フジコ・ヘミングさんが亡くなった。
彼女の演奏を1度観に行ったことがある。当時でも高齢。死んだら観れないと思い出かけた。
その前の日。80歳手前の患者さんの胃瘻造設術に入った。胃瘻にしないと施設に入れないとか、家族の思いがあったと思うが、造設しても身体レベルはほとんどの人が変わらない。胃瘻造設は複雑な思いがわく。
当時のフジコ・ヘミングさんは80歳は過ぎていた。80才過ぎてもツアーで飛び回っている。舞台に立つにあたり、練習したり曲目を考えたり、衣装だって自分で用意しなくていけない。そうとう強靭なエネルギーがいるでしょう。
フジコ・ヘミングさんより若い人が寝たきりで胃瘻。80歳過ぎても舞台に立つ。
人の人生ってなんだろう。。。そんな事を考えながら聴いていた。
そのせいか、別れの曲では死んでこの世と別れる感情がわき、エオリアンハープでは花畑と三途の川が見えた。
最後はそんな情景を思い浮かべる自分に笑えてきてしまった。とはいえ、フジコ・ヘミングさんの演奏は、生きることに対するエネルギー、パワーがもらえるようなオーラと音だったなぁ。
その後はテレビで拝見したが、高齢者が一人で生きるって、意思を強く持たないと無理。そして相手に要求を伝える事ができないとだめ。認知症なんてなってられない。すごい強さを感じた。
亡くなって寂しいと思う反面、これで楽になったかな?そんな思いでいる。