プロフィールで避けている婚活女性①

 

プロフィールで避けている婚活女性②

 

プロフィールで避けている婚活女性③

 

プロフィールで避けている婚活女性④


プロフィールで避けている婚活女性⑤


プロフィールで避けている婚活女性⑥




シリーズの続きです。




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ジリジリと照りつける日差し。

アスファルトに反射した光が眩しく、

滾るような熱気が立ち昇る。




大阪の某ホテルに到着。


トイレに向かい、

洗面台で汗を拭き取る。



この暑さであろうと、

スーツを着ていくのは相談所のルールだ。



ジャケットを羽織り、ラウンジへ向かう。




「予約のHiMです」




受付から中の様子が伺える。

お見合いも多いが、多種多様な人で賑わっていた。




お相手はまだ来ていない。

席で時間まで待つ。







**







「はじめまして、○○と申します」


そう頭を下げると、

首元のネックレスが

かすかに音を立てる。



「HiMです、よろしくお願いします」





時間ちょうどに現れたお相手の方に、


しばし、目を奪われる。











なんというか、















(めっちゃ黄色いな・・・)








おそらくは、すごく高級な

衣服だとは思う。




全身が。







お見合いや、海外からの旅行客、

老夫婦やツアー客など、

さまざまなラウンジ内でも、


一際目立っていた。







「お仕事は、会社の経営をされているそうですね。

 どういったものかお聞きしても良いですか?」


ひとまず、お見合いを開始。


ええ。

と、お相手は流暢に説明を始めていく。







「なるほど、幅広く輸入品を

 取り扱ってるんですね。

 そちらのブレスレットも商品ですか?」



お相手の手元に目をやる。



「いえ、こちらはプライベートですね」



「へー、そうなんですね。

 なんかすごいです」




火曜サスペンスでは、

凶器として使えそうだ。





「HiMさんのお仕事を

 お聞きしてもよろしいですか?」



「はい。自分の仕事はですね--」




いつものお見合いの流れ。









ただ、お相手がとても黄色い


--それだけのことだ。










なるほど、とお相手は

アイスティーを受け皿におく。





「ところで、資産運用はされてますか?」




「え? あー、いえ」




ところで過ぎるのですが。



初対面で、資産運用してるかどうか

聞かれたのは初めてだ。





「ところで、〇〇さんは

 お酒がお好きなんですよね?」



ところで返し。




「ええ、ワインが主なんですが--」



説明を始める。

正直銘柄などは、有名なもの以外わからない。



へー、


なるほどー、


そうなんですね、



を使い分ける。







一通りの説明が終わったようだ。



一呼吸入れて、

コーヒーを口にする。







「HiMさんは、

 こどもは何人欲しいですか?





危うくコーヒーを吐きそうになる。



ところで、ぐらい入れて欲しい。




「えーと、お相手の方によるかなと

 オモイマス」




「そうですか」











「貯金はいくらありますか?」












直球!!









ところで!







「えーと、あるにはありますが・・・」








その後も、


親兄弟の仕事を聞かれ、


結婚観の質問が相次いだ。






まずはお互いの雰囲気とか表情とか、

趣味の話とか。



そういったところからで

おねがいします--









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【CASE10:経営者】

世界がちょっと違いすぎている。


最初に結婚観を聞いてきたのは、

とっとと話を進めて、

時間を無駄にしたくないからかな、

と思います。


この人がたまたまなんじゃない?

ぐらい、個性的な方でした。


経営者ではなくても、

年収2000万の方とか、

やはり個性的ではありましたね。





---つづく