『VORTEX/ヴォルテックス』2024年1月1日、3/4本目の鑑賞 | himawari's diary

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鑑賞日 2024年1月1日(月・祝)
 
 
製作年 2021年
 
製作国 フランス
 
言語 フランス語・イタリア語 日本語字幕
 
尺 148分 
 
公開日 2023年12月8日(金)
 
原題 VORTEX
 
レイティング PG12
 
配給 シンカ
 
 
スタッフ
 
監督・脚本・編集 ギャスパー・ノエ 
 
 
主なキャスト
 
ダリオ・アルジェント:夫
 
フランソワーズ・ルブラン:妻
 
アレックス・ルッツ:息子
 
 
概要
 

映画評論家である夫と元精神科医で認知症を患う妻。離れて暮らす息子は2人を心配しながらも、家を訪れ金を無心する。心臓に持病を抱える夫は、日に日に重くなる妻の認知症に悩まされ、やがて、日常生活に支障をきたすようになる。そして、ふたりに人生最期の時が近づいていた…。

(引用元:公式サイト)
 
 
感想
 
「死とはこういうもの」というのを
 
割と淡々と描いていています。
 
現実を突きつけられるようで、
 
身につまされるものがありました。
 
 
ダリオ・アルジェント演じる夫と
 
フランソワーズ・ルブラン演じる妻の
 
演技があまりにも自然でうまくて
 
ドキュメンタリーのようでもありました。
 
ダリオ・アルジェントは監督としては有名ですが
 
ここにきて80歳で映画初主演とは驚きました。
 
 
スプリットスクリーンを利用した手法で
 
夫と妻をそれぞれの画面で同時進行で
 

追っていきます。

 

お互いの愛を感じるかと思いきや、

 

一緒に住んでいるのに孤独を感じたりもして、

 

これがリアルなんだな、と。

 

タイトルの『VORTEX』のように、

 

まさに死を巡る渦に巻き込まれる感覚を

 

疑似体験しました。

 

 

ギャスパー・ノエ監督作品としては

 

かなり静かな描きかたなので、

 

一見、悲壮感はそんなに強くないのですが、

 

いつ何が起こるのかとヒリヒリするし、

 

じわじわと感じる何かがありました。

 

 

夫は映画評論家です。

 

映画と夢についての本を執筆していて、

 

映画館は夢みたいな雰囲気だと語ったり、

 

ポスタービジュアルにもある、

 

エドガー・アラン・ポーの「夢の中の夢」を

 

引用したいとするのが印象的でした。

 

 

オープニングでエンドロール的なものが流れ、

 

ラストはいきなり「FIN」で終わるのも

 

人生を象徴しているようでした。