半額びき。
なんて心躍る言葉なんでしょう
みかんはこの黄色と赤色のシールを愛しています
ええ、心から愛して止みませんとも。
特に月末には、この黄色と赤色のシールに逢うために……むしろ黄色と赤色のシールに逢うためだけに、世の皆さまがたが晩ごはんを終えたあとの時間にスーパーマーケット巡りをするくらいです
なんて書いたのは10月の終わりですが、
その月末が……新たな月末がやってきて、もちろんみかん亭も月末進行に突入します
つまり、黄色と赤色のシールに逢うために……むしろ黄色と赤色のシールに逢うためだけに、いつもとは違う時間にスーパーマーケットへ行くことになって、お店によっては3%びきから始まって、5%びき、1割びき、2割びき、4割びき、そしてついには半額びきに至る出世魚のような状況を、みかんは艶やかな十二単に例え……
illustrated by aichan さん via illustAC
心から愛して止まないんですけど。
ただこれの前だけは、きっとうらめしそうに通り過ぎることでしょう。
はいっ、ヤツの名は『かすべ』、『きたのかすべ』
みかん亭あたりでは、冬の間に稀にしかお目にかかれない、実はみかんの大好物でもある『かすべ』。
唐揚げにしたいと思いつつ、こんなんして食べるのは常だったんですけど……
おいしいお魚です。
実においしいお魚で、冬になると逢えるとワクワクするお魚なんですけど、強烈なヤツをぶちかましてくることが稀に一度あって……ま、十二単を着飾ったのにおみまいされたことがありました
新鮮なうちはとてもおいしいので、
見つけたら即買い運動を繰り広げ、十二単を着させないようにしようではありませんか
かすべに十二単を着させるな運動にご協力くださいませ
かすべは日にちが経過するとアンモニア臭を放つようになります。あるいは食べてみて初めて気づく場合もあります(実話ですw)ので、消費期限以内にとは考えずに、加工日のうちにいただくことをおすすめします。
■材料 かすべ 250g A. しょうゆ 大さじ1.5 A. 清酒 大さじ1 A. 本みりん 大さじ1 A. 砂糖*1 大さじ1/2 A, 水 150ml しょうが 2カケ
かすべは熱湯(分量外)を回しかけて水気を拭う。
しょうがの1カケは皮つきのまま2mmにスライスする。もう1カケは皮を剥いて薄切りにしてから千切りにして、水に放っておく。
鍋にA*2と薄切りにしたしょうが(
)を入れて煮立たせ、かすべを入れて中火にする。
落し蓋をして……
6分ほど煮ればできあがり。
器に盛って、千切りにしたしょうが(
)の水気を絞って添えていただきます
*1 これまでは砂糖 小さじ1と水あめ 小さじ1。
あ、そうそう。
きたのほうではこうやって食べるそうです。
さぁ、最後にみなさんご唱和くださいませ。
かすべに十二単を着させるなぁ。
かすべに十二単を着させるなぁ。
かすべに十二単を着させるなぁ。
ご協力、ありがとうございました
illustrated by Tara さん via illustAC