執行役員就任から1年(2)MVP誕生秘話
前回のエントリーはコチラ。
執行役員就任から1年(1)課題だらけだから面白い
2012年上半期MVP誕生秘話
8月の「全社納会@両国国技館」で発表しましたが、今回はSEMからY君(ファーストネームです)が受賞しました。
(全社MVPは営業部門とその他部門から一人ずつ選出される)
その裏話を少し。
2012年上半期は検索連動型広告(以下SEM)の高成長率、予算の高達成により広告ソリューション事業全体の達成を引っ張りました。最大プロダクトが成長するとやはり強い。もちろんスマートフォンの伸びや大型クライアントの成長など要因は様々ですが、その一つとしてあげられるものが今回のY君のミッションである生産性の改善とコンサルタントの育成です。このミッション遂行により、一社一社のクライアントへの集中が可能になり、市場成長を上回る事が出来たのだと思います。
それは思い起こせば1年前、2人の中堅社員の存在がきっかけでした。
1年前は本当に危なかったと思います。
SEMを見る事になった僕(まだ正式に僕の役員就任が発表されるかされないかの頃)は、2011年2-4月あたりにこんな問題に直面しました。
・慢性的な生産性の悪化
・一人当たり教育する人数が事業の成長に追いつかない
大きな新規案件も断ることも検討するくらい潜在的にかなり危ない状況だと思いました。打ち手を考えているときに突然そのうちの一人T君から提案がきました。
「八田さんお時間ください。SEMさらなる成長のプランを考えてきました。今すぐ決断してください」
たしか部長エントリー締め切りの1日前くらいだったと思います。
※オプトでは1年ごとに管理職をエントリー者の中から決めており、マネジメント志望のみんなはどんな部にしたいか、戦略と戦術を考え、それをプレゼンします。
その提案骨子はこうでした
「僕の部はY君以外新卒のみで構成し教育を体系化し生産性を改善する」
というものでした。
正直僕は新卒だけでこんなの不可能だと思いました。でも、彼の目は真剣で絶対に出来ると言い切ったのです。それだけY君を信頼していると。あまりに目が真剣だったので、詳細のプランを聞く前に「よしやろう」って言いました。これでダメならそのとき考えればいいって割り切れました。
これが実行されれば課題への対応にめどが立ちます。
それから数ヶ月。提案してくれたT君は部長に選ばれ、Y君とともにプランを実行しはじめました。2011年の新卒も無事に入社し、まさに新卒メンバーだけでの部が発足しました。
多分半年くらいは苦しんでいたと思います。綿密にたてたはずの計画もスケジュールどおり行ってませんでした。でもある日、遅れはしているものの、そのチャレンジが成功に向かっていると確信することができました。
オプトでは部署間、コンサルタント間での属人化を防ぎ、誰がコンサルタントになっても高いレベルでのサービス提供をする目的で、いくつかのプロジェクトがありますが、そのいずれもメンバーたちが高い評価を受ける事が出来たのです。
一つはSEM部署横断でクライアントのアカウント内容を精査し、適正に改善すると言うプロジェクト。もう一つはかなり実務内容に沿ったマニアックなものまで含まれるかなり難しいテストです。SEMの部長陣で作成するのですが、そこでなんとT君の部署のメンバーが続々と高い点数をとりました。(ちなみに評価を巡っては毎回コンサルタント同士が衝突します。どちらも自分の方が優れたコンサルタントだって自負がありますからねw)
「運用型広告が軸」というメッセージを僕たちオプト広告ソリューション事業では発信しています。もちろん、大型のクライアントを担当し、効果を改善し、大きな予算を頂くコンサルタントもすごいです。でもその陰で生産性を改善し、次なるエースコンサルを育てる育成もとても重要です。
それは1年前のT君とY君の二人のコミットがあったからだと思っています。
T君が僕に「必ずやる」とコミットできたのは信頼するY君の不言実行力です。絶対に弱音を吐かず、愚痴も言わず、ただひたすら状況を改善しようとしてきました。これがオプトのためになる、と愚直に毎年教育を引っ張り続けた(今回のミッションの前からずっと教育に携わっていました)Y君の「教育力」がノウハウとなり、たまったアセットがついに会社の利益を生む源泉へと転換しました。
まさに彼らは先義後利な男だと思います。
これからもオプトは彼らの築いた育成プログラムによって、SEMだけではなく、運用型広告のコンサル人材を質、量ともに輩出し続けるのだと思います。広告代理という事業らしく、最大のアセット、競争力は、「人財」です。
役員会でY君のMVP受賞が決まり、僕はT君にこのことを告げました。(もう部長として1年。ずいぶん頼りがいのある男に成長しました。)
僕に語ってくれたT部長のYへの言葉です。
ーーー
「教育って重要なのに評価されにくい」それがY君の口癖。目先の利益だけではく、OPTを支える・変革していける人財を育てたいその一心でいままでやってきました。
今期は、部署もグループの壁も超えSEM研修を実施。教育は、すぐに結果が目に見えるものでもないため、初めて対価としてグループ会社から研修費をもらえた事は非常に喜んでいた。
新卒研修期間中、「主体性」を持つこと「感謝」をもって行動できるように伝えていてもなかなか伝わらず、どうしたら伝わるのか悩んでいたが、研修終了後にはサプライズで新卒メンバーから力作のメッセージボードをもらい普段あまり笑わないY君が嬉しそうな笑顔だったのはとても印象的です。
あるクライアントでは、年末にかけて相当な依頼量があった案件を、メンバーと一緒になり夜中まで入札。そして、メンバーと一緒にタクシーで帰る。更に翌朝また入札の日々。最後には営業も3人で並んで入札・入稿。指示だけではなく、現場と一緒になって取り組む姿勢は、リーダーとして頼もしかった。
業務に関しては、本当厳しく妥協をゆるさずクライアントとメンバー双方の成長を常に追い求め続け、
「Yさんをもっと安心させなくちゃいけないなっって思いました。」
「僕の仕事に対する意識が変わった気がします。」
「感謝の言葉しかおもいうかびませんでした。」
そんな言葉をメンバーからもらうほどメンバーからの信頼あつい男でした。
ミスをして、泣こうが簡単には声をかけず、本人の気づきを大切にしていた彼の教育スタイルの結果だろうと思います。
実は頑固者で時には、僕(T君)のやり方に腹落ちしておらずぶつかる事もありました。「あの時、一緒にやろうと誘ってくれた事に感謝しています」と言われた時は本当に嬉しく思いました。
今年は、育成(≒成長)の可視化をコンセプトにさらなる育成プログラムのブラッシュアップに期待し、オプトを圧倒的NO1へ導く、原動力となる部のリーダーとしてこれからも期待しています。
ーーー
いかがでしょうか。
Y君はこれからもオプト広告ソリューション事業の柱として、会社を、事業を引っ張っていってくれるものと思います。
SEMだけではなく、DSP、RTBといったディスプレイも運用型広告の成長が著しいです。市場の成長に追いつき追い越すためには「人財」の育成が最も重要です。それを仕組み化した功績は本当に大きい。
今後は彼が育てたメンバーたちが市場に飛び出していきます。今度は彼らがエースコンサルタントとして業界を引っ張っていってくれるものと信じています。
そんなSEMの高成長に支えられた上半期でしたが、同時に新たな課題がまた発生し始めました。。。それはまた次回にとっておきます。
執行役員就任から1年(1)課題だらけだから面白い
2012年上半期MVP誕生秘話
8月の「全社納会@両国国技館」で発表しましたが、今回はSEMからY君(ファーストネームです)が受賞しました。
(全社MVPは営業部門とその他部門から一人ずつ選出される)
その裏話を少し。
2012年上半期は検索連動型広告(以下SEM)の高成長率、予算の高達成により広告ソリューション事業全体の達成を引っ張りました。最大プロダクトが成長するとやはり強い。もちろんスマートフォンの伸びや大型クライアントの成長など要因は様々ですが、その一つとしてあげられるものが今回のY君のミッションである生産性の改善とコンサルタントの育成です。このミッション遂行により、一社一社のクライアントへの集中が可能になり、市場成長を上回る事が出来たのだと思います。
それは思い起こせば1年前、2人の中堅社員の存在がきっかけでした。
1年前は本当に危なかったと思います。
SEMを見る事になった僕(まだ正式に僕の役員就任が発表されるかされないかの頃)は、2011年2-4月あたりにこんな問題に直面しました。
・慢性的な生産性の悪化
・一人当たり教育する人数が事業の成長に追いつかない
大きな新規案件も断ることも検討するくらい潜在的にかなり危ない状況だと思いました。打ち手を考えているときに突然そのうちの一人T君から提案がきました。
「八田さんお時間ください。SEMさらなる成長のプランを考えてきました。今すぐ決断してください」
たしか部長エントリー締め切りの1日前くらいだったと思います。
※オプトでは1年ごとに管理職をエントリー者の中から決めており、マネジメント志望のみんなはどんな部にしたいか、戦略と戦術を考え、それをプレゼンします。
その提案骨子はこうでした
「僕の部はY君以外新卒のみで構成し教育を体系化し生産性を改善する」
というものでした。
正直僕は新卒だけでこんなの不可能だと思いました。でも、彼の目は真剣で絶対に出来ると言い切ったのです。それだけY君を信頼していると。あまりに目が真剣だったので、詳細のプランを聞く前に「よしやろう」って言いました。これでダメならそのとき考えればいいって割り切れました。
これが実行されれば課題への対応にめどが立ちます。
それから数ヶ月。提案してくれたT君は部長に選ばれ、Y君とともにプランを実行しはじめました。2011年の新卒も無事に入社し、まさに新卒メンバーだけでの部が発足しました。
多分半年くらいは苦しんでいたと思います。綿密にたてたはずの計画もスケジュールどおり行ってませんでした。でもある日、遅れはしているものの、そのチャレンジが成功に向かっていると確信することができました。
オプトでは部署間、コンサルタント間での属人化を防ぎ、誰がコンサルタントになっても高いレベルでのサービス提供をする目的で、いくつかのプロジェクトがありますが、そのいずれもメンバーたちが高い評価を受ける事が出来たのです。
一つはSEM部署横断でクライアントのアカウント内容を精査し、適正に改善すると言うプロジェクト。もう一つはかなり実務内容に沿ったマニアックなものまで含まれるかなり難しいテストです。SEMの部長陣で作成するのですが、そこでなんとT君の部署のメンバーが続々と高い点数をとりました。(ちなみに評価を巡っては毎回コンサルタント同士が衝突します。どちらも自分の方が優れたコンサルタントだって自負がありますからねw)
「運用型広告が軸」というメッセージを僕たちオプト広告ソリューション事業では発信しています。もちろん、大型のクライアントを担当し、効果を改善し、大きな予算を頂くコンサルタントもすごいです。でもその陰で生産性を改善し、次なるエースコンサルを育てる育成もとても重要です。
それは1年前のT君とY君の二人のコミットがあったからだと思っています。
T君が僕に「必ずやる」とコミットできたのは信頼するY君の不言実行力です。絶対に弱音を吐かず、愚痴も言わず、ただひたすら状況を改善しようとしてきました。これがオプトのためになる、と愚直に毎年教育を引っ張り続けた(今回のミッションの前からずっと教育に携わっていました)Y君の「教育力」がノウハウとなり、たまったアセットがついに会社の利益を生む源泉へと転換しました。
まさに彼らは先義後利な男だと思います。
これからもオプトは彼らの築いた育成プログラムによって、SEMだけではなく、運用型広告のコンサル人材を質、量ともに輩出し続けるのだと思います。広告代理という事業らしく、最大のアセット、競争力は、「人財」です。
役員会でY君のMVP受賞が決まり、僕はT君にこのことを告げました。(もう部長として1年。ずいぶん頼りがいのある男に成長しました。)
僕に語ってくれたT部長のYへの言葉です。
ーーー
「教育って重要なのに評価されにくい」それがY君の口癖。目先の利益だけではく、OPTを支える・変革していける人財を育てたいその一心でいままでやってきました。
今期は、部署もグループの壁も超えSEM研修を実施。教育は、すぐに結果が目に見えるものでもないため、初めて対価としてグループ会社から研修費をもらえた事は非常に喜んでいた。
新卒研修期間中、「主体性」を持つこと「感謝」をもって行動できるように伝えていてもなかなか伝わらず、どうしたら伝わるのか悩んでいたが、研修終了後にはサプライズで新卒メンバーから力作のメッセージボードをもらい普段あまり笑わないY君が嬉しそうな笑顔だったのはとても印象的です。
あるクライアントでは、年末にかけて相当な依頼量があった案件を、メンバーと一緒になり夜中まで入札。そして、メンバーと一緒にタクシーで帰る。更に翌朝また入札の日々。最後には営業も3人で並んで入札・入稿。指示だけではなく、現場と一緒になって取り組む姿勢は、リーダーとして頼もしかった。
業務に関しては、本当厳しく妥協をゆるさずクライアントとメンバー双方の成長を常に追い求め続け、
「Yさんをもっと安心させなくちゃいけないなっって思いました。」
「僕の仕事に対する意識が変わった気がします。」
「感謝の言葉しかおもいうかびませんでした。」
そんな言葉をメンバーからもらうほどメンバーからの信頼あつい男でした。
ミスをして、泣こうが簡単には声をかけず、本人の気づきを大切にしていた彼の教育スタイルの結果だろうと思います。
実は頑固者で時には、僕(T君)のやり方に腹落ちしておらずぶつかる事もありました。「あの時、一緒にやろうと誘ってくれた事に感謝しています」と言われた時は本当に嬉しく思いました。
今年は、育成(≒成長)の可視化をコンセプトにさらなる育成プログラムのブラッシュアップに期待し、オプトを圧倒的NO1へ導く、原動力となる部のリーダーとしてこれからも期待しています。
ーーー
いかがでしょうか。
Y君はこれからもオプト広告ソリューション事業の柱として、会社を、事業を引っ張っていってくれるものと思います。
SEMだけではなく、DSP、RTBといったディスプレイも運用型広告の成長が著しいです。市場の成長に追いつき追い越すためには「人財」の育成が最も重要です。それを仕組み化した功績は本当に大きい。
今後は彼が育てたメンバーたちが市場に飛び出していきます。今度は彼らがエースコンサルタントとして業界を引っ張っていってくれるものと信じています。
そんなSEMの高成長に支えられた上半期でしたが、同時に新たな課題がまた発生し始めました。。。それはまた次回にとっておきます。