今年はデビュー35周年!

当時を振り返り デビュー日を迎えるまでの愉快な秘話をお話します。

まずは契約!未成年だった私は両親とともにコロムビアへ。
知り合いもコネもない未知の世界に足を踏み入れようとしているんですから 私達親子は不安で緊張!
挨拶してすぐに、恐る恐る発したの母の第一声はなんと!
「うちには売る畑もお金もないんですが・・・」これにはコロムビアの人達は大爆笑!
昔はデビューさせるからとお金をだまし取られたなんて話がよくあった。 

「お母さん うちは悪徳プロダクションじゃありませんから 安心して下さい」
こうして 私達親子にとって一番心配だった問題は解決(笑)

次は名前!当時 私の本名の苗字や名前がついた歌手の先輩方がいらしたので芸名をつける事に・・・

姓名判断で決めるのかな?と思ってたら 私の場合 話し合いからこんな流れに・・・

まずは小学生の時から 毎年地元川越祭りの山車に乗り 鐘や太鼓を叩き ひょっとこや鼻毛が出た面をつけて踊るのも平気な お祭り大好き人間だったので 祭りと言えば上野と浅草でしょうと「上野浅子」(笑) 川越は松平藩だったので「松平和子」(笑)

 



こぶしはまわらないけど 演歌制作からのデビュー。 
当時は花の女子大生だったし(確かオールナイトフジ全盛期?)デビューしてしまえばいつかはアニソンを歌えるチャンスがあるかもしれないとの野望から(笑) 演歌っぽい名前に抵抗がありました。

本名が江のつく名前だったので 憧れはまゆみとかひろみとか美がつく名前。(当時はキラキラネームの発想もなかった時代)
でも私の顔立ちからすると子がぴったり(謎)という事で 子は決定!
結局 社長の奥さんの名前がひろこさん 母の妹も親戚のおばさんもひろこさんという事でなんか縁があるんじゃないかと「ひろこ」に決定!

苗字の方は何故か 浅野が候補に上がり(これも謎)「浅野ひろこ」。うん なかなか良い!私も大満足!
しかし 私より少し前にアイドル制作部から浅野なつみちゃんと言う子がデビューするらしくこれまたダメ。喜びもつかの間 再び振り出しに・・・

当時 演歌界では川のつく名前の方が大活躍!瀬川瑛子さん 角川博さん 山川豊さん。
コロムビアの先輩には石川さゆりさん 細川たかしさん 大川栄策さんと皆 「川」が付く。
その上私は川越市出身!先輩に続いてヒットを出せと 野を川に変え 「浅川ひろこ」になった。

薬師丸ひろ子さんや篠ひろ子さん。皆さん「ひろ」の後は漢字の「子」
よく間違えられるのですが何故 私の名前は全てひらがななのか?

コロムビアは美空ひばりさん 都はるみさん 石川さゆりさんなど 漢字を使わない名前が縁起が良いとされていて 弦を担いで私も全てひらがなの「ひろこ」

これで決定かと思いきや 浅い川ではなんとなく深みがないみたいと言う事で いろんな漢字を検討した結果 さわやかなモーニングの朝に決まった。

こうして「朝川ひろこ」という芸名がようやく誕生した。

余談だがその後 コロムビアから苗字に「川」 名前は全てひらがなの氷川きよしさんがデビューし大スターになった。

私には「川とひらがなのご利益」がなかったみたいだ(笑)

でも 遅ればせながら 希望を捨てずにもう1度頑張ります!