私のもとに今も届く、試験合否の連絡。
今年も、届きましたが、それは合格の連絡でした。しかも、私が伊藤塾で教えた最後のクラスの彼。
その彼からは毎年、試験に落ちるたびに私に連絡が届いていました。
でも、今回は無事に最終合格できたことを、私に伝えたくての連絡。
それは、この司法書士試験に導いたのは、他ならぬ私だったからだという。
何度も、何度も、不合格を突き付けられていただけに、本当に私も嬉しいです。
その彼の合格までは、とても辛く険しい道のりでした。
8回目の試験での合格なので、私の入門講座受講からだと、約10年。
毎日、病気になっても、子どもが生まれてもと、どんなことがあっても、毎朝4時に起きて、6時まで勉強し、そのあとは、家事、育児、仕事を続けていました。
試験に落ちるたびに、もう、毎日が地獄のようで、悔しくて、悔しくて、情け無くて、自分はなぜ合格できないのか?他の合格する人と何が違うのか自問自答する日々がずっと続きました。
応援してくれる人もほぼおらず、ずっとずっと1人でこの10年、いつかいつか自分が報われる日が必ず来ることだけを信じて、必死で勉強を続け、私のモットーである「苦しければ最高」と何回も何回も唱えたといいます。
でも、とうとう昨年不合格のときに耐え切れず、私にメールで「試験勉強を辞めます宣言」がありました。
それは、「もう、こんなにつらい生活と勉強は続けられない。とにかく、しんどい。民法改正が控えているので、また新しい勉強が必要だと思うと無理だ、限界だと思った。」とのことでした。
私は、いったん、その宣言を受け入れ、それでも、また勉強する機会が訪れるかもしれないので、諦めないでほしいとメールを返信しました。
その後、「一生このまま後悔した思いをして生きていくことなんて到底受け入れられない。」と思い直し、勉強を続けてくれていました。
そして、今回の合格の報告。
「あのとき本当に諦めなくて良かったと心底思っております。先生が伊藤塾を辞めてから、10年近くは経っておりますが、ようやく、ようやくこのような報告ができることを何度も何度も夢を描きながら、生きてきて、それが現実になりました。」と。
私も涙が出るほど、嬉しいです。
「この試験を振り返ってみると、不合格という結果は、私にとって必要なものだったと改めて思っております。人の苦しみ、辛さ、悔しさ等おそらく、短期間で合格していたら絶対に分からなかったと思います。この試験に求められているのは、心技体であって、いくら技術=知識があっても合格出来ず、必ずそれに加え、成熟した精神がなければ絶対に合格出来ないことを身をもって知りました。」と、届いた感謝のメール。
不合格だった連絡が今までずっと私にあったからこそ、今回の報告が余計に嬉しいです。
講師だったことを誇りに思わせてくれる連絡が今もあることに幸せを感じています。
あなたの合格を信じている人が、ここにもいることを忘れないで、これからも勉強を続けて欲しいです。
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