先週 X(旧Twitter)で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。
1, = 枯木(かれき) =
走り凧つひに枯木に絡まりて時雨が来ると伝へてをりぬ
2, = 三寒四温(さんかんしおん) =
満州の三寒四温とロシア人を語りしひとの膝温くあり
3, = 阪神淡路忌(はんしんあわじき) =
「僕はまだ生まれていない」と言ふ技師に無言となりぬ阪神淡路忌
4, = 冬満月(ふゆまんげつ) =
コンビニの駐車場へと影落とす冬満月にコーヒーの湯気
5, = 水涸る(みずかる) =
龍穴のあるとふ谷に銃の音吸はれゆくときすでに水涸る
6, = 大寒(だいかん) =
大寒の朝の火鉢に火を入るるをんなの指は冷たきままに
7, = 雪女郎(ゆきじょろう) =
s ストーブを背中に座る雪女郎「推しが結婚たの、消えたい」
・枯木(かれき):落葉樹が冬になって、すべての棄を落とした状態になること。
・水涸る(みずかる):川や池などの水が涸れること。太平洋側は冬季の乾燥により著しく水量が減る。日本海側では、ダムの積雪により水の流れが悪くなる。
・雪女郎(ゆきじょろう):雪国の伝説にある雪女、雪の精のこと。