2019・中国・仏 ★★★☆☆(3.9)
監督:ディアオ・イーナン
出演:フー・ゴー グイ・ルンメイ リャオ・ファン レジーナ・ワン チー・タオ
ディアオ・イーナン監督がメガホンを取ったフィルムノワール。
中国の裏社会でもがきながら生きる人々の物語を描く。
フー・ゴーが主人公を演じ、ディアオ監督作で共演したグイ・ルンメイとリャオ・ファンのほか、
レジーナ・ワンらが出演する。 (シネマトゥデイより抜粋)
韓国産ドラマをポイントで見た為に今月の残ポイントが少なくて、殆どの作品がポイントで見れない。
それでも、やっぱ見たいモノは一等安い所を狙うしかないな。 という事で、レンタルしようか
凄く迷ったけれど、兎に角一度に送られて来るレンタル枚数が少ないので、今日も銭出す事に。
まぁ、本作は本当に見たかったから良いのだけれど…。 Amazonプライム400円。
2012年の中国南部。 再開発から取り残された鵞鳥湖周辺の地区。
此処では、ギャング達の縄張り争いが激化していた。
刑務所を出て、古巣のバイク窃盗団に戻った男チョウ。
敵対グループとの抗争に巻き込まれ、逃走中に誤って警官を射殺してしまう。
警察は警官殺しのチョウを捕まえるべく、すぐさま30万元の報奨金と共に全国に指名手配する。
チョウは寂れたリゾート地「鵞鳥湖」の畔に潜伏し、自らに懸けられた報奨金を愛する妻に
残そうと画策する。
そんな彼の前に「水浴嬢」と呼ばれる謎めいた水辺の娼婦・アイアイが現れるが…。
警察や報奨金強奪を狙う窃盗団に追われ、後戻りのできない袋小路へと追い詰められていくのだが。
<この予告編、ちょっと変わっている。チョウ編とアイアイ編が続けてあります>
「チィファの手紙」を見た時に調べて、これは見ねばと思った本作。 監督も気になるお方。
まぁ、一応「フー・ゴ―」氏見たさにって所は嘘じゃないけれど。
どちらかと言うと、チョウ役の「フー・ゴー」氏は脇役っぽい感じだな。
それでも、珍しく激しいアクションが結構あるし、キレキレでカッチョヨス。
タダ、作品全般的に言えるのだが、多くを語っていない為にチョウの良さがイマイチ分からん。
知らずに撃った相手が警官だった事で、実はこの事件チョウは「嵌められた」にも拘らず
全国に指名手配されてしまう…。
出所後すぐの事だったので、自宅に帰る前に「一仕事」して金を持って帰りたかったのか?
指名手配になってからは、覚悟を決めて、せめても「妻」に報奨金が渡せるようにと思う。
既に「妻」の所へは警官も言っている筈なので、友人の様な女が連絡係を務める事に。
それが、アイアイ。 彼女は鵞鳥湖の「水浴嬢」と呼ばれる娼婦。
勿論危険を伴う為に幾らかは貰える。 アイアイには、とっても簡単で楽な金儲けの筈だったけれど。
アイアイ役の「グイ・ルンメイ」氏が抜群に良い。 娼婦らしからぬ、短髪で細身の風貌。
監督の前作「薄氷の殺人」に続いて出演。 監督のミューズなのか?
妻を待っているチョウの前に現れたアイアイが「お兄さん、火を貸してくれない?」って声をかける。
このチョウの事を「お兄さん」と呼ぶ時だけ、「お商売」が透けて見えるようだけれど、妖艶さもなく
男性をそそる様な女性にも思えない。
でも、アイアイの「お兄さん」って言うのが、妙に好きだな。
互いに、どうして此処に尋ねて来たかを告白し合う。 特にチョウは慎重にしないと警官だったら
即逮捕になってしまい、妻への計画もおじゃんになる。
話を聞いても、尚「妻とどうしても会いたい」と思うチョウの為に彼女を連れて来ることになるアイアイ。
<チョウの妻は↑こげなお方> 始めは「5年も何の連絡もなく」って怒っていたけれど。
チョウの事を執拗に追いかける刑事達↑。報奨金目当てのチョウの敵対グループや裏切った仲間。
そして、本当にチョウに妻と合わせてやりたいと思う仲間達。
この三つ巴で、チョウを追うのだけれど…。
刑事も私服で、しかもギャングに化けてだし、暗いシーンも多しで、誰が誰か見分けがつかん。
制服の警官はスグに分かるけれどね。
なので、「そっちは危ないよ」とか応援も出来ない。 「え?え?良いもん?悪い奴なん?」って
画面を追うしかない。
<↑こんな靴が流行ったのか?> この靴を履いて、皆踊っている。
その曲が「怪僧ラスプーチン」だったり…。 「ジンギスカン」だったり…。 流行ったのか?この時期。
あぁ言う風に並んで踊ったのかな? けけけ。
本来ならドキドキする「尾行シーン」なんだけれど、盆踊りの様にこの曲が流れて来て
思わず苦笑した。
そう言うシーンも幾つかある。 「謎の歌う箱女」とか。(これは見ないと分からない)
意外と↑このシーンも好きだったな。 チョウはアイアイの麺も奪って食っちゃうけれど…。
とは言え、前作との違いは目を見張る驚愕のシーンが何か所かある事。
そんなシーンは、見慣れている筈の私がその度に「おぉ~!」と思わず言ってしまった。
ワザとなのか? 監督のしてやったりなのか? 唐突なワンシーンやら、「ほぇ?」みたいな
シーンが投げっぱ状態なのも目立ったな。
監督の良さと捉えたい所だが、何気に雑な感じにも思えた。
反対に良いシーンも満載だからな。 ボートのシーンとか良かったわぁ~。
後々じんわり良さが込み上げては来るのだけれど。 手放しで本作が好きだとは言えないな。
だが、本作を見て「ビニール傘を買う時は、先が尖ったのにしよう」と固く誓った私。(白目)
どなたにもお勧めと言う作品では決してないけれど、私は好きっす。と言うご報告をば。
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