北アルプス、黒部源流の秘境を行く①【薬師岳】 | HIROのブログ

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趣味のブログです。気の向くままに山登りをしています。




8月1日(日)

北アルプスの登山口の折立にやってきました。

準備を済ませて登山開始です。











登山を開始してすぐ左側にある塔は、
昭和38年に起きた
薬師岳東南陵の愛知大学の遭難事故の慰霊碑です。












何の鳥であろうか。
調べたら、ホシガラスのようです。










ふと、気付くと、
見覚えのあるアニメのキャラクターが。




アラレちゃんですね。
なぜアラレちゃんなのか不明ですが。
世代的には私はドンピシャですね。





所々、道がえぐれた箇所があります。





足もとに咲く小さな花。




真夏の樹林帯は、色々な虫が私の顔の前を
つきまといます。

延々と私の顔の周りにつきまとっていた
そのうちの1匹が近くの木にとまった時に撮影。
ウザい虫の正体はコイツです。











ベンチがあります。
休んでいきます。




ここが三角点ベンチです。
ここまで急な登りでした。
ここからは少しなだらかになります。






森林限界を越えて、開けてきましたが
ガスがかかっていて、あまり展望はありません。
もっとも、かんかん照りの炎天下よりも
体力の消耗は抑えられます。









時々ガスが切れて、
景色が見渡せます。
有峰湖が見えます。




ニッコウキスゲ。
















階段ですが、ちゃんと整備されていて
歩きやすいですね。
流石、人気の北アルプスですね。

整備の状態が悪い階段ですと、土がえぐれて、
階段の横木が
障害物競走のハードル状態になっている
ところもあります。






時々休憩をはさみ、水分補給します。













登山道に綺麗に敷き詰められた石。
登山道の整備に手間がかかっています。







チングルマの綿毛モードと花モード。





コバイケイソウ。
今年はコバイケイソウの当たり年なのか、
今回の登山でたくさん咲いているのを
よく見かけました。








小屋が見えてきました。








太郎平小屋に到着です。
地図を見ると、折立からここまで
コースタイムが5時間となっていますが、
重装備で徹夜明けの私なので
特にハイペースで登った訳では無いのですが
3時間40分程で到着です。
思ったよりも早く到着できました。
それとも時間設定が甘めなのかも知れません。





小屋の受付で、翌日の弁当を注文します。
ネットで見て、美味しそうだったので楽しみです。
翌朝5時以降に準備できているようです。
明朝の出発前に受け取ることにします。




時間的にランチもあります。
太郎ラーメンの大がとっても気になります。
山行初日のザックの中は
食料品が満載で重いです。
まずは少しでもその重さを軽くしたいので、
今日は諦めて、
最終日に立ち寄った時に食べることにします。












雲ノ平方面。




木道を薬師岳方面に歩きます。




足もとに咲く花。





少し下った所が薬師峠キャンプ場です。




テント場の管理棟はまだ閉まっていたので、
とりあえずテントを張り、ランチにします。





麺を茹でます。

BSで放送されている、ヒロシのぼっちキャンプで、
ヒロシさんが、そうめんを茹でて、
茹でた麺にインスタントの味噌を入れて
食べていました。

その姿が旨そうだったので、
今回、私もそうめんを持参して
作ってみたのですが…

感想は、やっぱりそうめんは
普通に茹でたあと、水ですゆいで
麺つゆで食べるものですね。
まぁ、味噌でもいいかもしれませんが
やっぱり麺をゆすがないとダメですね。

山の中では、茹で汁を捨てることはできません。

この山行の期間中に
もう一度作ってみたのですが、
やはり、これはちょっとね。

私の中で、山メシのそうめんは
今回の山行だけになりました。

残ったそうめんは、
下山後、休日の昼ごはんで食べました。


まぁ、時にはこんな事もあります。
なんでも挑戦ですね。







まだお昼過ぎです。
これから薬師岳まで行こうと思います。
時間的には十分に行って来れます。
サブザックの軽装で出発します。


薬師岳には、最初は歩きにくい沢沿いの
急登を歩きます。















そこを抜けると、なだらかになり、
高山植物の花が咲く地帯を歩きます。




気候が険しい日本海側の影響を受けていて、
この時期でも雪が残っています。






この辺りが薬師平です。




木道もあります。
























周りはガスがかかっていて
視界はイマイチですが、
高山植物の花が咲き誇り、
なかなかいい場所ですね。





そこを抜け、しばらく行くと、
急に雷が鳴りました。




だんだんひどくなっているようです。


もう少し行けば、薬師岳山荘があり、
そこで様子を見て、
山頂にアタックする事も考えられますが。


私の決断は…




雷の中を登るのは危険で、自殺行為です。
実際、落雷によって亡くなる方もおられます。

今日はここで撤退します。
山登りは、引き際も大事です。



ここで、マッカーサーの有名な言葉を
使わせてもらいます。

I shall return!





昔、私が初めて登った高山が
夏の北アルプスでした。
その山行の大詰め、槍ヶ岳に向かい、
もう少しで槍ヶ岳の肩に着くと言う時に
猛烈な雷に遭遇しました。
結局、その時は下山して、
槍ヶ岳の登頂は叶いませんでした。

私が山に登っていて、
途中、雷で撤退するのは、
その時以来の事でした。

その時の恐怖が脳裏に浮かんだのは事実です。









帰りにポツポツと雨も降ってきました。





無事にキャンプ場に戻ってきました。

管理棟が開いていたので、
テント泊の受付をします。


シャツを着替えて、パンツも履き替えて、
流しですすぎます。
指先が千切れそうになるほど冷たい水です。
北アルプスの天然水ですね。
豪快に頭から冷水を浴びます。

サッパリしました。

こんな事ができるのは、
水が豊富なテント場のメリットですね。

水を有料で購入するキャンプ場も多いです。




テントに潜り込んで、1人宴会の始まりです。
こんな物を持ってくるから、ザックが重たいのです。




ウイスキーをチビチビ呑みます。



実はこの日、8月1日は
父の命日なのです。
震災の翌年なので
今年で9年になります。

親の命日に墓参りに行かないで
遊びに出かけているとは
こいつはとんでもない親不孝者だ。

と、思われるかも知れません。

私の考えは、何年も前に亡くなった人よりも
今を生きている人の人生の方が大事なのです。

今回の山行も、
私が1番天候が安定する時期を狙って
計画したものです。

今日は雷で撤退することになりましたが…




実際に山行を終えて帰宅後、しばらくしてから
日本列島は連日雨になっています。
北アルプスも例外ではありません。
今回、私が運転してきた道も
通行止めになっているようです。






亡くなった父も山が好きで、
若い頃は、北アルプスでは
涸沢、白馬岳にも登ったそうです。
特に上高地が好きで、
生前、よく上高地を訪れていたようです。
実家のリビングには
上高地を描いた油絵が
何枚も飾ってあります。


父が生きていれば、
人生、楽しめる時に楽しんでおけ。

と、言うはずです。


今度実家に帰った時は
父の仏前に酒を添えて、
父の好きだった北アルプスに登った話でもしよう。


墓参りに行く事だけが供養ではありません。
こうして故人のことを思い出す事も
私は供養だと考えています。


と、自分に都合のいいように考えています。





つまみもあります。
これは、今回の山行の後半の行動食として
用意したのですが、
沢山あるので、少し食べます。


1人宴会をやっていると、
強く雨が降ってきました。
雨が吹きつけるので
テントの入り口を閉めます。

雷も鳴っています。
今回は撤退して大正解でしたね。
もっとも、雷が激しくなってきたら、
テントも危ないので、
最悪の場合、山小屋に避難ですね。









今度は昆布茶です。

酒だけを呑み過ぎないようにします。







雨が弱くなってきたところで
夕食にします。
ご飯を炊きます。

レトルトの牛丼を食べました。





雨が小降りになってので、
ちょっと外の様子を見てみます。

気がつくと、だいぶテントの数が増えていました。


このテント場は、なかなか良かったです。
個人的には、
今回の山行で1番快適なテント場でした。
機会があれば、また利用してもいいですね。

値上がり著しい昨今の北アルプスの
テント場の料金で、
今年のテント場の相場は2000円なのですが
(昨年の相場は1000円でした)
ここは良心的な1000円でした。
もっとも、こちらも来年はどうなっているか
わかりませんけどね。



明日、早いので、
早めに寝ることにします。



続く。