サブザックに水、行動食のパン、貴重品、
カメラを持って
出発します。
ツエルトは下山してから撤収します。
普段なら多くの観光客でごった返している
河童橋も
この時間はまだ誰もいません。
まだ日があたる前で薄暗く、
無人の上高地、
例えは難しいですが
まるで戦隊ヒーローモノの
戦闘シーンのような
異次元の世界に迷い込んだ雰囲気すらします。
何度も訪れている上高地ですが
無人の河童橋は初めてですね。
ここに宿泊したからこそ見ることができた
景色ですね。
西穂高岳から奥穂高岳は
私の憧れのコースです。
実はそのコースは
今回の登山で
前日まで行くか迷ったコースでした。
YouTubeで何度もコースの予習をしましたが
見れば見るほど恐ろしいコースです。
このコースを行けば
かなりの確率で死ぬな…
怖気付いた私は
直前になって今回のコースに
変更したのでした。
今回ツエルト泊にしたのは
厳しい岩場が連続するこのコースを歩くにあたって
ザックを少しでも軽量化する為でした。
今回は行くことは叶いませんでしたが
いつかは歩いてみたい…
その野望はまだ捨ててはいません。
100円を投入すれば見られる双眼鏡ですね。
昔、観光地によくありましたね。
ここも観光地ですが。
貸し切りの遊歩道を歩きます。
いつもは混雑している
ターミナルもこの時間はガラガラです。
沢渡からタクシーで来たと思われる登山者を
見受けられます。
山行の予定を変更したので
ここで登山届を提出していきます。
しばらくは梓川沿いのウォーキングです。
上高地は谷底にありますので
朝日がさすのは遅いですね。
カメラの露出を変えながら撮影。
川の輝いた部分に露出を合わせると
シャドー部分が黒く潰れます。
その匙加減が難しいですね。
田代橋に到着。
先日、ここに熊が出没したようです。
30日と言えば
私が入山した日ですね。
ここを通ると
西穂高の登山口です。
焼岳は左側に向かいます。
焼岳が近づいてきました。
ここが焼岳の登山口です。
今回、最後の登山の開始です。
最初はなだらかな道です。
徐々に傾斜が増していきます。
谷が大きく削られています。
振り返ると、霞沢岳方面。
ここは慎重に通過します。
、
ハシゴが現れました。
だいぶ登ってきました。
稜線は近いですね。
脇の藪に動くモノがいます。
ヤマカガシですね。
ヤマカガシは薮の奥の方に消えていきました。
気づかずにうっかり踏んだら
エライことになります。
常に細心の注意を払って歩きます。
特に登山道の脇がヤブの所は
そこに蛇が潜んでいる場合があります。
山の中では蛇に出くわすことは珍しくはありません。
アルミの急なハシゴ。
アルミの急なハシゴを見ると
皇海山を思い出しますね。
焼岳が近づいてきました。
稜線に乗った先が
焼岳小屋です。
山バッジを購入しました。
ここのベンチでパンを齧り、水分補給しました。
笹は濡れていて
ズボンがだいぶ濡れました。
展望台に到着。
ここからは焼岳が正面に望めます。
笠ヶ岳。
今回は当初の予定を変更したので
縁が無かったですが
いつか登るつもりです。
展望台から少し下ったところが中尾峠です。
中尾峠から焼岳の本体に取り付きます。
所々、ガスが噴き出ています。
振り返ると穂高連峰の山々です。
上高地方面。
中ノ湯からのコースと合流して
そこから少し登ると
焼岳の山頂に到着です。
今回の山行で最後のピークです。
火口池があり、正賀池と呼ばれています。
凄い音を立てて水蒸気が噴き出ています。
山頂だけではなく
途中も何箇所も岩の間から
蒸気が出ています。
登頂可能なのが
ある意味凄い山ですね。
深田久弥氏は
著書である日本百名山、焼岳の項で
半日で往復できる易しい山である。
と、ありますが
確かに早朝から登れば半日で登って来れますが
登山道はなかなか険しく
活火山でリスクもあります。
高尾山に登るような
簡単なハイキング気分で
登っていい山ではありませんね。
ちゃんと準備してから登る山ですね。
夏山JOY2023と言う雑誌の
焼岳の項に載っていた
北アルプスの溶鉱炉と言う言葉は
なかなかいい表現ですね。
登って実際に見て納得です。
穂高連峰方面。
昨日の朝登頂した
槍ヶ岳が見えます。
上高地方面。
笠ヶ岳方面。
西鎌尾根方面。
ここのピークが焼岳の北峰で
あそこに見えるピークは南峰です。
北峰は2393m、
南峰は2455m、
焼岳の最高地点は南峰ですが
残念ながら南峰は立ち入り禁止です。
動画を撮影します。
凄い音を立てて蒸気が上がっています。
山頂からの絶景を満喫したところで
そろそろ下山を開始します。
下りはあっという間でした。
登る時はズボンがかなり濡れましたが
帰る時はほとんど笹は乾いていました。
帰りは小屋に立ち寄らずに通過します。
アルミの急なハシゴ。
再び蛇に遭遇しました。
今度はアオダイショウですね。
焼岳はよく蛇に遭遇しますね。
林道に出ました。
山道はこれで終了です。
行きは私の貸し切りだった上高地も
帰る時は遊歩道も多くの観光客が
歩いていました。
ターミナルに立ち寄り
新島々行きのチケットを購入しました。
すぐに発車するバスのチケットも買えたのですが
支度があるので
一本あとのバスにしました。
ツエルトまで戻ってきました。
食料保存用のコンテナ。
コンテナの内部。
小梨平では、数年前に
キャンプをしていた方が
熊に襲われた事がありました。
現在、小梨平では、熊の被害を防ぐために
食料品をテントに置くことは禁じられています。
食料品は専用の収納コンテナに置きます。
私は帰る前に
コンテナの中に置いておいた食材を回収しました。
なかなか厳重な扉のコンテナで
扉を閉めてからロックをするのが
コツがいりますね。
ツエルトに戻り、
下着まで全部着替えました。
シャツを脱いで
隣にある水道で頭から水を流します。
上半身、水を浴びました。
バスに乗る前にさっぱりしました。
汗くさい服を着て
一般の方が乗っている
交通機関を利用するのは
気が引けますからね。
後は車に戻ってから
帰りにどこか温泉に寄ろうと思います。
残りの着替えは車に積んでいます。
テントを撤収しました。
忘れ物はありません。
まだ時間に余裕があるので
食堂に立ち寄ります。
生ビールを注文しました。
鯖の味噌煮定食、旨し。
やっとまともな食事にありつけました。
生き返りますね。
最後はのんびりターミナルまで歩きます。
小梨平は快適なキャンプ場でした。
山に登らずに
ここでしばらくのんびりキャンプするのも
いいですね。
多くの観光客で賑わう
いつもの上高地です。
焼岳。
ターミナルの前の売店で
お土産を買いました。
バス乗り場に行くと
ちょうど乗客がバスに乗り込んでいる
最中でした。
松本駅まで通しで乗れるチケットです。
1番後ろの座席が空いていたので
そこに座りました。
余談ですが
帰りの上高地発のバスに乗る時、
できれば向かって右側の席がおすすめです。
(上高地に向かうバスの場合は左側の席)
理由は右側の席は大正池をはじめ、
上高地の景色を眺めることができます。
一瞬の間ですが…
せっかく上高地まで来たのですから
上高地の代表的な景色は
見ておきたいですね。
大正池は大正4年(1915年)
焼岳の噴火によって
梓川が堰き止められてできた池です。
焼岳は現在は小康状態を保っていますが
時にはこのような地形が変わるほどの
大噴火をする場合もあります。
大自然の力、恐るべしですね。
大正時代と言えば、およそ百年前です。
火山活動の歴史を考えれば
そんなに昔の話ではありませんね。
噴火と言えば、御嶽山の例もあり
前触れもなく、突然噴火することもありますからね。
改めて、今回無事に登ることができて
良かったです。
クーラーの効いた快適なバスの中で
いつの間にか居眠りをしていたら
新島々に到着しました。
ここで電車に乗り換えます。
なぜ島々駅ではなく、新島々駅なのか
語ろうと思いましたが
これ以上蘊蓄を語るのはやめておきます。
ローカルな車両です。
松本駅に着くと
向かいのホームから
信濃大町行きの電車が到着していました。
これに乗ります。
松本駅は大きなターミナル駅ですね。
電車に乗ること、30分弱で
穂高駅に到着です。
私のようにここの駐車場に
電車に乗って車を回収に来た
登山者も見受けられます。
私のような表銀座、
あるいはパノラマ銀座を
縦走してこられたのであろうか。
4日前の早朝、ここからバスに乗りました。
駐車場に到着しました。
あそこに見える山々を歩いてきたのですね。
4日ぶりに戻ってきました。
随分昔にここに来た気がします。
後は安全運転で帰るだけです。
今回購入した山バッジ。
槍ヶ岳山荘で購入した手拭い。
地元の酒屋に立ち寄り購入した日本酒。
たっぷり楽しみたいので
4合ビンではなく、一升瓶を購入です。
大雪渓という銘柄ですが
ラベルの写真は白馬岳ではなく
今回歩いた槍沢から見た槍ヶ岳ですね。
こうして無事に
夏山登山を終えることができました。
概ね天候にも恵まれて良かったです。
歩き終えた感想は
今回歩いた表銀座縦走コースは
表銀座と呼ばれるだけに
人気のコースです。
槍ヶ岳を眺めながら歩くコースで
最初は遠くに見えた槍ヶ岳が
徐々に迫ってきます。
展望も良く、コースも良く整備されていて
山小屋も充実しています。
アルプス縦走の魅力が詰まったコースです。
夏のアルプス縦走を体験したい方に
おすすめのコースですね。
最後に登った焼岳。
いつも上高地に来るたびに目について
気にはなっていました。
無事に登頂できて良かったです。
火口からすごい音を立てて上がる水蒸気は
迫力がありましたね。
やはり何回来ても
北アルプスは素晴らしいです。
また来年もコースを変えて
来るかもしれません。
いや、南アルプスも行きたいコースが
幾つもあります。
今回も直前まで候補のひとつにしていた
コースがありました。
山好きには悩ましいところですね。
今回も長編のブログになり
ようやくブログが完成しました。
ここまでお読みいただき
ありがとございました。