先週 X で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。
1, = 良夜(りょうや) =
ベランダの良夜に熱を含ませて二人はチューハイ交換したり
2, = 臥待月(ふしまちづき) =
アパートの階段上る音を知る臥待月に雨は続けど
3, = 更待月(ふけまちづき) =
はつかなる星を数へてひとを待つ更待月の暗さ愛しき
4, = 蟄虫(ちつちゅう)戸を坏(ふさ)ぐ =
蟄虫は戸を坏ぐかも月の下土のにほひのやさしかるべし
5, = 尾花(おばな) =
高原に尾花溢れるハイキングさわさわ腕を撫でられ進む
6, = 後の更衣(のちのころもがえ) =
電停に後の更衣の熱が詰襟の襟に溢るるを見つ
7, = 秋の野(あきのの) =
秋の野を半袖でゆくひとのあり袖振るひとの影を追ひつつ
・蟄虫(ちつちゅう)戸を坏(ふさ)ぐ:七十二候のうちの秋分二候(九月二十八日~十月二日頃)のこと。「坏」は盛り土。虫が穴に入り戸をふさぐ、すなわち冬ごもりを 始める。