2018・ポーランド・英・仏 ★★★★☆(4.2)
監督:パヴェウ・パヴリコフスキ
出演:ヨアンナ・クーリク トマシュ・コット アガタ・クレシャ ボリス・シイツ ジャンヌ・バリバール
パヴェウ・パヴリコフスキが監督を務め、冷戦時代を舞台につづったラブストーリー。
15年に及ぶ恋人たちの日々をモノクロ映像で映す。
主人公のカップルをヨアンナ・クーリグと、ポーランドの俳優トマシュ・コットが演じる。
第91回アカデミー賞で外国語映画賞を含む3部門にノミネートされた。(シネマトゥデイより抜粋)
見ようと思いながらも、なかなかオイドが重くて…。 上手い具合に、もう1本気になっていた作品と
抱き合わせで見れたので見て来た。 もう1本は「メモリーズ・オブ・サマー」←書きます。
1949年、共産主義政権下のポーランド。
音楽舞踊団を結成したピアニストのヴィクトルは、養成所のオーディションに応募してきた
歌手志望のズーラに興味を抱き、やがて激しい恋に落ちる。
しかし当局の監視を受けるようになったヴィクトルは西側への亡命を決意、ズーラにも
決断を迫るが、結局2人は離ればなれに。
数年後、パリで暮らしていたヴィクトルは、舞踊団の花形スターとしてパリ公演にやって来たズーラと
再会を果たすのだったが…。
本作内の舞踊団のモデルとなったのは、実在の国立民族舞踊団「マゾフシェ」。
戦後から現在もポーランドの民謡を継承し続ける舞踊団で、今回の映画化にあたり、
パフォーマンスから衣装まで全面的に協力。 現在も歌い続けているって、凄いよね。
この民族衣装も凄く可愛い。 舞踏団の舞台では、1回の公演で12回も衣装を変えるとか。
そう言うのを踏まえて、1950年代に海外遠征用に使用した衣装を忠実に再現し、尚且つ
モノクロ作品に映える様に色を変えたとか…。 この衣装だけ、カラーで見たかったな。
ストーリーの方は、舞踏団の養成所に応募してきたズーラと試験官だったピアニストのヴィクトルが
出会い、恋に落ち…と言うラヴストーリー。
なんだけれど~、そん序そこらで描かれているラヴストーリーではない。
実は監督の両親が、2人のモデルだそうで、ラストには「両親に…」と言うテロップも。 脚本も監督。
母はバレエを学んでいた17歳の時に、10歳年上の医師であった父に出会ったが、互いに感情を
コントロール出来なかった為に、長く一緒にいることができなくて、40年に渡り、ヨーロッパを
転々としながら、くっついたり離れたり、別の恋人と一緒になったりしたが、最後はよりを戻して
この世を去ったのだそう…。
そう言う両親をモデルに本作をと言う事なんだけれど。
ズーラ自身も、魔性めいた女性で「父親を殺して、刑務所にいた」なんて噂が飛び交っている。
そんな噂さえも、自分のアクセサリーにしてしまう彼女。
ある時は、少女の様に見える時も…。 けれども、小悪魔の様にそれらを武器にはしない。
彼女はどちらかと言うと、「媚びない」猫みたいな女性。
そんなズーラにマルっとやられてしまう、ヴィクトルだが、彼も又ある意味大人の男性で
ズーラに対して思いを持ち続けてはいるけれど、するりと逃げてしまう子猫を執拗に追いかけはしない。
この2人を見ていて、「根っこのところで魂が繋がっている2人」なのでは?って思った。
だから、どんなに違う相手に走っても、最終的には…って事なんだろうね。
↑このシーンは、堪りまセヴンでしたな。 ヴィクトルでなくても、男性なら誰でもやられるでしょうな。
モノクロ作品で、「色」を削ぎ落し、説明「台詞」も排除して、そんな2人を音楽で結ぶ本作。
監督は「本作の音楽が、移り変わってゆく人間関係や時間や場所を見極めるのに、手を貸す
3番目の登場人物となった」と宣われておる。
きゃぁ~、この発言だけでご飯3杯イケますわ。 ヴィクトルよりももっとカッチョヨス。
ラストは、かなり私は好きでゴワス。
生涯を賭けた恋愛を覗いて見たくありませんか? かなり大人仕様では御座いますが。
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