今、韓流ドラマや映画の日本版リメイクがいくつもされているが、どうも芳しくないらしい(・・)
私が思うに、思っている事を言葉や表情で出さない日本のドラマで、
その真逆のキャラクターで勝負している韓国人のキャラクターをリメイクするのは
不自然なのではないかと思う(・・)
キャラクターを見直していないから、実感に乏しいのだと思う(--)
私は世間とは違う時期に韓国文化にハマッていたので、
「冬のソナタ」やヨン様にはハマらなかった(・・)
ヨン様の前に先行して一部で人気が出ていたハン・ソッキュやウォン・ビンには多少熱中したが、
それ以後はなかった(・・)
ハン・ソッキュ主演の「8月のクリスマス」は一部の映画ファンにすごい人気だったが、
レンタルビデオ屋はハリウッド映画を主軸にビデオを置いていて、アジアの映画は
まず置いておらず、借りられるお店を探すのに大変だった(・・)
当時、ハリウッドを超えたCGとアクションを売りにした「シュリ」という韓国映画で
ハン・ソッキュが日本でも少しは知られるようになり、「8月のクリスマス」も
ビデオ化されたのだった(・・)
とは言え、置いてあるレンタルビデオ屋はまずなくて、当時、「通信レンタル」という方式の
レンタルビデオ屋に3回ぐらい希望して借りた覚えがある(・・)
「8月のクリスマス」はその店で一部のファンが取り合いをしていた人気ビデオだったのだ(・・)
黄美那は『週刊モーニング』で週代わりで連載していた数少ない韓国人の漫画家の一人で
女性という事もあって、当時、彼女の漫画に熱中していた(・・)
1994年ぐらいに連載が始まった『ユニ』という不思議な響きのタイトルは主人公の女性の名で、
彼女自身がママとして経営するクラブや、彼女の境遇を中心に、
周囲の人々との関わりが描かれている(^^)
人の名前が欧風でもない不思議な響きに魅了されたのを覚えている(^^)
作者によれば、「日本人には分かりづらいとの編集部の意向で手直しされた」との事で
不本意な部分もあったようだが、当時は今のように韓国に興味を持っていた人すらいなかったので
十分だったのではないかと思う(・・)
当時、韓国の若い人達の間で流行していた事や、兵役を終え25歳で就職した主人公の幼なじみの事や
習慣の違いや考え方の違いまでストーリーを楽しみながら知る事が出来、
全2巻と短いながら熱中していたものだ(^^)
ラストシーンの「この世で一番美しい風景は、全てのものが元に戻る風景」という言葉は、
身近なものが一番大切だと気づいた主人公の気持ちを表現していて、
「最近の日本の漫画にはない古典的な詩的表現だな~(・・)」
と妙に感心した記憶がある(・・)
私が時折、古典に手を出すのは、漫画のがさつな表現を綺麗にする為なのだ(・・)
言葉が変化するものであっても、汚い言葉だけに浸かっていると気持ちが汚れるからだ。
その後に連載していた『李(イ)さん家の物語』はもうちょっとパワーアップして、
李さんという一家の悲喜劇を描いている(^^)
南北で生き別れた家族の事や軍隊生活の事、名字と先祖が同じだと結婚できないという法律の改正とか、
韓国人ならではのエピソードが描かれていた(・・)
人として理解できる部分と文化や習慣の違いから理解できない面と両方があって、
韓国独特の不思議な名前の響きとカルチャーギャップを楽しむ事が出来た(^^)
黄美那さんの2つの漫画は、今でも私のコレクションの中では手放せない傑作コミックである(^^)
黄美那さんは今も韓国で漫画を描いていらっしゃるらしいが、
また日本でも発表してくれないだろうか(・・)