鑑賞日 2024年2月28日(水)
製作年 2023年
製作国 フランス・スイス
言語 フランス語・ロシア語 日本語字幕
尺 20分
公開日 2024年2月23日(金・祝)
原題 Film annonce du film qui n'existera jamais: 'Droles de guerres'
レイティング G
配給 ファインフィルムズ、コムストック・グループ
スタッフ
監督・脚本 ジャン=リュック・ゴダール
製作 サン・ローランプロダクション
主なキャスト
ジャン=リュック・ゴダール
概要
2022年9月に亡くなった、
ジャン=リュック・ゴダール監督の短編作品。
これが遺作となってしまった。
感想
20分の短編ですが、遺作となった作品を
スクリーンで観られて感慨深いです。
おもしろいというのとはちょっと違いますが、
興味深い作品です。
ほとんどはスチル画像で、
ゴダール監督の手書きの文字や
写真、絵です。
無音から急に爆音のBGMが流れたり、
それが急にまた無音になったりして、
驚かせられる場面も何度か。
ナレーションと、ゴダール監督の肉声も。
肉声は弱々しくも、
シャルル・プルニエの小説「偽旅券」を
映画化したかったことなど、
製作への意欲・秘めたパワーを感じました。
動画はゴダールの過去作品
『アワーミュージック』 の
一部がちょっと映るだけでしたが、
美しい映像に惹きつけられました。
ゴダール監督作品に出演したことのある、
フランシス・ジャンソンや
「空の青み」を書いたシモーヌ・ヴェイユなどの
哲学者の名前もあがり、
ゴダール監督の興味、思想、
脳内をちょっとだけ
垣間見せられたような気分になれました。
未だに、ゴダール監督が亡くなったことは
信じられないのですが、
結局、本作では、存在しない作品の
予告編となってしまったものや
シナリオ案などがあり、
その本編を観たい欲が湧き出てきて、
最後まで翻弄されました。
『グラインドハウス』内のフェイク予告編が
『サンクスギビング』として
長編作品に生まれ変わったみたいに、
実はゴダール監督の長編新作があった、
というドッキリが起こらないかな、と
変な期待をしてしまいました......。
幕間には展示にも見入ってしまう。