2006・邦画 ★★★★☆
監督:堤幸彦
出演:阿部寛 長谷川京子 宮藤官九郎 黒木メイサ 竹内力 大倉孝二 六平直政 遠藤憲一
時は、華のお江戸に徳川幕府が生まれて数十年ぐらい…。
主人公の万源九郎(阿部)は、人並みはずれた巨体に大剣を背負う男。
その昔、大陸から日本に連れてこられた源九郎の祖父は、「大帝の剣」と言うものを一緒に持参した。
その祖父が亡くなる間際の遺言「3種の神器を本来持つべき者に届けよ」と言う言葉を受け継ぎ、源九郎は
諸国を旅していた。
3種の神器とは…謎の地球外金属・オリハルコンで出来た「大帝の剣」「闘神の独杵鈷」「ゆだの十字架」が存在し
3つの神器を手にした者は、世界を征するほどの凄まじい力が手に入ると言い伝えられている。
「大帝の剣」を既に持つ源九郎は、残りの2つの神器を捜す旅を続けていた…。
すると、その旅の道中で豊臣の血を引く美しい姫・舞(長谷川)と出会う。
徳川から狙われる舞を救った成り行きから、舞を守る真田の忍者・佐助(宮藤)と共に源九郎は
一緒に旅を続ける事になった。
一方、徳川側も3種の神器の事を知り、早くも「ゆだの十字架」を手に入れていた。
「闘神の独杵鈷」が鬼ヶ島にあると知った徳川は、妖怪忍者集団“土蜘蛛”達に島の警護を委ねていた。
が、土蜘蛛の頭の破顔坊(竹内)は3種の神器が自分の手に入れば、この世の中は自分の物になると
密かに3種の神器を狙っていた。
しかしながら、オリハルコンで出来た3種の神器を狙うものは彼らばかりでは無かった…。
何と驚くなかれ、宇宙人達も3種の神器を手に入れようと地球に降り立っていたのであった。
アメーバ-の様な姿のランと言う宇宙人は、舞の手に出来た傷口から寄生する。
その為に舞は、本来の舞であったり宇宙人のランであったりするのだった。
ランよりも早く3種の神器を手に入れようとした宿敵のダクシャは、野生のクマに寄生し、クマの様子を見に来た
マタギにと寄生して行く…。
さて、一体3種の神器は誰の手に渡るのであろうか?
源九郎が祖父から言われた「3種の神器を本来持つもの」とは、一体誰の事なのだろうか?
ダクシャが寄生したマタギが源九郎にやられた事を知った破顔坊は、自らの腕を食いちぎりダクシャを
自分の噛み千切った傷口から寄生させ、強さを増幅させて行く…。
源九郎は、変身した破顔坊をそして寄生したダクシャを始末する事が出来るのだろうか?
《***》
阿部ちゃん主役作品なので、男前がずっと「見たい」と言っていた作品。
試写に当たって欲しかったが、全く当たらず…。 TV予告を見てハテサテDo~したものか?と考えた。
監督は大好きな堤監督。 実はそれだけでも見たかったのだが、余りにもハチャメチャ過ぎそうな予感。
その上、マイヤンガー・シスターから「獏さんの原作をハチャメチャにしていて悲しい…」との意見。
けれど、劇場予告を見て「やっぱ、見たい!」と思った。 早くに行こうと思いながら今日になった。
明日からは、夜の時間しか上映されない。
しかも、何時も行くシネコンは金曜日の午前中の上映の朝一作品のみ1000円で観られる。
が、この作品は13時35分からしかない。 貯まっているポイントでタダで見ようか、1800円で見るか?
迷いに迷ったが、「え~~い、1800円で見たれ!」と満額の1800円で見るという冒険までしてしまった。
が、本編が始まって20分もする頃、ジイさんと2人きりで見ていたこの作品。
ジイさんはちょっと奇妙な行動を取った後、出て行ってしまった。
きゃぁ~~~!! 「始めての、貸切スクリーン」と相成りました。
しかも、思っていた以上に良い出来でかなりの面白さ
いやぁ~、1800円でも安く感じたワン! これが、ホンマの冒険?活劇か!(冒険にも色々あるのだ)
タダの時代劇と思ってはイケマセヌ。 宇宙人も出てきちゃうんだもの!
でも、何処か懐かしさも有り、私にとっては物凄く楽しい冒険活劇で御座いました。
心配の阿部ちゃんは、絶対に時代劇の方が良いって! タッパもあるし、源九郎にピッタリジャン。
しかも、今だ嘗て感じたことのなかったこの台詞を思わず言ってしまった。 「阿部ちゃん!カッチョ良い」
誰が一番面白かったか!(そんな所で競うなよ!) 土蜘蛛の忍者の一人の大倉孝二。
どんなけ笑ったか! たった一人の劇場内で…。
江守徹のナレーションも、紙芝居っぽくって良かったわ!
男前が阿部ちゃん以外に見たかったのは…。(ちょっと大きめで…)
黒木メイサは天草四郎役の美少年剣士。 そんなに悪くは無かったヨン。
実は、もう少し星の数をあげてもいいと思ったんだけどね。 もうちょっと、カッチョ良い阿部ちゃんを見たかったし。
土蜘蛛達も、もう一つ強くなかったしね。 少々物足りなさも感じたので、コレぐらいにしておきましょう。
一緒に舞台挨拶に参加していた、原作者の夢枕獏氏は「小説の方は笑いの要素は殆ど無かったのですが
こんなに面白い作品になるとは思いませんでした」と大変満足そうに喜んでらっしゃいました。
あんな大きなスクリーン独り占めで観れて、予は満足じゃ! DVD買っても良いかも…とまで思ったりして。(爆)
《+++》
昨日の「ママの遺したラヴソング」に補足しておきたいところが御座います。
ボビーが元文学部の大学教授なので、ローソンとのクイズ問題の様に色々な文学作品からの引用が
用いられています。
「一度死んだら、その後もずっと死んでなきゃいけないよ」 … モリエール
「知らない人と喧嘩するときは、まともにやってはだめだぞ」 … アーサー・ミラー
「進歩せぬものなら、なぜ人間は地上に生きるのでしょうか?」 … ロバート・ブラウニング
等々…。
私は、翻訳本は大変嫌いな為に外国作品は、滅多に読まない。
なので、全くこの様な引用のクイズを出されても分らないのだが、好きな人ならタマランだろうね!ッて思った。
やっぱり、何やかや言いながらも「特急田中3号」を見てしまった為に今日の記事のUPも遅くなってしまった。
明日も、今日観てきた劇場作品をUPしますねん! ではでは…