『リトル・エッラ』クリスティアン・ロー監督来日&舞台挨拶付き上映会&サイン会。 | himawari's diary

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鑑賞日 2024年4月5日(金)
 
 
製作年 2022年
 
製作国 スウェーデン・ノルウェー
 
言語 スウェーデン語・英語 日本語字幕
 
尺 81分 
 
公開日 2024年4月5日(金)
 
原題 Lill-Zlatan och morbror Raring
 
レイティング G
 
配給 カルチュアルライフ
 
 
スタッフ
 
監督 クリスティアン・ロー
 
原作 ピア・リンデンバウム「リトルズラタンと大好きなおじさん」
 
脚本 エラ・レムハーゲン、ヤンネ・ビエルト、サーラ・シェー
 
 
主なキャスト
 
アグネス・コリアンデル:エッラ
(撮影後にはビリー・コリアンデルに改名)
 
シーモン・J・ベリエル:トミー
 
ティボール・ルーカス:スティーブ
 
ダニヤ・ゼイダニオグル:オットー
 
ウィリアム・スペッツ:マイサン
 
インゲル・ニルセン:おばあちゃん
 
 
概要
 

大好きなトミーがとられちゃう!


人と仲良くするのが苦手な人もいる。特にエッラにとっては難しいことだった。エッラが唯一仲良くできるのは、おじさんで‟永遠の親友”であるトミーだけ。両親が休暇で出かけている間、トミーと過ごすのを楽しみにしていたエッラだったが、夢の1週間は悪夢へと変わってしまう!オランダからトミーの恋人スティーブがやってきたのだ。トミーとスティーブは英語で話すため、何を話しているのか全く分からないエッラ。のけ者にされたような気分になり、トミーを取られるのではないかと気が気でない。親友を取り戻したいエッラは、彼女と友達になりたがっている転校生オットーの力を借りてスティープを追い出すための作戦を実行するのだが...。

(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
『ロスバンド』に続く、
 
クリスティアン・ロー監督による、
 
日本公開2作品目。
 
かわいくて、優しくて、ユーモラスで、
 
ちょっと切なさもあり。
 
意外にもカーチェイスまであり、楽しめました。
 
 
主演の少女・エッラを演じたのは
 
アグネス・コリアンデル。
 
本作でデビュー、初長編映画出演、
 
初主演、とのこと。
 
細い手足の少女で、
 
本当に絵本から飛び出してきたような
 
雰囲気がよかったです。
 
 
おじさんのトミーを信頼できる大人としてでなく、
 
BBF(Best Friend Forever=永遠の親友) 
 
として慕うのが、またいい。
 
 
トミーはゲイで、現れた恋人は男性のスティーブ。
 
エッラはトミーの恋人が男性でも女性でも、
 
同じように嫉妬しただろうと想像できますが、
 
原作の絵本にもこういうくだりが
 
自然に描かれているのは、時代だなと思います。
 
本作でも違和感なく描かれています。
 
 
エッラは転校生の
 
発明家の少年・オットーの力を借りて
 
スティーブを追い出そうと、
 
いろんないたずらをします。
 
さすがにやりすぎでは、
 
と思ういたずらも正直あります。
 
スティーブはそんなエッラに優しいし、
 
彼女の立場を尊重します。
 
エッラがいたずらをすればするほど、
 
スティーブの人柄のよさが引き立つという......。
 
そんなスティーブだからこそ、
 
トミーが好きになったんだということを
 
エッラは多分気づいたのでしょう。
 
終盤、なんとか自分の過ちを正そうと
 
ドタバタするのもほほえましい。
 
ちょっとの間に成長するんだな、って
 
いうのも感じます。
 
 
その他の登場人物もまさに
 
絵本から飛び出してきたように魅力的。
 
おばあちゃんやおばあちゃんの
 
息子の三つ子も個性的でした。
 
彼らは終盤のカーチェイスで
 
活躍してくれました。
 
 
オットーは原作には登場しない人物ですが、
 
とてもいいキャラクター。
 
ちゃんとお世話をするならばと、
 
エッラに大切なネズミ達を貸すも、
 
エッラはそのネズミ達を行方不明に......。
 
オットーに怒られ、自分勝手だったことを
 
エッラは大反省したはず。
 
それでも、2人の相性はよさそうなので、
 
今後、BBFになればいいな、と。
 
 
カラオケや日本食のシーンも
 
楽しそうでした。
 
それと、音楽もいいですね。
 
特に、The Wannadiesの曲
 
『You and Me Song』が
 
効果的に使用されていて、とても印象的でした。
 
 
あと、原題の『Lill-Zlatan och morbror Raring』
 
(リトルズラタンと大好きなおじさん)は
 
スウェーデンのサッカー選手、
 
ズラタン・イブラヒモヴィッチに
 
由来しているそう。
 
エッラはサッカーが大好きなので、
 
トミーが「小さなズラタン」と呼んでいます。
 
オランダから来たスティーブのおみやげが、
 
オランダのチームのサッカーボール。
 
ズラタンはオランダのチームに
 
所属していたこともあるようですね。
 
こういう設定もおもしろい。
 
 
 
『ロスバンド』の後に本作を鑑賞。
 
再びクリスティアン・ロー監督が
 
舞台挨拶にご登壇。
 

 

 
「東京で桜を見られ、
 
作品はこんな風に受け入れていただき、
 
ありがたいこと。
 
こんなことが実現するなんて、
 
はるばる日本に来られて幸せ」と。
 
 
作品に関しては、
 
「原作者と話す機会があり、
 
彼女自身にお気に入りのおじさんがいました。
 
オリジナルは30ページくらいなので、
 
脚色し、アクション、ユーモア、
 
新たなキャラクターを付け加える
 
必要がありました」 
 
 
音楽について、
 
「『ロスバンド』に続き、音楽がいいし、
 
大切な役割を果たしてくれている。
 
『You and Me Song』は歌詞の内容が、
 
とても合っているいるということで、
 
使用させてもらいました」
 
 
その他、
 
エッラが人見知りから次第に成長したこと、
 
たくさんの友情が必要なことなど、
 
心温まる内容が満載のトークでした。
 
 
 
サイン会ではパンフレットに、
 
サインをしていただきました。
 
監督とツーショットの記念撮影もしていただき、
 
いい記念になりました。
 
『ロスバンド』のパンフレットも購入。
 
ポストカードもいただきました!

 

 

 
子供らしい笑顔がかわいい。

 

 

 

展示も堪能。