『進撃の巨人』アニメ版ファイナルシーズン Part2 で、エレンが島の外の人類を滅亡させるつもりだと、ヒストリアとフロックに打ち明けました。
エレンは憲兵団が、ヒストリアを巨人にしてジークを食わせるのを避けるために、逃げろと提案しますが、ヒストリアはエレンの考えに賛同できない。
虐殺を肯定したら、胸を張って生きられないと発言します。
「胸を張って生きろよ」は104期ユミルがヒストリアに送った言葉。
それに後押しされて、始祖の巨人を引き継ぐことを拒否して、エレンを助けることを決意したヒストリア。
あれは恰好良かったよ!

なのに今更、なぜ妊娠するという方法で、巨人化させられることを避けようとするのか、全く理解不能です。
選ぶべきは、憲兵団の思惑に抵抗することなのでは?
そして、エレンの壁外人類虐殺も阻止する。

妊娠することで、巨人化は避けられますが、エレンの虐殺阻止には効果がありません。
その後、調査兵団にエレンの思惑を伝えることもしていませんから、壁外人類の虐殺を後押ししています。
他人(親を含む)に与えられた使命や期待を裏切っても、自分の意思を優先することを選んだのがヒストリアの生き方だったんじゃないの?
女王なんてなりたくないけど、お仕着せの役割ではなく自分の意志で選択したのだからと受け入れて、その代わり、見捨てられていた弱い人たちを救うことに力を尽くすことにしたんじゃないの?

エレンが、ヒストリアの案を受け入れたのも理解できません。

ジークが提案した、地鳴らしによる抑止力キープには、王家の血を引く巨人が必要です。
しかし、そのためには、ヒストリアが望むor望まないに関わらず、家畜のように子供を複数産む必要がある。
13年後には自分を食べさせて、王家の血を引く巨人を引き継ぐために。
そんなことをさせたくないとエレンは考えたのではなかったの?

エレンの地鳴らしによって、王家の血族による巨人の継承が必要なくなるなら、時間稼ぎのための妊娠はOKなの?

 

ヒストリアの妊娠が判明したタイミングで、ハンジさんがエレンに「ヒストリアを犠牲にすることはないと信じてたのに」といった発言をするので、ハンジさんはエレンがジークの作戦に乗ったのだと考えたのでしょう。

愛する人との子供を産みたいという自然発生的な思いがなくて、別の目的のために、妊娠・出産するのは、私には、子供を道具にしているようにしか見えないのですが。
食わせるために産むわけじゃないから、家畜じゃなくてペットだよ!ってことなの?


ペット的な生き方は、元々の壁内人類の生き方だったのでは?
壁の外に出ようしなければ、一応は平穏な生活を送ることができた。

その生き方を私は悪いと思いません。
でも、未知の世界を知りたいなら、危険な壁の外へ出る必要がある。
それを選択した変人集団が「調査兵団」でしょ!

ペット的な生き方を選び、調査兵団を揶揄した一般人に暴力をふるったのがエレンなのに。
エレン・ヒストリア、あんたら何のために戦ってきたの?
あんたらのために死んだ大勢の仲間のことはどう思ってんの?

アニメの完結編で、ヒストリアがなぜ妊娠を選んだのかという理由が補完されることはないでしょう。

だから、単に巨人化させられるのを避けるための時間稼ぎが目的だったとしか私には考えられません。
だとすれば、ヒストリア、あんたはロッド・レイスにそっくりだよ!

 

ヒストリアに関しては、解釈が難しすぎるので、何度も考察しています。