ザ・ファブル 殺さない殺し屋★4(74点) | 田舎のインドアアラフィフの日々

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50代。2024年11月下咽頭がんステージⅢ、喉頭全摘出及び遊離空腸再建術のがんサバイバー。障害者手帳3級、障害年金2級受給。映画レビュー、ゲーム、病気やその他諸々。

■短評

良い意味で邦画離れしたアクションや特撮の際立つ「ザ・ファブル」の続編。1作目よりドラマ、人情にウェイトが置かれたので、その辺は好みになるかと。

 

■あらすじ(アマプラ紹介文より)

最強の殺し屋が挑む究極ミッション!誰も殺さず、最狂の偽善者から、訳ありの少女を救出せよ。どんな相手も6秒以内に仕留める--。伝説の殺し屋“ファブル”。ある日、ボスから「一年間、誰も殺すな。一般人として“普通”に生きろ」と命じられ、佐藤アキラという偽名で、相棒・ヨウコと共に一般人のフリして暮らし始める。猫舌で変わり者のアキラは、今日もバイト先の社長と同僚のミサキと関わりながら<プロの普通>を極めるため奮闘中。一方この街では、表向きは子供を守るNPO代表だが、裏では緻密な計画で若者を殺す最狂の男・宇津帆が暗躍。凄腕の殺し屋・鈴木と共に、かつて弟を殺した因縁の敵・ファブルへの復讐に燃えていた。

 

■総評

「6秒以内で仕留める伝説の殺し屋」という要素に重きを置いて、その爽快・壮絶なアクションで魅了した1作目。

本作は続編ということで、「冒頭説明」が不要になった分、アクションよりは登場人物やドラマに重きが置かれた感。

僕は原作漫画はほとんど読んでいないので映画でしか評価できないが、おそらくこれを良しとするファンも多いのだろう。

個人的には、邦画版「ジョン・ウィック」のようにもっとバリバリなアクションの連続が観たかったのだが、予算の都合もあるんだろうな・・というか2本目となる本作は、ジョン・ウィックというより「イコライザー」風味の方が強いだろうか。それで行けば、ちょっとクサすぎる嫌いはあるが、ドラマとしては本作の方が深みはあるかも。

まあ、日本のちゃんとした原作漫画まである映画を、わざわざハリウッド映画と比較する必要もないのだが。

過去何度か書いたことはあるが、岡田准一という俳優さんは、真田広之さんの後継として第一人者だと思っているので、邦画に軸を置きながらも、是非ハリウッドにも挑戦してもらいたいなあと思っているのでそんなこと思ったのかも。

真田氏も今年で64歳。そろそろできるアクションも限られて来てるんじゃないかと思う。ひょっとしたら、そういう動きはしているのかもしれないけど。

さて映画に戻って本作。全体的にアクションの量という意味では1作目よりも地味だが、その分、佐藤の「人情に溢れたカッコよさ」が描かれ、敵役もただ単なる悪役ではなく、複雑な背景や性格も持っているので、その心情の動きなどにも見どころがある。堤真一の悪役というのも見かける機会も少ない。ハリウッド的王道な作りを持つ邦画としては骨太であり(ここはいらんだろ、とかここは説明不足だろ、という点はチラホラ気になるにせよ)、キャラ自体に魅力を感じている人には、充分楽しめることだろう。個人的にも好きなシリーズです。