが...それと、正に真逆の作りにもかかわらず、『Santé!!』の
「CanCanロケット」
も素晴らしい...。いや、フリはこれ以上ない位
「コッ〇ズカシイ」
はずなのですが...。そうなることなく、ロケットシーンが、ショーに欠かせないワンピースとして、純粋にエンターテイメントとして楽しめるのは、間違いなく
「れいちゃん」
の力...。このシーンに再会して、人を惹きつけ、魅了する
「天賦の才」
というものを、改めて感じさせられました。


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