2018・仏・スペイン・ルーマニア・ベルギー・米 ★★★☆☆(3.8)
監督:ジャック・オーディアール
出演:ジョン・C・ライリー ホワキン・フェニックス ジェイク・ギレンホール リズ・アーメット
ジャック・オーディアールが監督を務め、第75回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を
受賞したサスペンス。
パトリック・デウィットの小説「シスターズ・ブラザーズ」を原作に、黄金に魅せられた男たちの
人生が狂っていくさまが描かれる。
ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホールとリズ・アーメッドらが出演する。
(シネマトゥデイより抜粋)
今日は何だか、ダルダルで2本は無理なので本作のみにした。
1851年、オレゴン。
兄のイーライと弟のチャーリーは誰もが恐れる最強の殺し屋、シスターズ兄弟。
「提督」と呼ばれる雇い主から新たな仕事が与えられる。
連絡係のモリスと共に、ウォームという男を探し出し、始末せよというもの。
さっそく兄弟は、ゴールドラッシュに沸く西海岸のサンフランシスコを目指して南下していく。
一方モリスは、一足先にウォームを見つけると、正体を隠して彼に近づくのだったが…。
西部劇と言うジャンルでは有るが、イメージするドンパチや決闘等の西部劇ではない。
めっさ地味な作品なのだが、キャストが絶妙。
↑シスターズと言う名前の兄弟。 何気にややこしいが、これが本作の原題となっている。ふふふ。
この兄弟、泣く子も黙る殺し屋なのだが、其れも致し方無いって程の過去がある。
そして、全く違う性格。
兄・イーライ … 動物を可愛がり、実は殺し屋を引退して、店でも開いて普通の暮らしがしたい。
弟・チャーリー … 先の事など全く考えない無鉄砲で大酒飲み。 その上、天井知らずの強欲。
そんな兄弟より、先に出かけてウォームと言う男の事を探り、何処へ移動したかを報告する
連絡係のモリス。 几帳面で、物静かな男。
そして、命を狙われるウォームは、科学者であり、平和主義者。 大きな夢を抱える。
何故科学者が狙われるかというと、「砂金」を掘らずに見つける薬品を発見した為。
殺す前に、薬品の作り方を吐かせて、其れから始末し、報告を受けた「提督」が、
ガッポリ儲けるという段取り。
上手く話しかけて、ウォームと親しくなるモリスは、始めはちゃんと兄弟に連絡していたのだが…。
段々とウォームの話す、計り知れない世界に夢見るようになっていく…。
大変な思いで、何とか追いついた兄弟だったが…。
これぞ、ホアキン氏って言う様な欲深い弟役。 怒り出したら歯止めが効かない様な男。
なかなか、連絡がつかない兄弟の為に、追手を送りまくる提督。
その為に、何時しか4人が力を合わせちゃったり…。
性格も全然違うのに、案外仲の良い子の兄弟。 互いに散髪してやるシーンが有る。
めっさ笑ったのは、イーライ役のジョン・C・ライリー氏が最初はめっさロン毛で登場する。
思わず「毛~あるやん!」って笑ってしまった。
他の監督だと、きっともっとコメディチックに撮っただろうにって思うけれど、生真面目にシリアスに
本作は作られている。
でも、所々に吹き出しそうな笑いも…。
イーライが多いんだけど、初めての歯ブラシと歯磨き粉。 とか、水洗トイレとか…。
そう言うのが、なんか和ませてくれるのん。
主なキャスト全員が演技派だけど、本作で一等カッチョ良かったのはイーライ。
こう見えて、ガン捌きはマヂで凄いよ。 ホンマ惚れるやんって感じ。
それでいて、気は優しい。
めっさ見どころは、大鼾で寝ていたら、口の中に蜘蛛が入って呑み込んじゃう。
翌朝起きたら、メッサ顔が腫れてる~~。 体調も悪くなっちゃう~~。
それでも、カッチョ良いのよ。 イーライ兄ちゃん。
本作には、ガンをくるくる回したりって言う様な、スマートなガンマンは出てきませんし
見るからに臭そうな彼らですが、何気に愛おしい御方なのです。
それとね、歌はないけど、音楽が滅茶苦茶良かったわ~。 ふふふ、其れは見ないと分からない。
一寸毛色の違う西部劇は如何でしょうか?
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