今年も沢山の方にこのブログを見てくださって、ありがとうございました。

映画館で映画が観られない時期もありましたが、それでも60作品の新作を観ることができました。

その中から、独断と偏見で2020年のベストテンを発表したいと思います。

今後の皆さんの映画ライフの参考になれば幸いです。

 

 

(先行上映につき)特別1位

新感染半島 ファイナル・ステージ

全国公開は、1月1日からということですが、あまりにも良かったので、特別1位としました。

ゾンビと荒廃感のマッチングとCGI技術がすばらしかったです。

 

 

1位

許された子どもたち

少年犯罪の加害者側の少年を中心に描いた問題作。

自主映画ならではの自由な表現、実年齢に近い少年が演じる事にリアリティ。

これまで求めていたものが全て詰まった最高の作品でした。

 

2位

タイトル、拒絶

デリヘル嬢というグレーな職業にスポットを当てた舞台劇の映画化。

女性同士のぶつかり合いが鋭い切り口で描かれます。

女性性というものを考えるきっかけになった作品。

 

 

3位

ウルフウォーカー

ケルト文化を描いたアニメーション。

アニメならではの大胆な構図、なめらかな動き。

どれをとっても群を抜いた面白さ。

 

 

4位

アルプススタンドのはしの方

高校演劇の映画化した作品。

一切野球のグラウンドが見せない手法で、主にアルプススタンドだけで展開する物語。

登場人物の抱える闇を昇華させていくプロセスが大変おもしろかったです。

 

 

5位

TENET テネット

今年貴重なハリウッド大作。

逆回転映像の斬新さ、一度では絶対理解不可能な仕掛けの数々。

分からないけど高まる高揚感がたまらない作品。

 

 

6位

ミッドサマー

ホラーとも何とも言えない肌触りの特殊体験映画。

人体破壊のインパクトを筆頭に異文化に迷い込んだ悲劇とも喜劇とも言える異常なシーンの数々に放心するだけの圧巻のカルト作品。

 

 

7位

ラストレター

岩井俊二監督作品ならではの完璧に美しい映像と美しい物語。

手紙という情緒のある風習が巻き起こす現代と過去を紡ぐ繊細な感情を描いた秀作。

森七菜さんの初々しい演技にも注目。

 

8位

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

構想30年頓挫9回に及ぶ呪われた企画の待望の完成。

空想と現実を行ったり来たりの忙しいファンタジー。

ドン・キホーテを知らなくても存分に楽しめ、ラストの哀愁が切ない。

 

 

9位

架空OL日記

芸人バカリズムさん原作脚本主演のゆるゆるコメディ。

主に銀行OLの更衣室を舞台に、何気ない会話から生まれる面白さを追求したくすくすいつまでも笑っていられる。バカリズムさんの女装に一切の違和感なし。

 

 

10位

さよならテレビ

名古屋の東海テレビ制作のフェイクドキュメンタリー映画。

真面目なドキュメンタリーとしての入り口ながら、最後にちゃぶ台返しをして、大ネタバレするという観客を混乱させる問題作。ドキュメンタリー映画の演出の介入とはを問う社会派映画。

 

 

◇総評◇

今年は特殊な年でしたが、良作が多く、選ぶのは大変苦労しました。

以外とバラエティにとんだラインナップになって、うまく個性が出せたかなと思います。

この10+1作は、責任持っておすすめできる作品です。

もしよかったら、観てみてください。