「熱のあとに」愛したホストを殺そうとした女のその後。狂気の愛がたどりついた先は。 | 『Pickup Cinema』

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(C)2024 Nekojarashi/BittersEnd/Hitsukisya

2023年製作/127分/PG12/日本 監督:山本英 出演:橋本愛、仲野太賀、木竜麻生、坂井真紀、木野花、鳴海唯水ほか 配給:ビターズ・エンド 劇場公開日:2024年2月2日

身も心も捧げ、一途に愛したホスト・隼人を刺し殺そうとした沙苗(橋本愛)。

殺人未遂事件から6年の時が流れ、出所した沙苗は、お見合いで林業に従事する健太(仲野太賀)と出会う。二人は「結婚する気はない」と言いながらも魅かれ合う。

健太は沙苗の過去を知り、全てを受け入れた上で結婚に踏み切る。

山中のペンションを改装した新居で一見、平穏な結婚生活が始まった。

健太の優しさや温かさを受け入れながらも、殺したいほど愛した男・隼人を忘れることができず、その影に翻弄される沙苗。

そんな沙苗は定期的に心理カウンセリングを受け、カウンセラー(木野花)に心の闇を打ち明けながら懸命に生きていた。

ある日、健太の前に謎めいた女・足立(木竜麻生)が現れる。気さくに接してくる足立の目的は沙苗だった。

足立の秘密が徐々に明かされていくにつれ、沙苗の心は乱れ、隼人への燃え上がるような愛が再燃していく。自身の身を売ってまで1000万円もの金を隼人につぎ込んだ過去。

混乱する沙苗がたどりついた「愛し方」の結末は…。

2019年に起きた新宿ホスト殺人未遂事件にインスパイアされた本作。鑑賞する私たちを何度も裏切るような愛の物語が静かに、激しく展開する。身を売ってまで金品をつぎ込みたくなるようなホストへの愛。現実世界でも多くの悲劇が起こっているが「その後」の精神面を橋本愛が熱く演じている。