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2人目妊活日記

海外で不妊治療をしています。

日本からの凍結胚輸送を加ナダの業者に依頼することにしました。 このブログが日本から海外のクリニックに胚の輸送を考えている誰かの参考になるかもしれないので、工程を書いておきます。 これは私が行った工程であり、また今までの自分の仕事経験からある程度のことは予測できることもありましたので、そういったことは業者に確認していません。 あくまで参考程度でお願いします。 

 

日本の業者さんに依頼する場合はサービスが行き届いている代わりに費用はかなり高くなります。 凍結胚が日本で保管されていても、海外からコーディネートする事も可能です。 必ずしも日本の業者に依頼する必要はありません。 海外から日本での集荷の指示を出せばいいのです。 でも、海外の業者の場合は、その国にもよりますが、依頼人が全工程において注意して見ておき、たとえ業者に嫌がられても、業者との連絡を密に取ることが成功のカギだと私は思います。 ホームページや口では良いことばかり謳っていても、いったん輸送が始まると放ったらかしにする業者もいますので。

 

契約前

1、加ナダのクリニックに、この輸送業者からの輸入実績および今までに問題があったか否かを確認

2、輸送業者に輸送の注意点を確認(保険の範囲、見積り内容、輸送期間など)

3、起こり得るリスクを事前に回避できるか確認 → ドライシッパーの液体窒素の保持期間(再充填は必要か)、輸入通関検査に引っかかった場合(開梱はコンテナのみか、それともドライシッパーも開けられるか)

4、レントゲン検査(X線検査)を必ず回避するよう依頼

 

保険の適用は、2週間以内の輸送に限りました(保険による)。 2週間を過ぎる前に液体窒素を再充填しておけば、その時点からまた保険の適用が始まります。 再充填は凍結胚を守るためにも、保険を適用させるためにも最重要項目でした。

 

ドライシッパーは輸送業者から1日当たりの単価でレンタルしました。 今回の輸送は、加ナダ東海岸の大都市にある輸送業者から空のドライシッパー(液体窒素充填後)を日本に輸送 → 日本のクリニックで凍結胚をドライシッパーに入れてもらい、加ナダ東海岸のクリニックがある小都市に送り返してもらう → 加ナダのクリニックが凍結胚を取り除いた後、空のドライシッパーを輸送業者に返却する。 合計で3回の輸送の送り状が必要になり、通関書類はすべて輸送業者に用意してもらいました。

 

輸送業者はこの3回の輸送にかかる日数は1週間と見積もり、ドライシッパーのレンタル料も7日分を徴収されました。 私はこの日程で1週間はまず無理だと思っていましたが、この時点では黙っていました。 これが後になり幸を奏しました。

 

ドライシッパーは使う容器によって液体窒素の保持期間が異なるのではないかと思います。 私の場合は3週間でした。 でも保険の期間が2週間なので、その期間内に輸送が完了していない場合は、再充填が必要となりました。 ちなみに凍結胚はマイナス196℃の液体窒素内に保存しておかなければいけません。 保険を必要としない場合は、輸送前に温度計が取り外されます。 つまりドライシッパー自体の破損だけでなく、温度の保証もありませんということになります(液体窒素が入っている限りは温度を保てるのかもしれませんが、私は数字に忠実でありたかったので保険に入りました。 大した金額ではありません)。

 

輸入通関時の開梱検査は全体の10%ほどに適用となり、それはコンテナを開けるだけで、ドライシッパーに触れることはないとのことでした。 レントゲン回避については、コンテナにレントゲン照射をしないよう注意書きをコンテナに貼ってもらいました。

 

次回に続く

内膜の厚みがクリニック基準に達したので、凍結胚を輸送することを決めました。

 

以前、クリニックでは輸送業者を紹介しないと伝えられていたので、「自分で輸送業者を探します」とドクターに言いました。 するとドクターが「輸送業者はこちらで手配します」とのこと。 何日待ってもドクターの秘書から連絡が無いため、業を煮やしてこちらから連絡。 輸送業者を2社紹介してもらい、手順も教えてもらいました。 そこにはしっかりと「クリニックが輸送の手配を行う」と書いてありました。

 

秘書は10日間の休暇を取り、その後も全く連絡なし。 輸送の手配がどうなっているのかヤキモキしながら待っていました。 電話で確認したところ、「輸送手配はあなたが自分でするのよ」と。 そして「輸送費も自分で払ってね」と。 メールに書いてあることと全然違う! 輸送の契約書までサインさせられたのに。 じゃあクリニックから請求がきている1500ドルは何に使うのかと聞いたところ、事務手続き費や、両国間クリニックの培養士同士のやり取り費用、マウスを使っての実験、凍結胚保管料だと。 ちなみに、後日談ですが、日本と加ナダ間の培養士同士のやり取りは全て私が間に入って行いました。 それなのに費用発生…。 「いつもは自分達でやるんだけどねー」だって。 日本は基本的に英語が通用しない国、そして日本のクリニックからも英語が話せるスタッフはいない旨、事前に連絡を受けていました。 なので仕方ないかと…。 まあ、でもこの加ナダのクリニックに任せているといつまでも放ったらかしにされそうで怖かったので、間に入れたのは良かったとします。 

 

日本のクリニックでの凍結胚保管期日が迫っていたので、急ぎました。

 

輸送業者は加ナダの業者3社、日本の業者3社から見積もりを取り、最も安い見積もりを出してきた加ナダの業者に決めました。 私自身、加ナダで同じ業界(フォワーダー)で働いた経験から、日本側の業者が高い見積もりを出してくるのは予想していました。 日本は確かにサービスがいい、でも見積もり料金は加ナダの業者の2倍以上(一番高い見積もりで45万円ほど)を出してきました。 なので加ナダの業者と電話で話し、クリニックにも今までこの業者からドライシッパーを受け取った際に問題が無かったことを確認。 もし何か問題が起きた場合は自分でなんとか解決できるだろうと思ったので、この業者にお願いすることにしました。 料金は保険料込みで2650加ナダドル也(日本円で20万ちょっと)。

 

一番悩んだ点は、全てを業者任せにするか、それともドライシッパーだけ借りて自分で運ぶか。 ちょうど夫がその頃日本に一時帰国中でした。 エア加ナダに問い合わせたところ、「液体窒素は通常は危険品だけど、移植に使うための凍結胚をドライシッパーで運ぶ(液体窒素を染み込ませている形)であれば、機内に持ち込みしても良い。 でも事前申告が必要」とのこと。 これを利用すれば、少し費用を下げることができるし、何しろ一番の利点は人が運ぶので通関などの煩わしさが減り、早く運ぶことができる。 でも夫は賛成しませんでした。 輸送業者によると、ドライシッパーは基本的に常に立てた状態で置いておきます。 飛行機の中でも倒れないよう足の間に挟んでおくなどするそうです。 飛行時間と乗換え時間を合わせると、約一日のフライトなので、その状態を保っておくのは緊張が続いて疲れると。 そんなわけで、全工程を輸送業者にお任せすることになりました。

 

次回に続きます。

8月のホルモン補充テスト失敗の後、ドクターとカウンセリングし、もう一度テストをお願いしました。 

 

ドクターからは新しい薬の処方等、何の提案もありませんでした。 ただ同じ薬を使うのみ。 そこで内膜を厚くする補助的な薬は無いのか聞いてみたところ、ペントキシフィリンという血流改善の薬を処方してくれました。 効く人には効くが、効かない人には全く効かないので、おまじないくらいの意味で、と。 これは2回目のテストが始まる前から服用開始しました。

 

またドクターから薦められたラズベリーリーフティーを買ってきて、数日飲んだところ生理がきました。 いつもの軽い生理どころじゃない、生理とはまったく言えないような一瞬血が出たかな?くらいのもので終了。 ラズベリーリーフティーは生理を軽くする作用があるとのこと。 怖くなったので、ラズベリーリーフティーは速攻で中止。 生理かどうか分からなかったので、念のためにクリニックに電話。 ドクターの秘書が電話に出ない&留守電に残しても電話してこないため、緊急番号に電話。 そこから秘書につないでくれました。 そして秘書が「ドクターから電話させます」と。 お約束通り、ドクターから電話はありませんでした。 もう独断で1周期飛ばすことに。 後日談: ドクターにたずねたところ、それはプロゲステロンを補充しなかったため、生理が生理ともいえないような軽さになってしまったとのこと。 二回目のホルモン補充テスト終了後に「今回はプロゲステロンの薬出しとくわ」と言われました。 患者に先に言われる前にさっさと出せよ…。 1周期ミスしたじゃんか。

 

ホルモン補充の本命の薬はエストレース。 8時間ごとに一日3回、米粒くらい小さな薬を膣に入れます。 立ったままじゃ入れられません。 寝転がって入れてました。 入れた後は30分横になって休むそうですが、子供がいる身ではそんなこともできず、すぐに立ち上がって動いていました。

 

あとは、ビタミンEとビタミンCのサプリメント。 そしてキャベツや豆乳を多く摂りました。

 

そんなこんなで、D21にエコー。 今まで4ミリとか5ミリしか育たなくていつも移植中止だった内膜が、今回は8.5ミリもありました。 クリニックの基準である7ミリをクリア。 ドクター(女医)は私が実行した内容をカチャカチャとパソコンに打ち込み(内膜が薄い他の患者に薦めるに違いない)、私に「おめでとう」とハグしてくれました。

 

※次回からは日本のクリニックで保管していた凍結胚の国際間での輸送についてです。