続きです。


浪人は「不合格だったから」というネガティブな理由で始まる、受動的な一年です。
ギャップイヤーは「自分の視野を広げたいから」というポジティブな理由で始まる、能動的な一年です。

日本では「浪人」にネガティブなイメージが付きまといますが、欧米では「ギャップイヤー」は自己成長の機会として広く認知され、大学や政府が支援する文化さえあります。

さらに、合格後の選択としてのギャップイヤーは、すでに大学に合格した上で、入学を1年延期するケースのことです。

 

大切なのは「どう過ごすか」
 

このように、「不合格による浪人」はアジア圏を中心に広く見られる現象であり、一方で「能動的なギャップイヤー」は欧米で確立された文化です。

重要なのは、どちらの道を選んだとしても、その一年をどう位置づけ、どう過ごすかではないでしょうか。不合格という結果にただ押しつぶされるのではなく、世界には多様な選択肢があることを知り、「自分の人生を豊かにするための時間」 として意味のあるものにできるかどうか。それが、これからの時代の「浪人」や「ギャップイヤー」に求められる視点かもしれません。

 

日本の国立大学医学部において浪人経験者が半数以上を占めるという状況は、世界的に見ても非常に特異で、異常と言えるほど突出しています。

この「異常さ」を数字と国際比較で見ていきましょう。

日本の医学部:浪人が「当たり前」の世界
 

文部科学省のデータを基にすると、医学部合格者全体に占める浪人生の割合は約64% に上ります。これは現役生(約36%)を大きく上回る数字です。

国立大学医学部に限定しても状況は同様で、多くの大学で浪人生の割合が4割から6割以上に達します。

浪人率が高い大学の例(2025年度入試):

大分大学:67.6%
香川大学:64.2%
宮崎大学:61.0%
富山大学:58.6%
熊本大学:57.1%

これに対し、現役比率が高いのは東京大学(理Ⅲ)や京都大学医学部医学科に限られる傾向があります。この両校に関しては例外なので話から取り分けておくべきでしょう。

 

つまり、通常「医学部を目指すなら浪人は避けられない」 という認識が、データとしても裏付けられているのです。

世界と比べてみる:その差は歴然
 

この数字を国際的に見ると、日本の医学部がいかに特殊かが浮き彫りになります。

イギリス:高校卒業後(多くは17〜18歳)に直接医学部に申請するのが一般的です。浪人という概念自体がほとんどありません。

香港:学部課程での直接入学が主流で、日本のような長期浪人は一般的ではありません。

アメリカ・カナダ:多くは大学卒業後に医学大学院(メディカルスクール)へ進むため、入学年齢は20代後半と幅広いですが、それは「不合格による浪人」というよりは、「学部で基礎を固めてから」という設計上の違いです。もちろん全て難関です。

このように、「不合格のためにもう1年、いや数年、受験勉強に捧げる」という日本の医学部受験のスタイルは、世界的に見て極めて異例なのです。

なぜ日本はここまで「浪人」が当たり前なのか?
 

この特異な状況を生む背景には、いくつかの要因が考えられます。

医学部の合格率は国立で約34%、私立に至っては約9% と驚異的な低さです。この競争率が、不合格者の大量発生と浪人の常態化を招いています。

「医学部」という一点集中も問題になっています。他学部と異なり、多くの受験生が「医学部(医学科)」という一点に目標を定めることを親と塾と学校により指示されており、不合格でも簡単に志望を変えることができません。本人の強い意志なのかと疑問に思います。

年齢制限の不存在:日本の医学部には事実上年齢制限がなく、何度でも再挑戦できる環境が、結果として浪人を許容する構造を作り出しています。

日本の国立大学医学部における高い浪人率は、国際的な「常識」からは大きく逸脱した現象です。それは、競争の激しさ、そして年齢制限がないという制度が複合的に生み出した、日本独特の生態系と言えるでしょう。

「半数以上が浪人」という数字は、医学部を目指すことが、いかに並大抵の決断ではないかを物語っています。同時に、世界には異なる医学教育の形があることを知ることも、進路を考える上で重要な視点かもしれません。
 

国立大学医学部で2浪以上(多浪)の入学者割合が特に高い大学として、以下のようなランキングがあります。

順位    大学名    2浪以上割合
1    宮崎大学    30.0%
2    香川大学    29.2%
3    大分大学    28.2%
4    鳥取大学    26.0%
5    鹿児島大学    24.5%


また、現役比率が低い(=浪人比率が高い) 大学も、多浪生が多いことを示す指標となります。2025年度のデータでは、以下の大学で現役比率が特に低くなっています。

大分大学: 現役比率 32.4%(浪人比率 67.6%)
香川大学: 現役比率 35.8%(浪人比率 64.2%)
宮崎大学: 現役比率 39.0%(浪人比率 61.0%)

これらのデータから、宮崎大学、大分大学、香川大学などは、特に多浪生の入学が多い、あるいは浪人生に門戸が開かれている大学と言えるでしょう。

 

再受験生や多浪生に「寛容」とされる大学としては、上記に加えて滋賀医科大学、島根大学、長崎大学、熊本大学なども挙げられます。一方で、東京大学や京都大学のような最難関校は現役比率が高い傾向にあります。

私立大学医学部
 

私立医学部では、国立大学以上に浪人率が高くなる傾向があります。2024年度のデータでは、以下の大学で浪人比率が特に高くなっています。

金沢医科大学: 浪人比率 86.5%(現役13.5%)
久留米大学: 浪人比率 81.0%(現役19.0%)
岩手医科大学: 浪人比率 76.1%(現役23.9%)
東海大学: 浪人比率 76.0%(現役24.0%)
産業医科大学: 浪人比率 74.3%(現役25.7%)

これらの大学は、ある意味現役合格が極めて難しいことを示しており、多くの浪人生が受験している実態がうかがえます。

理系学部(医学部以外)
 

医学部以外の理系学部に関する多浪生の具体的なデータは限られていますが、医学部に次いで浪人率が高いのは歯学部だと言われています。その他の理系学部(工学、理学、農学など)については、医学部ほど顕著な多浪現象は見られないのが一般的です。

その他の大学・学部
 

医学部・歯学部以外では、難関大学や特定の看板学部で浪人率が高くなる傾向があります。

早稲田大学や慶應義塾大学などの難関私立大学でも、浪人生は一定数存在します。

関西の難関私立大学グループである関関同立では、同志社大学の浪人率が特に高い(約35%〜45%)というデータもあります。

多浪生が特に多いのは、「医学部」 という一点に尽きます。その中でも、宮崎大学、大分大学、香川大学などの国立大学医学部や、金沢医科大学、久留米大学などの私立大学医学部は、浪人比率が非常に高く、多浪生の姿が珍しくない環境です。

また、私立医学部の多くは浪人率が70〜80%を超えるため、「医学部受験において多浪は決して特別なことではない」 という現実が、これらの数字から浮き彫りになります

 

現時点で確認できる範囲では、多浪生を一律に不利にするような、全国的な入試改革の予定はありません。

しかし、入試制度全体の変化が、結果的に浪人という選択に影響を与えているのも事実です。

増加する浪人生と、変わりゆく入試環境
 

2026年度の大学入学共通テストでは、浪人生の志願者数が前年比で6,336人増加し、71,310人に達しました。これは、一時期減少傾向にあった浪人生の数が、再び増加に転じたことを示しています。ある予備校の関係者は、2027年度入試に向けて浪人生がさらに増加傾向にあると指摘しており、浪人を選択する受験生は依然として少なくありません。

この浪人生の増加は、「浪人生に不利な改革」が行われたからではなく、むしろその逆で、入試制度の変化が浪人を選ぶ受験生に影響を与えている可能性が示唆されています。

大学ごとに異なる「多浪」へのスタンス
 

多浪生への対応は大学ごとに異なり、特に医学部ではその差が顕著です。一部の大学医学部では、面接において多浪生を不利に評価する可能性が指摘される一方で、現在では公平性の確保が強く意識されており、「多浪」という理由だけで不合格になることはないという見方が一般的です。もちろん、面接などでの得点操作は資料にも残さない程度に慎重に行われていると言われています。

浪人を重ねるほど合格率が下がるというデータは存在します。しかし、これは多浪生が不利な扱いを受けているのではなく、競争が激化する中で、長期の浪人が精神的な疲弊やモチベーションの維持難しさに直結するという、現実的な厳しさを反映したものと解釈するのが適切でしょう。

現役志向の高まりと「年内入試」の増加
 

多浪生を直接不利にする改革は見られない一方で、現役合格を重視する流れは確実に強まっています。

その象徴が、学校推薦型選抜や総合型選抜の拡大です。これらの入試は、浪人生よりも現役生が有利になる傾向があります。また、「年内入試」 の増加も浪人生には逆風です。年内に合格が決まる入試が増えることで、早期に合格を確保した現役生が一般入試に参加せず、結果として一般入試の競争率が変化するためです。

 

合格者の約半数を一般入試、他の半数を総合型などの入試。つまり、浪人生が利用する一般入試の枠がかなり急激に減少していることは事実です。

これらの動きは多浪生をターゲットにしたものではありませんが、結果として浪人という選択肢そのものを取りにくくする環境が形成されつつあると言えるでしょう。

現時点で「多浪生は不利になる」という明確なルールは存在しません。しかし、大学入試は「現役合格」を前提とした仕組みへとシフトしています。

多浪を考える際には、全国一律の「不利」を心配するよりも、志望する大学・学部が多浪生にどのようなスタンスを持っているかを個別に確認することが、現実的かつ重要です。特に医学部志望の場合は、各大学の募集要項を徹底的に調べ、面接などで何が評価されるのかを把握することが合格への近道と言えるでしょう。浪人生活中だったから勉強以外は何もしなかったのではなく、アドミッションポリシーに沿った行動を行っていたと言える内容が浪人生活にも必要なのです。

2浪、3浪は異常。というのが世界的な認識なのでは?(その2)


コミュニティカレッジ:第一志望に合格できなくても、まず2年制のコミュニティカレッジに進学し、そこで良い成績を取れば、4年制大学の3年次に編入する道が一般的です。学費を抑えられるというメリットもあります。そもそもこのルートからの方が良い大学に入学できる可能性が高いとも言われます。それももちろん勉強次第ですね。

「浪人」の概念の希薄さ:様々なバックグラウンドの人が集まるアメリカでは、年齢を気にせず何度でも挑戦するのは自然なこと。そもそも「1年間の空白」という概念自体が希薄です。小中高において、希望して留年や学年を下げる調整をすることもあり、自由度が高いです。

中国:「复读」という社会現象

 

中国では「复读(フードゥ)」と呼ばれ、日本と同様に浪人生活の後、大学入試(高考)に再挑戦する文化があります。

その規模:中国の高考は年に一度の一大イベントで、専用の予備校が存在するなど、一大産業にもなっています。かなり複雑な事情がありますから詳細は省きますが、およそ2割が浪人生です。

過熱化:中には「清华夢(清華大学合格)」 のために16回も高考を受け続ける人物が話題になるなど、その執念は日本の比ではありません。皮肉なことですが、現在の国内不況のため、その大学を出ても就職できないと言われています。

韓国:「浪人」と「半浪」の巨大マーケット


韓国でも「浪人」は非常に一般的で、日本以上に社会現象と言えるレベルです。

 

圧倒的な数字:2025年には浪人生が20万人を超え、21年ぶりの最多を記録しました。

「半浪」の増加:特筆すべきは「半浪(在学中に再受験する人)」の増加です。2027年度には10万人に迫る見通しで、ソウル大などトップ大学の中退者は過去最多を記録しています。これは「上位大学や医学部への進学が最終目標ではなく通過点」という風潮を反映しています。

逆風も:ただし、あまりに過熱するため、2028年度入試からは主要大学が浪人生の出願を制限する動きも出ています。

香港、シンガポール、ベトナム、タイの状況を見ていきましょう。

香港:「DSEリテイク」という選択肢
 

香港では、大学入試はHKDSEという統一試験で評価されます。この試験は非常に競争が激しく、香港大学(HKU)や香港中文大学(CUHK)などのトップ校かつ医学科への入学はその試験結果がトップクラスの400名程度が入学できます。インター校も多い香港の場合、その試験を利用しない枠組みでの入学が約200名あることも明記しておきます。

香港の特徴は、部分的な再受験(リテイク)が公式に認められている点です。HKDSEでは、特定の科目だけを再受験し、最も良い成績を組み合わせて大学に出願することが可能です。これは、不合格だった年に全てをやり直す必要がないという点で、日本の「浪人」とは大きく異なります。また、成績に応じて大学の他の学部に振り分ける制度もあり、とりあえずその大学に入ってからコースについては再度考えるという無駄の少ないルートもあります。
 

「ギャップイヤー」も認識されており、試験結果に満足できなかった場合に、再受験の準備やボランティア活動などに充てる選択肢として語られています。しかし、香港社会の競争的な空気の中で、ギャップイヤーが「自己成長の機会」として広く受け入れられているかというと、必ずしもそうではないようです。海外大学進学組みの為のギャップイヤーとも言えます。

シンガポール:「ギャップイヤー」という主要な戦略
 

シンガポールでは、「浪人」という概念はほぼ存在しません。Aレベル(シンガポール・カンブリッジGCE Aレベル)の結果が期待通りでなかった場合、多くの学生が選択するのは「ギャップイヤー」 です。

このギャップイヤーは単なる「休み」ではなく、非常に戦略的な期間として位置づけられています。学生はこの1年間を以下のように計画的に活用します。

試験の再受験:Aレベルを再度受験し、スコアを向上させる。
実務経験の取得:インターンシップや就労を通じて、実践的なスキルを身につける。
追加コースの履修:自分のプロフィールを強化するための追加の資格やコースを取得する。
ボランティア活動:社会貢献活動を通じて、人間性やリーダーシップをアピールする。

このように、シンガポールでは「不合格による空白の一年」ではなく、「能動的に次のチャンスを掴むための準備期間」 としてギャップイヤーが確立されています。政府や学校もこの制度を支援しており、専用の情報プラットフォームやメンタープログラムも存在します。

 

これは浪人生活の理想形に近いのではないでしょうか?

ベトナム:稀な「浪人」と「ギャップイヤー」の狭間
 

ベトナムでは、「浪人」は非常に稀なケースとされています。多くの学生は、不合格でもその年に合格した大学に進学するか、あるいは就職の道を選びます。

しかし、全く存在しないわけではありません。ベトナムのニュースでは、大学入学試験に3回挑戦した人物や、医学部を目指して再受験を繰り返した人物の特集が組まれることがあります。これらは「特別な決意を持った稀有な例」として報じられる傾向があり、日本でいう「浪人」が一定の社会的認知を得ているのとは対照的です。

「ギャップイヤー」という概念も存在しますが、ベトナムでは大学進学を1年遅らせて再受験することは、「リスクの高い決断」 と見なされることもあります。一方で、医学部と経済学部の両方を卒業した人物が「2年間のギャップイヤー」を振り返るなど、多様な生き方を示す事例も出てきています。

 

現在ではインターナショナルスクール人気が過熱気味で、今後は大きな変化がありそうです。

タイ:「デークシウ( Dek Siw)」という浪人文化
 

タイには、「デークシウ( Dek Siw)」 と呼ばれる、大学受験のために再挑戦する学生を指す固有の言葉が存在します。

タイの大学入試は複数の試験(GAT-PAT、O-Netなど)で構成されており、日本と同様に特定の大学を目指して再挑戦する文化があります。つまり、タイには「浪人」に近い概念が存在し、一定の社会的認知を得ていると言えるでしょう。

ただし、タイ社会には「同年齢の仲間と同じ進路をたどる」という同調圧力が強く、ギャップイヤーを取ったり、大学入学を遅らせたりする学生はまだ少数派です。「ギャップイヤー」という言葉自体は知られていますが、それが広く一般的な選択肢として定着しているわけではないようです。

「ギャップイヤー」:浪人とは決定的に違う選択

ここで絶対に混同してはいけないのが、欧米で一般的な「ギャップイヤー(Gap Year)」 です。

意味:大学進学を1年遅らせ、その期間を旅行、ボランティア、インターンシップなどに使うことです。

最大の違いは「目的」と「心理的安全性」

 

引き続きこの話しは日本の医学部医学科の浪人に関して続いていきます。

 

 

【注意喚起】オーストラリア大学「9月入学」、本当に大丈夫?

学部1年生が“冬入学”を選ぶリスク(オーストラリアは8,9月が冬季)

オーストラリアの大学といえば、一般的に2月入学(1月後半)がメインです。これは日本の4月入学と同じように、年間カリキュラムのスタート地点として最も自然なタイミングです。

インターナショナルスクールを6月に卒業した場合、通常はその後の2月の入学になります。受験は卒業後の11月に開始するような日程です。

日本の高校を卒業した場合は、3月に卒業して、11月受験、2月入学なので、ほぼ1年後になります。

その為、多くの日本の高校生は9月入学枠で受験したり、9月入学を選択します。

大学や学部によって9月入学(オーストラリアでは冬にあたります) の枠はありません。北半球(日本を含む)では夏休みの真っ最中。この時期に「せっかく合格したし、半年も待ちたくない!」と9月入学を選ぶ方がいますが、初めての海外学部留学(大学1年生)には、正直“早いから良い”よりも“大トラップ” です。

短期留学や語学コースならまだしも、正規の学部生(学士課程)として1年生から入学する場合、9月入学には想像以上の落とし穴があります。なぜなのか、順を追ってお伝えします。

 

続きはアメブロでは8月12日に全文掲載します。

↓のnoteは先取り記事全文です。

 

 

 

少し飛ばして、その2です。

全文一気読みは、noteメンバーで👇

 

さて、公立国際バカロレア校(公立IB校・公立IBDP高校)に関しての話しにうつります

 

高知県立高知国際中学校・高等学校(以下、高知国際)は、高知県が独自に設置した、四国で初めての公立国際バカロレア(IB)一貫校です。「高知南中学校・高等学校」と「高知西高等学校」を母体に、2018年(平成30年)4月に中学校、2021年(令和3年)4月に高等学校が開校しました。公立IBDP高校です。

 

高知国際は、公立学校としては全国でも珍しく、MYPとDPの両方を認定されています。加えて、日本語IBDPの認定も同時に取得しており、帰国子女ではない生徒でもIBDPの学びに挑戦できる環境が整っています。

中学校(MYP):11歳から16歳を対象とした5年間のプログラムで、教科横断的な探究学習を通じて、批判的思考力や国際感覚を育みます。

高等学校(DP):2年間のプログラムで、6つの科目グループとコア科目(TOK, EE, CAS)から構成されます。修了者は国際的に通用する大学入学資格(IBディプロマ)を取得できます。

 

 

学科とカリキュラム

高等学校は2つの学科で構成され、1学年全体の定員は280名です。
普通科(定員200名):5クラス編成。幅広い進路に対応できる基礎学力の育成を重視します。
グローバル科(定員80名):2クラス編成。さらに「DPコース」 と 「探究コース」 の2つに分かれます。

DPコース:本格的なIBディプロマプログラムを履修します。

探究コース:IBの理念を活かした探究型学習を中心に、国際的な視野を養います。

同校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH) にも指定されており、理数系教育にも力を入れています。

入試
中学校:2018年の開校以来、県内はもとより全国からも注目を集めており、高い競争率となっています。

高等学校:普通科とグローバル科で募集を行います。なお、中学校からの内部進学者はグローバル科へ進学します。

 

 

進学実績
偏差値:58(グローバル科・普通科共通)。県内の公立高校では4位の難関校です。

大学合格実績(2025年卒業生):国公立大学への合格実績が特に目立ちます。主な合格先は以下の通りです。

国公立大学:高知大学(38名)、高知県立大学(16名)、高知工科大学(12名)、香川大学(5名)、岡山大学(2名)、愛媛大学(3名)、徳島大学(1名)、筑波大学、九州大学、大阪大学、名古屋大学、横浜市立大学、神戸市外国語大学 など

私立大学:松山大学(25名)、龍谷大学(12名)、関西学院大学(5名)、早慶上理(1名)、GMARCH(1名)、関関同立(11名) など

その他:海外の大学への合格実績もあります。

 

ここで、特筆すべき点ですが、IBDP卒業生で国立医学部へ条件付きで合格している生徒がいました。残念ながら最終結果が得点未達で不合格です。しかし、得点は全体的に底上げされていくことが確実視されているので、現状の生徒数と条件付き合格実績を考えると非常に興味深いことが予測できます。

 

各地の公立IBDP高校では、その県内と近隣の国立大学医学部への隠れ合格枠が各大学1名程度あります。つまり、数名が各国立大学医学科への合格をかちとれるみこみです。

 

公立IBDPは、各都道府県において今後も注目される存在です。

高知国際の独自性と意義
 

高知国際は、「学び方を学ぶ」 を教育の中心に据え、従来の知識詰め込み型とは一線を画す探究型学習を徹底しています。この教育スタイルは、すべての授業や行事が探究活動となることを目指しており、生徒が主体となって学校文化を創り上げていくことを重視しています。

 

引き続き、その3へ続きます。

先取りは、noteメンバーのみです👇

 

今日は「2浪、3浪は異常。というのが世界的な認識なのでは?」の話しです。

 

まず、数字を見てみましょう。2026年度(令和8年度)の大学入学共通テストにおいて、2浪生(前々年度卒業者)の志願者数が前年比1.4倍の12,516人に達したことが報告されています。また、既卒生(浪人生)全体の志願者数は7万人を超え、前年比で6,000人以上の増加となっています。全国的には、受験生の約20%、すなわち5人に1人が浪人生という計算になります。

 

現在、複数回の浪人は決して稀なケースではなく、むしろは確実に増加している現象なのです。

 

日本では、2浪、3浪して大学に入ってしまえば、それが「些細なこと」として誰も気に留めなくなります。確かに、入学してしまえば経歴の一部に過ぎません。しかし、その3年間があまりにも特殊であること、そして本当に本人が精神的な「本人の「普通」」を保てているのかという疑問は、常に付きまといます。

 

「3浪しないと希望の大学に入れないから仕方がない」そう言われることもあります。しかし、本来は浪人という時間の過ごし方そのものを変えるべきであり、そこを入試で評価する仕組みが必要なのではないでしょうか。現状の一般入試は、ほぼ100%を学力テストの結果で判断するため、何浪してもマイナス要素になりません。これこそが問題の本質です。

 

↓今は総合型受験が確実な時代へ

 

多浪生の受験者数が年々増加している最大の理由は何か? 親による半強制ではないか、との指摘もあります。では、合格した後、親子関係はどう変わるのか。聞こえてくる声の多くは「あまり変化がない」というものです。では、不合格だった場合は? この問いに対するデータは存在しません。

不気味ですね。

膨大な時間と労力を注ぎ込み、精神的にも経済的にも大きな負荷をかけて挑んだ結果、合格しても親子関係は変わらず、不合格に至っては何のデータも残らない。この「ブラックボックス」化した多浪現象を、そろそろ社会全体で考え直す時期に来ているのではないでしょうか。

 

さて、話をまず浪人生活に戻していきましょう。

 

浪人というと、何をして過ごしていますか?

勉強ですね。

 

それでは、その浪人期間中に課外活動はされますか?

 

その答えが、浪人ということの異常さを語ります。

 

世界的にみて、浪人ってどうなの?あるの?

今回は、「浪人」は世界でどう見られているのか、そして海外でよく聞く「ギャップイヤー」 と何が違うのか、というお話をしたいと思います。

結論から言うと、「浪人」は世界を見渡しても特別な現象ではなく、多くの国に類似した文化があります。 しかし、その意味合いや捉え方は、国によって大きく異なります。

日本の「浪人」:リベンジのための一年
 

日本では、大学受験に失敗し、翌年再チャレンジする人を「浪人」と呼びます。この言葉は、元々「主を失った武士」を指す言葉でした。

 

↓中学生になったら、大学の総合型選抜受験を目指して行動を

 

日本の浪人文化の特徴は、トップダウン式の「リベンジ」 であることです。

規模感:その数は決して少なくありません。2018年のデータでは、日本全国の大学新入生の約21% が浪人経験者でした。特に東大や早慶のような超難関大学では、浪人生の割合は3割から4割に達することもあります。

名称:1年目を「一浪」、2年目を「二浪」と呼び、大学在学中に再受験する人は「仮面浪人」とも呼ばれます。

本質:あくまで「不合格」という結果を受けての、やむを得ない選択であることが多いです。第一志望ではない大学には合格していることも多々ありますが、やはり目標の大学への進学を目指し、合格した大学に入学することなく、そのまま予備校通いか自宅で浪人生活を送ります。受験本番まで実質10か月程度です。

世界の「浪人」:多様な形の再挑戦


一方、海外では「浪人」という言葉ではありませんが、大学進学を1年遅らせたり、再挑戦する文化は存在します。

アメリカ:「浪人」はレアケース、代替ルートが充実

アメリカの大学受験では、浪人する生徒はほとんどいません。なぜなら、「不合格=終わり」ではない多様な進路があるからです。

 

次回に続きます。