日増しに春の気配が広がる季節になりました。
皆さん、お元気でお過ごしでしょうか?
この時期は卒業式の季節でもありますね。
そして、4月からまた多くの若者が新社会人としてスタートを切ります。
私は「彼らのこれからの人生が幸多かれ」と祈りにも似た気持ちで新入社員研修をさせてもらっています。
誰もが新社会人として同じ様にスタートを切り、同じ会社であれば同じ新人研修を受講し、同じ様な仕事についていきます。
しかし、1年後、3年後、5年後、10年後の彼らは一人ひとりが全く違うモチベーションの高さで働いています。
その差は何だろうと考えます。
確かに配属を受けた部署の上司や先輩の影響もあるでしょう。
しかし、実際には同じ部署に配属されても、一人ひとりが仕事へのモチベーションが違います。
それは、やはり本人の働く姿勢や目的の差だと思うのです。
働く姿勢はおおざっぱに言うと3種類です。
「義務感で働く人」と「責任感で働く人」と「使命感で働く人」の3通りです。
義務感で働く人は「生活の為に」働いているという意識の人です。
責任感で働く人は「周りに迷惑をかけない為に、評価や自尊の為に」働いている人です。
使命感で働く人は「働くことそのものに意義と価値を見出し」働いている人です。
以前、NHKで放送されていた「プロジェクトX」という番組がありましたよね。
あの番組で取り上げられた人達はまさに使命感で働く人の典型でした。
最近、使命感をもって働く人達に注目する番組が多くなってきたなと思っています。
「使命感で働く人の割合はどれくらいだと感じますか?」
私の感覚では「5%」程度ではないかと思っています。
大半は義務感や責任感のレベルです。
使命感で働く人は働き甲斐をもって働く少数派です。
「彼らは最初からそうだったのでしょうか?」
私は「そうではない」と考えています。
彼らも義務感や責任感で働いていた人達です。
それが、何等かのプロジェクトや人との出会いの中で使命感へと昇華した人です。
では、「プロジェクトや人が使命感の原因でしょうか?」
私は「ちがう!」と思います。それらは「引き金であって、真の原因ではない」と考えます。
真の原因は彼らがした「働くことへの意味づけ」と、仕事を通してこんな自分になりたいとする「自己実現的目標」だと思います。
若い人達に伝えたいことは、 最初は、義務感からでもいいから「石の上にも3年」のことわざの様に結論を急がず続けてみてください。
そして、「自分はこの仕事には責任がとれる」「私はこの人達を守る為にも働いていく責任がある」と言えるものを見つけてください。
そして、与えられた責任や役割と誠実に精一杯向かい合っていくなかで、貴方自身の内側にあり、貴方自身を熱くさせてくれる「働く意味づけ」と「なりたい自分像の目標」を見出していきましょう。
私は「一人ひとりの内側に燃える使命感の火種があり、炎をなることを待っている」と確信します。