先週 X(旧Twitter)で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。
1, = 悴む(かじかむ) =
悴んだ自販機ふるえる0時過ぎ間違えて押す隣のボタン
2, = 雪兎(ゆきうさぎ) =
雪兎つくりし君の手の丸さ古き校舎に保存されをり
3, = 冬北斗(ふゆほくと) =
甘口のカレーは出来て君の背の窓には冬北斗がまたたく
4, = 寒造(かんづくり) =
寒造り始まるといふ蔵の前、笊(ざる)蟒蛇(うわばみ)が夜の行進
5, = 埋火(うずみび) =
埋火は雪見障子へさらさらとハタキをかくる音に眠りぬ
6, = うつ田姫(うつたひめ) =
小夜更けて粉雪甘く降り来るをシュークリームで受くるうつ田姫
7, = 冬野(ふゆの) =
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終点のバス停はただ冬野なり京都市北区柊野別れ
・寒造(かんづくり):寒中の水を用い醸造する酒をいう。この酒の味は旨く腐りにくいことから寒造と呼ばれる。
・埋火(うずみび):灰の中に埋めた炭火のこと。
・うつ田姫(うつたひめ):春の佐保姫、秋の龍田姫同様、冬をつかさどる姫である。