2007・米 ★★☆☆☆(2.8)
監督:ジェイ・ラッセル
出演:アレックス・エテル エミリー・ワトソン ベン・チャップリン デヴィッド・モリッシー ブライアン・コックス
第二次大戦下のスコットランド。
戦地に行ったままの父親をひたすら待ち続ける少年、アンガス・マクマロウ(エテル)。
幼い頃、溺れた事がトラウマとなり、今も水が苦手な孤独な少年であった。
アンガスの生まれ育った村は、神話と伝説が息づき、美しい森と湖に囲まれた場所であった。
母親(ワトソン)と姉の3人暮らしをしていたが、アンガスの顔からは笑みが見られる事が無くなっていた。
昔、父親と湖に行ってはこっそりと貝殻等を集めて持ち帰っていた事を今日も思い出していた。
何故こっそりなのか…、それはママに見つかると「自然にある物は自然に帰して置きなさい」と叱られるから…。
今日も自宅近くのネス湖に行って、そんな父親の思い出を思い出しながら貝殻を拾っていると、大きな貝殻の
塊の様な物を見つけて、自宅に持ち帰った。
持ち帰った物は、父親が大好きだった作業場の小屋に飾ったりしていたが、塊をバケツから取り出し気になる所を
ナイフで削り取ると、中から青く光る卵の様な物が現れる。
母に呼ばれて、小屋から出たアンガスだったが再び小屋に行って見ると卵は割れて、何やら動物の泣き声が
聞こえて来る。
その辺りを探して見るとアンガスは生まれて初めて見る生き物に対面する。
どうやら、そいつは腹を空かせている様でジャガイモの刻んだのをやると嬉しそうに食べた。
餌をやり、傷の手当をしてやるとアンガスを親だと勘違いしたのか、すぐに懐きだした。
始めて見るその生き物にアンガスは「クルーソー」と名付ける事にした。
アンガスにとっては、迷惑な人物が続け様に屋敷を訪れる。
先ずは、イギリス軍の兵士達。 マクマロウ家の屋敷を宿舎にすると言うのだった。
とは言っても、屋敷内を使用するのはハミルトン大尉(モリッシー)のみで、後は庭やその周りに
駐屯地を設営し使用すると言う。
と、同じ頃マクマロウ家の下働きとして雇われたルイス・モーブリー(チャップリン)がやって来る。
何処がアンガスにとって迷惑だと言うと、出征の日に父親から「この小屋を守ってくれ」と託された作業場を
ルイスの部屋として使用する事となったという所。
その上に母親に内緒で飼っているクルーソーも作業場に隠していたと言うのに…。
アンガスにとって、いきなりピンチが訪れる。
母親に言われて、作業場を片付けるルイスは経歴も分からず、ちょっと訳有りナ影を持つ男だった。
作業場から餌を求めて、勝手に屋敷内に入り込んだクルーソー。
最初は姉に見つかり、続いてルイスに存在がバレてしまう。 母親に見つかったらそれこそ大変だ。
アンガスは、姉やルイスに懸命に大事にしているたった一人の友達なんだと訴えて、母親には内緒にしてくれた。
ところが、見る見るクルーソーは巨大化し始めルイスの提案で湖に帰す事をアンガスは渋々承諾する。
ルイスはクルーソーが何者であるかを知っていた。
古い伝説に出てくる「ウォーター・ホース」だと言う事を教えてくれる。
ウォーター・ホースはこの世の中に、たった1匹だけ存在する生き物で卵を産んでは死んでしまうと言う…。
この世にたった1匹しか存在しない、世界で一番珍しくて、世界で一番孤独な生き物…。
アンガスは、神様がそんな孤独な2人を引き合わせてくれたのではないか?と考えるのであったのだが…。
《***》
マイ・ヤンガーシスターに試写状を頂いて、一足お先に見てまいりました。(サンキュウ~!)
世界の謎の未確認生物として、一番有名な存在である「ネス湖のネッシー」を題材に書かれた小説
「おふろのなかからモンスター」の映画化作品。
完全なるファンタジー作品。 この作品が楽しめるのは6歳ぐらいから12歳ぐらいなのかな?
まぁ、大人でこの作品を見て感動するのは「宇宙人は存在し、我々社会に平然と紛れ込んで住んでいる」と
訴える韮澤潤一郎氏ぐらいであろうか?
ウチの男前に送られて来た試写状を見せながら、「明日コレ見るねん」と言った瞬間にTVからこの作品の
CMが流れた…。 「絶対面白無いで…」冷たい視線を男前は返してくれた。
仰る通りで御座いましたが、タダで見れたので文句は言うまい…。
幼い安達祐美が出演した「REX」をチョコット思い出したりもした。
ネス湖って、スコットランドにあったのね!(爆) 恥ずかしながら、知りませんでしたわ!
しかも、長細い湖なんですね~。<右の地図のLoch Nessの部分>
兎に角、自然が大層美しい作品で一緒に見たROSEさんが教えてくれた「音楽が良いのよ~」との言葉通り
バグパイプの音色も耳に優しい音色の作品でもあった。
ただ、如何せんファンタジーにしても、「ハミルトン大尉」はこの作品では嫌な奴の筈なのに、ラストを迎えると
良い人になっちゃってたりと、「取り敢えず、何もかもひっくるめて良かった良かった」で終っちゃってるのは
余りにもねぇ~。
それと、水が恐くてちょっと足が届かない場所に行くと溺れてしまう様なアンガスなのに、クルーソーの
背中に乗っている時は、水中でも息の続く事・続く事…。
まぁね、そんな事も踏まえて、作品を楽しめる年齢層は小学生ぐらいなんでは?ッて感じです。
主役のアンガス役のアレックス・エテル君は1度見たら絶対忘れない「ミリオンズ」の生真面目な弟君役だった
「でこっぱち君」ちょっと背丈も大きくなっていて、もしかしたら大人になったら味のある顔になるやも…?
ママ役は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン。
でも、この作品で一番の役者だったのは、料理番兵士のペットのブルドックでは、ないかしら?
水中の映像なども有り、真冬に見る作品かしら?とちょっと疑問。
もう少し時期をずらして春休みなどに公開してやった方が良かったのでは?
ネッシーと出会える作品。 「ウォーター・ホース」は2月1日上映公開で御座います。
是非、お子様達とご一緒にご覧になっては如何でしょうか?