その通夜、告別式に
私は 急遽間に合わせの喪服(着物)で参列したのでした。
(その時のブログは→コチラ)
着物での喪服は私1人。
義母も、義妹も、義弟のお嫁さんも、親族も、弔問客も…洋装でした。
特に何か言われたわけでもなく、
まあ、そんな余裕はなかったんだと思いますが…
私は私なりの、気持ちにピッタリと合うものが、喪服でした。
夏用の絽の喪服、これからも一周忌、三回忌くらいまでは、これを着たら良いと考えていました。
なので、秋冬の間に、クリーニングとパールトーン加工に出し次回(今年の夏)に備えておいたのです。
先日の一時帰国時に合わせて
お手入れが済んだ何枚かの着物がパールトーンの会社から義実家に届けられていました。
これからの季節に着れる普段使いの単の着物は台湾に持ち帰り、喪服は次回の一時帰国時まで義実家に保管していただく予定でした。
ところが…
「一周忌は簡単に済まそうと思うから、着物は着なくて良いわ」と義母に言われたのです。
私はそれを、
ああ、やはり…
誰も着物(喪服)を着ない中で、私だけが着るのは良くなかったんだ![ガーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/020.png)
![ガーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/020.png)
と、解釈したのです。
一年前のあの日は、言われなかっただけで、実は快くは思っていなかったのかと…。
「誰も喪服(着物)は着ないってよ」というオットの助言を無視して、私は喪服(着物)にするわ。
は、やはり間違っていたのかと…。
遡ってまで、反省し始めた私のテンションはがた落ち![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/015.png)
![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/015.png)
ガックリ_| ̄|○
という姿が誰の目にも見えたくらいでした(苦笑)
喪服を着る事は都合が良かったのです。
どうせ、一周忌が終わると東京で展示のオープニングもあるし、またお茶の先生のところに行けるかもしれないし、
(洋服は着るにしても)いくつかの着物の支度はするから、丁度良いと考えていたのです。
が、お義母さんから「洋服で」と言われたら、着物を着るわけにはいきません。
結局は、黒のスーツかワンピースの喪服と靴を買い揃えるしかないか…🤣💨
葬儀は自分の思いを通させてもらいましたが、一周忌やそれ以降の会は残された義母のもの。
気持ちよく、儀式を終えてもらうのに我を通すこともなく、がっかりはしましたが、
納得して、喪服は台湾のタンスにしまい込むことにしました。
お嫁入りの時に持たされた喪服(私の場合は嫁入りで持たされたものはすべて処分してしまいましたが…)を着る機会は
多くても4〜5回なのではないでしょうか?!
季節が違えば、2回袖を通せるかどうか…。
義弟のお嫁さんのお母様が、一年前の葬儀で、「○○にも、持たせたのよ…。」と私が喪服を着た事を褒めてくれながら、残念そうに呟いたのを思い出しました。
持っている人や着れる人は、着たら良いのに…。
そういうわけにもいかなくなった私は、一周忌は洋服と決めた後でも、やはりがっかりした気持ちを完全に拭うことは出来ませんでした。
もっと「いつも着物を着ている人」と認識されれば、それが普通になるのかもしれませんね。
んー、でも現代の生活の中では
洋服も快適だし、そこまで 頑なにどちらかに決めたいとも思っていないのです。
着たい時に着たいものを、
その場をご一緒する人に不快感を与えずに着たいだけなのです。
着るもの についての刷り込みというか、トラウマというか…
人目を気にするのは
自分の実の母親からの影響が強かったからだと感じています。
どちらかといえば、
派手にするな
目立つな という禁止事項の多い家庭で育ちました。
だから、今回義母に「洋服で」と言われた時、遡って反省し、必要以上にがっかりしたんです。
ああ、ここでも
私はヒトの顔色を見ながら、着るものを選ばなければならないんだ、という気持ちに落ち込んだのです。
ところが!
「そうじゃない」「違うよ」
と、オットが義母からの電話での伝言を伝えながら 私に言いました。
「ヒロコさんは着物が着たいヒトだったよねぇ…洋服で、って言ってしまって悪かったねぇ」と(義母は)言っていたと、
私は、
「いや、1人だけ喪服は…
皆さんが楽にしたいのにビシっとしてるようで、ダメなんだっていうのは良くわかる。去年も実はそう思われたんだよね?!
世間的にも、昨今の卒入学式でも、袴やら着物を自粛するように、とか言われているし…」と返すと
「いや、着たいなら着て」と言っていると。
![びっくり](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/014.png)
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「ヒロコさんが、わざわざ着物を着る、というのが大変じゃないかと思ったから、いいのよ、軽装にしてくれても」って意味なんだよ、と。
別に誰も喪服着てないから、なんて言ってないよ、とオット。
ん?
え?
えっ?!
そうなの?![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
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オット曰く
「うちは、ヒトの服装にどうのこうのいう家庭じゃないよ」
‼️
いや、確かに‼️
オットに人前に出る時に「襟付きシャツ」か「スーツ」を着せるのにどれだけ説得、納得するまで話したり、数こなしたか!!
TPOにうるさくない家庭なんだった💨
そう、オットの家族と初対面の時の私の爪は今より1センチも長かった![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
でも、そんな事を気にする人達ではなかった💨
私は自分の実家に帰る時用の服や靴を、普段着やお出かけ着以外に用意していた。
「いい子」を演じなくてはいけなかったから…。
良かった。
ホッとしました。
私がどんな服で、どんな着物で、どんな髪型で義実家に顔を出そうとも
それにとやかく言うヒト達ではなかったんです。
未だに
私は実の母親から刷り込まれた
「こうでなければならない」
に縛られていた事に気付きました。
着物を着るようになり、着物警察に文句を言われないように、と着付けやTPOを
学び続け、気にしているのも
きっとここからきているんだなぁ、と改めて感じるのでした。
と同時に義母の「受け入れる」性質にも
オットとの出会いから
私にも(義)母となった実母とは違う、
彼女の優しさを感じました。
追記
義母は、わざわざ(台湾)から来るだけでも大変なのに、着物までだとさらに負担なんじゃないの?!
良いんだよ、何でも…
来てくれるだけで。
何だか申し訳ないねぇ
と言っていました。
だから、義母に申し訳ないと思わせない為に、洋服にするか、着物を着ることは苦ではないんだとわかってもらうために着物にするか、もう一度考えてみたいと思います。