2016・韓国 ★★★★☆(4.4)
監督:ホ・ジノ
出演:ソン・イェジン パク・ヘイル ユン・ジェムン ラ・ミラン キム・ジェウク 戸田菜穂
大韓帝国初代皇帝の娘として生まれながら、日韓併合という歴史の波にのまれ波乱の人生を
送った皇女の実話に創作を交えたドラマ。
日本統治時代、強引に日本へ留学させられた皇女が母国の独立運動を進める幼なじみと
心を通わせ、帰国を願うも、悲しい運命に巻き込まれる姿を描く。
クォン・ビヨンによる小説を基に、ホ・ジノが映画化。
主演のソン・イェジンの迫真の演技に圧倒される。(シネマトゥデイより抜粋)
本作は日曜日に見てきた作品。 初めは見るつもりはなかったけれど、1本だけ見るのもなぁ~と
本作も一緒に見たけど、凄く良かった。 かなり脚色はしてあると思うけれど…。
1930年代初頭、日本統治時代の韓国。
初代皇帝・高宗の娘として生まれた徳恵翁主(トッケオンジュ)は、政略に巻き込まれて
わずか13歳で日本に留学させられる。
祖国へ帰りたいとの願いが叶わぬまま、美しい女性へと成長したトッケは、幼なじみの
キム・ジャンハンと運命の再会を果たす。
秘かに朝鮮独立のために奔走していたジャンハンは、王朝復興を目論み、トッケを
上海へと亡命させるべく工作するのだったが…。
本作も日本統治時代のストーリーなので、日本ってなんて嫌な国!って思ってしまいますが。
事実なのでしょうがないでしょう。 悲運のプリンセスのお話は、何処の国にもあると思いますが
国の存続の為に、手を組む為に人質状態で、娘を嫁がせるとか…。
父親の初代皇帝・高宗が毒殺され、益々日本色や圧力をかけられる。
祭典の訪問の為に、着るようにと用意されたのは、日本の着物と帯・草履であった。
トッケは、それを着ずに御付の侍女に着せて出席する、向こう見ずな部分も。
しかし、そんな抵抗も出来なくなり、13歳にして日本の学校に強制的に留学させられる。
その時は「絶対に着る様に」と再度違う着物を用意される。 抵抗出来ずに日本の着物姿で
韓国を離れるトッケ。
トッケに仕えた宮廷女官達は、泣きながら「行ってらっしゃいませ」と頭を下げる。
まさか、この時13歳とは思わなかったのだが、それでも幼さも残るトッケが日本に行ってしまう。
皆が泣くのも分るし、不安で一杯のトッケだが、堂々と前を見て門まで歩く姿に泣いてしまう。
日本には、式典にトッケの着物を着た侍女のポクスンのみが、一緒に同行し、生活を共にする。
日本では英親王の家で、留学が終わったら、国に帰れると信じていた。
かつての幼なじみ・ジャンハンが大日本帝国軍に従事する一方、朝鮮独立運動にも尽力しており、
トッケと、彼女の兄である皇太子を上海へ亡命させようと計画するのだったが…。
兎に角、皇族側に尽くす、長官のハン・テスクが、どうしようもない嫌な奴で、亡命を企て
テスクの命諸共と言う計画を知ったテスクは、トッケを「殺せ」とまで命令する。
亡命に失敗し、日本人と結婚させられたトッケは、娘を産むのだが、終戦を知り、国に帰れると
書類も用意し、何度もトライするも、トッケが国に帰れば「混乱」が起きる為に帰国は認められない。
遂には心が壊れてしまったトッケは、精神病院に入れられ、誰の面会もないまま10年の歳月が過ぎる。
死んだと思われたジャンハンがトッケを探し出し、韓国に帰国させるのだが…。
↑この辺は実際と同じ衣裳でと、実際の写真も見せてくれる。
30数年後、トッケを空港で出迎えた、正装した老女達は、あの日あの門まで、毅然と歩く
トッケを泣きながら見送った、女官達だった…。
物凄く、ドラマティックなお話なんですけれど、韓国側も「忘れ去ったプリンセス」だった様で
ジャンハンが、病院に行くまで、誰も彼女に面会もなかったそう。
しかも、実際には若い時から「奇行」があり、映画では国に帰れないショックでと言う風に
描かれていましたが娘を産んでから、特に酷くなって精神病院に入れられた様です。
このトッケを「私の頭の中の消しゴム」のソン・イェジン氏が、熱演しておりました。
この方は、可憐な顔をしているんだけど「凛」としたところがあって、好きな女優さんです。
母親が死んだ時も、国に帰れなかったように描かれていますが、実際には帰ったようです。
ドラマティックに描くために、色々脚色されている様ですが、それにしても悲運のプリンセスですよね。
実際に韓国に帰れたのは1962年。 その頃の精神病院に入院ってどうだったのでしょう。
想像するのも怖いですけれど。 50歳の時。 其の後76歳で亡くなっております。
造られた部分も多いとは思いますが、見どころ満載な作品でした。
戸田菜穂氏も英親王の妻として、生涯を添い遂げられた立派な妻で御座いました。
韓国作品は、「悲運」とか「犯罪モノ」とかは、上手い所を突いて来る作品作りで…。
いやぁ~、感動しましたわ。
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