2019年11月24日
夕方、胡波(フー・ボー)/藤井省三訳「象は静かに座っている」(『新潮』2019年12号所収)を読む。主人公の行動を見ているとなかなかタフで、読み終えて僕はこんな風に出来ない気がした。女性に振られ、友人の妻と不倫したら友人が自殺し、以前振られた女性を追い復縁を迫ると拒否されてしまう、…そんな展開は僕ならすぐ挫けてしまいそうだ。そして、(普段ならあり得ないだろうが)動物園で静かに座っている象の足に踏み下ろされるという最後は読んだ時軽くショックだった。ああ、可愛そうだ。彼の空白が埋まると良いなあ。しかし、(解説を読んで分かった事だが)様々な意味があったとは…。
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続いて、ウェイク・ワン/小竹由美子訳「オマカセ」(『新潮』2019年12号所収)を読む。読んでいる間、この小説に出てくる女性の細やかさに感心してばかりだった。書かれている内容はやや盛り沢山だが、ここまで細やかに考えを巡らせているのだったら、付き合っている男性も安心だろうな。そして、二人は別れはしないのだろうな…。
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午前中近所の消防団の訓練に出席し、午後2時過ぎに家を出て午後4時過ぎに尾鷲市で今借りているマンションに戻った以外は、雑誌を読んだりテレビを観たり居眠りしたりして過ごした。
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僕はこの文章とは別に日記を書いているのだが、「疲れた」とか「しんどい」ぐらいしか書いていないので、(この文章も含めて)止めた方が良いのかもしれない。
2019年11月23日
勤労感謝の日。午後、古市憲寿「奈落」(『新潮』2019年12号所収)を読む。まず、小説の大半を占める、ツアー中のステージから落ちてしまった元アイドルの(事故により身体の自由が奪われたため仕方ないのだが)頭の中での語りとその内容に圧倒されてしまった。そして、読み進めるうちに彼女の立場で考えてしまっていて、その事に自分が気付いた時何だか気恥ずかしくなった。確かに妹の楽曲等を使って金儲けをする姉がいたり、反りが会わないからと母親にあれこれされたり、父親にまで色々されたりしたら、誰だって腹が立つだろうな。ただ、最後の最後に小説上の現在の主人公の姿が分かると言うのは有りがちな展開に違いけれど、読んだ瞬間ヒヤリとしてしまった。そうか、そうだよな。全然体を動かさなければ、太ったりするよな…。しかし、古市憲寿の小説は発表される度に面白くなっている気がしてならない。しっかり調べてあるはずなのに、これ見よがしに書かれていないし、かといって詰まらないかと言えば決してそうではないし…。
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今日はある理由で自宅に帰らないといけなくなったので、午前中自宅に帰 り墓参りに行った以外は、雑誌を読んだり録画したテレビ番組を観たりして過ごした。
2019年11月22日
夜、山田稔『天野さんの傘』(編集工房ノア)を読み終える。「富士正晴という生き方」は読み終えた後気分がかなり良くなった。その理由を考えてみるに、富士正晴の事は以前から少しは知っていたものの、業績等細かな事は余り知らず、今回この文章を読んで知る事が出来たので個人的なスケベ心を満たしてくれたと感じたからでもあろうが、「陽気な酒、バカ話をして笑うのが好き」(164頁)と言った人柄を知って何だか嬉しくなったからの様な気がする。単純だが、恐らく僕も富士正晴の様になりたいのだろう(←もしそうなら、なれば良いのに!)。あちこち余所見しないでいかなければ…。そして、「初心忘るべからず」も負けず劣らず良かった。フランスの犬の糞の話、本当に笑えるし、面白い。成程…。
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今日もまた自分に腹が立った。もっと落ち着け。気持ちばかり焦っても仕方ないだろう。すべては僕が原因なのだ。しっかりせよ。