季語短歌24-1-22 | ひろちん。のエスキス

ひろちん。のエスキス

廣珍堂と同じひと

  先週 X(旧Twitter)で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。

 1,  = 枯木(かれき) =
 走り凧つひに枯木に絡まりて時雨が来ると伝へてをりぬ 


 2, = 三寒四温(さんかんしおん) =
 満州の三寒四温とロシア人を語りしひとの膝温くあり 


 3, = 阪神淡路忌(はんしんあわじき) =
 「僕はまだ生まれていない」と言ふ技師に無言となりぬ阪神淡路忌 


 4, = 冬満月(ふゆまんげつ) =
 コンビニの駐車場へと影落とす冬満月にコーヒーの湯気 


 5, = 水涸る(みずかる) =
 龍穴のあるとふ谷に銃の音吸はれゆくときすでに水涸る 


 6, = 大寒(だいかん) =
 大寒の朝の火鉢に火を入るるをんなの指は冷たきままに 


 7, = 雪女郎(ゆきじょろう) =
s  ストーブを背中に座る雪女郎「推しが結婚たの、消えたい」 



・枯木(かれき):落葉樹が冬になって、すべての棄を落とした状態になること。

・水涸る(みずかる):川や池などの水が涸れること。太平洋側は冬季の乾燥により著しく水量が減る。日本海側では、ダムの積雪により水の流れが悪くなる。

・雪女郎(ゆきじょろう):雪国の伝説にある雪女、雪の精のこと。