本編に入る前に告知をさせてください。
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今日も「PPKM:公衆活動制限」が施行されているインドネシアはジャカルタより気張ってブログを更新していきたいと思います。
昨日の記事では近況報告ということで、直近の活動を紹介させてもらいました。
可愛らしい野良猫「Manja」は、今日も部屋に入ってきてアグレッシブに食べものを要求してきます。可愛すぎて断れないのがもっぱらの悩みです。
さて、そんな今日は新型コロナウイルス状況下のこの問題:「学校教育」についてのニュースを取り上げてみたいと思います。
まずはインドネシア語のお勉強から。
「PTM : Pelajaran Tatap Muka」
読み方は:ペーテーエム、プラジャラン・タタップ・ムカ
意味は:対面授業
です。
ちなみに「TTM」は読み方が「テーテーエム」で似て非なるものです。
こちらは「Teman Tapi Mesra」の略で「友達以上恋人未満」となりますので、注意してください。
#15年前くらいに流行った言葉
#まだ使ってる人いるのかな?
#2021年あえて使っていこうかな
というわけで、インドネシアではここ一ヶ月試験的に「PPKM:公衆活動制限」のレベルが3以下の地域に関して「PTM」が運用されてきました。初めは週に3回、月曜日、水曜日、金曜日で運営されているところが多く、先週からは毎日の対面授業を行なっている地域もあります。
これは地域ごとでも対応が異なっていますが、基本的にインドネシア政府は対面授業を再開するように呼びかけています。
ただ、そこで巻き起こっている議論が「果たして、対面授業は安全なのか?」です。
こちらはインドネシアのオンラインメディア「Kumparan」の特集になりますが、タイトルはまさに「一ヶ月の対面授業を経て、すでに安全と言えるのか?」です。
WHOはこの一ヶ月間、学校で度々クラスターが起こっていることを懸念していて、西スマトラのとある学校での生徒54人の感染や、西カリマンタンの学校での生徒139人の感染を問題視しています。
これに対して新型コロナウイルス対策チームの専門家ウィク氏は会見で以下のように述べています。
9月23日現在のデータによると、インドネシア全土の4733校を調査したところ、感染者が発生しているの(クラスター)はわずか2.77%に過ぎず、非常に小さい値である。
これを小さいと見るかどうかは議論の余地があるのですが、ウィクさんはどんなに小さな値でも、一人でも感染者がいる限りしっかりとトレーシング(追跡)は行っているし、さらに感染が広がらないように対策を行なっていると強調しています。
教育・文化相大臣のナディムさんは1,000校単位でクラスターが発生している状況でも、「PTM:対面授業」を続けるように指示を出しています。
これまで46,500の教育機関のうち、述べ1,296の教育機関でクラスターが発生しているというデータがありますが、ナディムさんはそれでも健康プロトコルを遵守しながら対面授業を推し進めるべきとの見解を示しています。
学校の健康プロトコルとは学校側の設備(検温機の設置や消毒剤など)の充実なども必要で、100%運用できている学校はかなり少ないと言われています。
こちらは生徒が用意しなければならないものの一覧で、
「筆記用具」(これまでは自分の筆記用具を持ってこず学校で借りている人も多かったため、自分で用意することが推奨されています)
「ハンドサニタイザー」
「食器」
「水筒」
「マスクを捨てるためのビニール袋」
「お祈り用の準備一式」(学校では貸し出さないという意味)
「マスク」
「弁当」
となっています。
では、なぜここまでナディム教育・文化大臣はリスクを鑑みても対面授業を推し進めようとするのか。それはこの「The Jakarta Post」に書かれているような大きな懸念があるからです。
有料記事なので、登録していない方は頭の部分しか読めないと思うので申し訳ないのですが、内容は要するに「教育格差が広がる」ということと、「将来的獲得できるはずの賃金などのも大きな影響があるのではないか」ということです。
インドネシアはパンデミックが起こる以前から、子供たちが平均的に受けることを目指す教育期間のアベレージを下回っていました。
世界的には平均して12.4年間の教育期間を目指していますが、インドネシアの子供たちはその数値が7.8年となっていました。
平均12.4年という数値はほとんどの子供達が小学校、中学校、高校までを卒業し、その後一部の人が大学までいくということを意味しています。
インドネシアの7.8年というのは義務教育、すなわち中学校まで卒業することもままならない人が多くいるということになります。
さらにこのパンデミックで、数値が7.8から6.6〜6.9年に下がるだろうと予想されています。これに伴い、インドネシアの識字率などにも影響が出る可能性が高いと「The Jakarta Post」は指摘しています。
これには経済格差も大きく影響しており、オンライン授業を行うと言ってもそれはオンライン授業を行えて、オンライン授業を享受できる設備が整っていることが前提です。少なくともパソコンとインターネットを持っていなければならず、これは並大抵のことではありません。学校からタブレットなどが支給される日本とは違い、インドネシアのすべての学校がそれを行うことは到底できません。
こうなると、オンライン授業が行われていたとしてもその授業に参加できない生徒も確実にいて、そういった生徒は教育を受ける機会を失い、そのまま時だけが流れていきます。
また自宅でのオンライン授業では、やはり集中力を維持することは困難で、勉強時間を確保することが非常に難しいと言われています。まあ、そりゃそうですよね。自分が今小学生だったら、勉強なんかしないで多分遊んでますもんね(笑)
このように殊インドネシアということで言えば、オンライン授業が続けば続くほど経済格差に起因する教育格差が広がっていくことは明らかで、これを是正していくにはやはり対面授業を再開するしかないというのが本音なのだと思います。
なので、これから先もクラスターとは戦いながらですが、対面授業がどんどんジャワ島以外でも解禁れていくものと考えられます。
実際にバリ島での解禁も10月から予定されています。
インドネシアは第二波の収束と共に、対面授業はこのような動きを見せています。
日本の学校は現在、どのような状況なのでしょうか?
もう2年も日本に帰ってなくて、なかなか日本の状況は肌感としてわからないのですが、日本でもこの種の問題はあるのでしょうか?
またコメント等で教えて頂けますと幸いです。
というわけで、今日はここまで。
子供達の未来を考えると難しい選択にはなりますが、僕は対面授業は行なっていくべきと考えています。家の人たちもいい加減、子供の面倒をみながらの家事や仕事は限界なのではという気がします。。。
皆さんの意見もまた是非聞かせて下さい。
それでは、素敵な日曜日を!
あなたにとって、今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。
ひろ。