第1827回 例会山行 国東半島の山 | 広島山稜会のブログ

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西中国山地を歩いて64年

第1827回 例会山行 国東半島の山

                                  令和6年5月18日~21日

 

5月18日(土) 中山仙境

コースタイム

 夷耶馬農村公園駐車場10:07 → 10:32前田登山ルート合流点 → 11:40無名橋11:52 →12:10高城山13:10 → 14:00隠洞穴14:20 → 14:51中山仙境下山口

 

 竹田津港に9:20到着。中山仙境登山口となる夷耶馬農村駐車場に向かう。4台の先客あるようだ。登山届を出し出発した。小さな川を横切るとすぐに山道となる。約40分で前田登山口からのルートと合流した。これから先はアップダウンの連続で、多くの登りには鎖が設置してあり注意しながら歩く。ルート上には何ケ所も札所があり石仏が設置してある。霊場として多くの人達に崇められてきたことが感じられる。展望は低山にもかかわらず、奇岩が多く素晴らしい景観である。この山のハイライトいえる無名橋に着くと、石と石を組み合せた2つの石が橋状になっており、不思議な感じがする。重量制限を感じさせるような気がした。橋の左側は断崖絶壁であり、結局私は下から見上げるだけにして出発した。

 高城山に到着すると弘法大師像が祀られている石碑があり、展望も素晴らしい。少し下ったところで昼食にした。昼食後のルートも大変でした。ナイフエッジの尾根を過ぎるとUターンするようにして山腹をトラバースします。この道は細い上に右側は         足を踏み外すと命はないような断崖絶壁です。幸い左側には鎖が設置してあり、これを頼りに歩くことができました。隠洞穴まで来ると下山口まで500mの案内があり少し安堵しました。これから下山口までも足元が悪いので慎重に歩いて下山口に着きました。

 今回の山行は低山ということで甘くみていました。こんなにスリルにとんだ山とは想像していませんでした。登山時間も一般の倍近くかけて歩きました。もう少し前調査をするべきだったと反省しました。しかし展望の良さは抜群でした。またイワマツ(イワシダ)の群落がいたるところで見ることができビックリでした。

 今日は早めに宿泊所の真玉温泉に帰り疲れを取ります。

 

ここが登山口です

ルート上には札所と石仏がたくさんあります

鎖が何か所も設置されています

無名橋です

高城山山頂です

高城山をバックに

細い道です

隠洞穴です。疲れました

下山口到着です

 

 

5月19日(日)文珠山・文殊仙寺・熊野摩崖仏

 コースタイム

 文殊仙寺登山口10:35 → 10:55林道 →11:23林道終点昼食11:55 → 12:41文珠山12:54 → 13:50文殊仙寺駐車場

 今日は日本三大文殊の一つと言われている文殊仙寺にお参りして、知恵を授かって文珠山に登ることにする。ご本尊の文殊菩薩は12年に一度(卯の年)しか公開されない秘仏だそうである。ということは昨年なら拝観できたのである。それでも閉まっている扉の前で知恵を授けてくださいとしっかりとお祈りしました。しかし今回は文殊仙寺の鬼大師座像と元三大師座像の拝観特別展が開かれていたのでこちらにお参りする。国東は鬼と人間とのつながりが深く、鬼は魔除けや厄払いをしたことから僧侶たちの憧れの象徴となり、人と鬼とが長年の友のように受け継がれた文化が2 018年、鬼が仏になった里「くにさき」として日本遺産として認定されたそうで、この寺も鬼と深いつながりあるようである。

お参りがすむと我々は文殊山に向かうことにする。文珠山は古くは峨眉山と呼ばれていたそうである。寺のパンフレットにも峨眉山、文殊仙寺とある。文珠山には東参道の駐車場近くから時計の反対周りで霊場に立ち寄らず一周することにした。登山口には標識もなく探すのに少してまどった。登り始めた周りはミツマタの群落が続く。20分くらい歩くと林道に出た。長い林道である。途中、文殊山からの下山者にルートの話を聞くと急登で大変で行くのは遠慮したほうが良いのではないかと言いたそうな感じでした。引き返すのも面白くないので計画通り歩くことにする。葛原集落跡を過ぎ、林道終点まで来てルート間違いにきづいた。少し引き返し林の中を歩かなければならなかった。わかりにくい標識のため見過ごしたようだ。林の中を少し歩くと急登となり、ロープにつかまりながら歩くようなところもあった。この急登が頂上あたりまで続き、山頂近くまで来るとペースも落ちる。文珠山の山頂は広く、展望も良い。登山者はいなく静かな雰囲気を楽しむことができた。下山はまた急な下りである。鞍部から左に進むと今度は30曲がりの急なジグザグ道が続く。下りたところで清滝観音に立ち寄り、これから文珠山に登るという登山者に出会った。こちらからの登りも大変である。ここを過ぎると比較的歩き易い道となり文殊仙寺の下の駐車場に帰ってきた。今回はどこにも立ち寄らず、速足で歩いたの大変疲れました。早く下山できたので熊野摩崖仏を見に行くことにしました。

熊野摩崖仏の駐車場にはたくさん車が駐車していました。早速石段を歩き摩崖仏目指します。この石段については昔、暴れまわる鬼がいて村人達を苦しめていました。熊野の権現様は鬼に一晩に石段を100段積むとこれまでの行いを許しやろうということになりました。鬼は簡単に50段築き上げ、99段に近づきました。驚いた権現様は100個目の石を担いでくる鬼を見てコケコッコーと鳴きまねをしたところ、負けたといって最後の石を担いで逃げ帰ったという伝説が残っているそうです。この話から石段は100段くらいかと思っていたところ、いくら石段を登っても摩崖仏は見えません。おそらく2000段近く歩いたのではないかと思いました。登山以上にきついです。やっとのおもいで着くと、不動明王と大日如来の摩崖仏が目の前に見えます。この摩崖仏は国の重要文化財に指定された国内最大級の摩崖仏だそうです。これで今日の予定は終わり、真玉温泉に帰りました。

 

文殊仙寺鐘楼門です

本堂内にある鬼鬼大師座像です

本堂から下りています

文殊山に向かっています。谷沿いにミツマタの群落があります

文殊山山頂です

山頂からの展望です

 

熊野摩崖仏への石段です

熊野摩崖仏です

夕食のご馳走です

 

5月20日(月)

 旧千燈寺・姫島

 

今日は不動山から千灯岳への登山を計画していましたが、体調がすぐれない人もあったため、旧千燈寺跡近辺を散策して早めに姫島に行くことにしました。旧千燈寺は天台宗で国東半島の多くの末寺等をゆうし、六郷満山の中核をなす寺として繁栄したそうである。本殿をはじめとして、奥の院、千燈寺を創建したといわれる仁聞菩薩の入寂した地、五輪塔群、五辻不動尊などが不動山のふもとから中腹まで続いている。しかし戦国時代に豊後の大友氏による焼き討ちにあい、本殿は消失したそうである、その後再建されましたが当時の繁栄は無かったそうです。現在は本殿前に仁王像が立っています。横には奥の院に向けて、苔むした石畳、この景観は素敵で、当時の姿を思い浮かべさせるような雰囲気になります。

この後は五輪塔群、奥の院等を拝観して、姫島に向かいました。

 姫島にアサギマダラが5月から6月にかけて南の地から立ち寄りスナビキソウの蜜を求めて立ち寄り休息後、北の方に向かうそうです。10月には北からフジバカマを求めて姫島に立ち寄り、その後南方に飛んで行くそうです。初めてアサギマダラの行動を知ることが出来て感激である。一昨年には灰が峰でマーキングした蝶が南の島で確認された話を聞いています。あの小さな羽でどうしてあんな遠くに行けるのでしょうか。アサギマダラの休息地に着くと沢山の蝶が蜜を求めていました。明日の早朝の方がたくさん見ることが出来ると聞き明日を楽しみに宿に向かいました

 

千燈寺跡の5体の仁王像です

奥の院です

五輪塔群です

石仏群です

今夜の夕食です

 

5月21日(火) 姫島アサギマダラ

 アサギマダラを見に朝6時前に現地に行きました。先客が一人いました。アサギマダラが山側から下りてくるようです。多くのアサギマダラで満足しました。

アサギマダラが集まるスナビキソウです