▲これが上山田の幹線道路…なんとも寂しい限りだが
信州半第2回—とエラそうに謳っても、旅程上はこれが最終回ではあるが、昨日書いた通り上山田編をさらっと。絵日記らしく写真満載で。
上田「刀屋」での昼食後、すこし寄り道をしながらの移動ではあったが、上山田温泉までは一車線となった18号の渋滞込みで1時間余り。スムーズなら30分強といった距離感だろうか。国道から千曲川を渡った温泉街。期待通り?いや、期待を超えた鄙び方の昭和の温泉街がそこにあった!
比較的早い時間帯(17時過ぎ?)ということもあったが、ともかく、いわゆる温泉街は無人に近い状態。先ずは、21時までで女性専用に代わる5階の展望露天風呂に浸かってから、探検に出ようとプランを立てた。
時間帯の恩恵もあり、風呂はほぼ独占状態。失敬ながら、一応カシャとさせていただいたが、最高でもないが悪くもない。5階はこじんまりした内湯、外湯に分かれていて、宿のスタッフの説明通りかなりぬるい(体感37℃か)。ほんのり硫黄臭はするものの泉質としては、あまり感じられるものはないお湯だ。この風呂に関しては、スタッフさんからもう一点説明が。「シャワーがとても弱いので…」。うん、なるほど、まさに昭和の〝中堅クラス(いや中の下か? 失礼)〟温泉宿。確かにお知らせ通りの、最近は体験できないトホホのシャワーで汗を流して、早速〝人肌以下〟の展望露天風呂へ!
▲▼4、5人入ればキツキツの規模ながら、木
製の目隠し越しに温泉街も見渡せる展望風呂
でも、このヌルさ。小生にとっては、悪くない。時間をかけて湯舟でボーっとしていてものぼせず長居が出来る。小一時間の放心を楽しみ、温泉探検へ整った。ちなみに1階にある内風呂のみの男湯は、しっかり40℃台。シャワーの水圧も万全。こちらは基本朝まで浸かれるので、深夜と早朝の入浴を楽しんだ。それにしても、余計なお世話だが、展望風呂の男女切り替えが少々ギモンではあった。1階は男湯、女湯をほぼ全日使用可能で、5階を切り替えるのだが、午後から21時まで男湯、22時から朝まで女湯となる。でも、深夜帯に女性が、ほぼ従業員もいない5階の風呂ってどうなのよ。なんだかクレームみたいに受け止められそうだから聞かなかったが、俺だったら早い時間帯は女湯で、深夜帯は男がいいと考えるが、何やらワケアリなのだろうか。
▲1階の大浴場は20人近く入れる規模で、夜通し入浴もOK
建物、部屋もまさに昭和の温泉宿ではあったが、一つ高評価だったのは「清潔さ」。最近の外注清掃の宿って、なんだか目の届かなところや、ちょっとした隅の所がホコリだらけだったりするけど、この宿は部屋の洗面台とかもピッカピカ。すこしクサい話だが、トイレの便座とかも、驚く程しっかり〝磨いている〟ような印象だった。
部屋は、和室でのふとんよりも腰への負担が少ないかなと考えて、わずか数百円増の和洋のベッド付きにしたが、これで¥6000でおつりがくること自体が、この温泉街の厳しい状況を物語っている。
▲純和室もあったが、今回はベッド2つの和洋室?いや和室にベッド2
そんな、ことも思いながら、黄昏にはもう少し時間がかかる温泉街へ。とはいえ、何もかも時間が昭和で止まっている、そして刻々と全てが寂れていく―そんな印象は街を歩き回る間にどんどん高まっていった。
あまり出歩く客もいない小道の飲み屋街も、赤いランタンが寂しさをさらに強調する。こちらも勝手なお世話だが、「この街を再生できるのか」と何度も頭に浮かぶ。この状態から、今どきの、インスタ映えするような温泉街にリニューアルするのは、宿に相当な自己投資が求められるが、そんな資金力がある印象ではない。
でも、歩いていてふと感じたのは、結構突っ込みどころは満載の街だということ。写真も参考にしていただきたいが、民家の軒先に石のウルトラマンがいたり、この温泉街ではかなり高級かつ繁盛していそうな純和風な宿は、何故か自慢が「シアトルクッキー」であったり。
▲昭和の温泉街の純和風旅館で誇らしげにシアトルクッキー…
この街最大級の、こちらも高級宿は、1階ラウンジの窓際にゴージャスなソファが屋外に向けて並べられているが、そこから見える風景は殺風景な車通りしか見えなかったり、せっかく土手の上に展望用の東屋があっても、千曲川はほとんど見られなかったりもする。
▲こちらの窓辺から見える風景。取り損ねたが、ただの殺風景な道路だけ?
▲素敵な東屋があっても肝心の千曲川は…
飲み屋街でも、この街並、店構えで「プリンセス」にお会いするのは、相当勇気が必要だ。写真は控えるが、殿方向けのお店の屋号「ギャル」を見ても、瞬時に「この街にギャルはおらん!」と突っ込んでしまう。ホテル看板の「グリーン」を「グリ~ン」にしてしまうのも、一生懸命ハッピー感を印象付けようとしているようで(そういうところに限って、あまりハッピーではない)、なんだか物悲しい。
公共の道標をみても、「もう棚田を見所にするのはやめよう!」と、ついつい心の中で叫んでしまう。すこし暴論ではあるが「ファッション紅谷」にファッションはない!
こう、小一時間諸々突っ込みまくっていて、ふと感じるのは、突っ込みどころ満載のすこしイタイ街を、自虐的なウリにしていけないかということ。で、そのイタさと同時に、まるで渋谷や新宿、さらには長野や上田よりも、わずかながら時間の流れが遅いような、つまり都会での1分が、ここでは1分30秒のようなナガレが、いつでも「ぼーっと」出来る街というウリになるのではないかという思いが、ふつふつと沸き上がっていった。
好き勝手書いてきたが、結論としては、すこし時間に余裕のある菅平詣なら、ここにビバークするのもそんなに悪くない。ただし、一泊程度がベターかも知れないが、鄙びた、時間が止まった、突っ込みどころ満載の一夜を味わえる、おじさんのワンダーランドの一つであるのは間違いない。
しかも温泉付きだ!
























