支度をする時 | 帰ってきた hirokimonon 〜南国10年からの本帰国4度目の結婚生活と着物のこと〜

帰ってきた hirokimonon 〜南国10年からの本帰国4度目の結婚生活と着物のこと〜

4度結婚したオンナの、「幸せ」の追求と日々。
5年間のタイ、バンコク生活から2018年末に台湾、台北に移住し、5年。
日常着として「着物」を愛用、旅行含め「着物」に関するあれこれを綴ってきました。
2024年日本を拠点に再出発

いつもは、普段着物。
コットンや洗える手軽なものや、正絹でもワンピースのように纏えるものを選び、その時の気分で着ている。

シマや幾何学模様が今のところ一番多い。

改まった席に着て行くわけでないため、一緒に出かけるジーンズや短パンのオットと、差が出ないように
(着物ってだけでも、ちょっと特別な感じになるので、最近のオットは引き気味…)
カジュアルな小紋や、せいぜいお召し。

本当にちょっとしたワンピース感覚なのだ。
ワンピースよりは手軽でないのは確かだが(>人<;)
ワンピースよりはオンナっぷりは格段あがる(笑)


そんな私に、ハレの日のお話が…。
おめでたいお席へのお呼ばれである。

さて!
普段は出番のない フォーマル!
紋付の色無地や、訪問着の出番である!!

さらには、格のある袋帯、お祝いが続くように、との重ね襟。
お祝い用の帯揚げや帯締めが必要となる(≧∇≦)
十分なオトナなら、お祝いの席での重ね襟や、帯揚げ帯締めは白(金銀)と師匠に言われたからさあ、大変(笑)

いつもの「おしゃれ」な色使いは通用しない。新たな境地だ!(笑)

季節、立場、年齢、場所、気持ち、トータルで何が相応しいか?
足りないものを買い足し…と言ってもここはバンコク(≧∇≦)買い足すこともままならず、かなり早めに用意する事になった。

一時帰国に合わせ、持ち帰ったそれらのものを、丁寧に準備する。


半襟をちくちく
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重ね襟を装着し、

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帯枕に帯揚げをかける。
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普段は使わない小物達…。


一つ一つ、丁寧に準備をしながら思った。

祝う気持ちを、こんな風に込めるんだ、と。

普段、自分の為に着る時は自分の好きなようにコーデし、スタイリングする。

でも今回はかなり、周り、特に祝う相手と取り巻く空気に馴染むよう、気を遣っている。
色も柄も、合わせるものも。

こんな風に誰かを思って、着るものの支度をした事があっただろうか?

お祝いの席はあってもドレス選びにはせいぜい主役と色がかぶらないように、という事以外は、自分を素敵に見せるもの、自分が心地よいもの、という視点だった。

同じフォーマルでも、ドレスにない心遣いが着物にある。
だからこそ、面倒くさい、大変という印象を与え、着物に対するハードルは高くなる。

だが、今回
当日より前倒しでいろいろ用意や支度をする中で感じた「丁寧さ」にちょっと感動した。
着物の持つ、「着るもの」というだけじゃない何か、を感じた。


そのまま羽織るのではない、特別な
ハレの日の着物。

心をのせて、纏って出かけよう。

お天気も晴れますように。