映画『東京家族』を劇場鑑賞したあとで・・・。 | 私の青空(MY BLUE HEAVEN)~せまいながらも、楽しい我が家

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暮らしの中で、気づいたことや思ったことを綴った日記です。

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やはり劇場で観る映画と自宅のテレビで、DVDで観る映画は別物だと思います
暗がりの劇場でスクリーンにむかってひとり神経を集中して見るのですから
当然感じ方も違います。
感動の度合いも違いますよね。

鑑賞後の率直な感想です。
この映画に登場している主人公の老夫婦や家族は世間的には幸せな方たちではないか?
ということです。
人間にとって死は誰にでも平等に訪れる絶対的なものです。その意味においては幸福な人
であろうが、不幸せな貧しい人であろうが、死を前にすれば平等です。
「こういう死に方をしたい」とか思っても思うようにならないのが人生です。
この映画に登場する母親は理想的な死に方をしたと思います。
家族にみとられ、それほど苦しみもせずに・・・。欲を言えばきりがありません。
欲深いのは人間の業とはいえ。
現実の社会、どんな家庭にも日常には色々な厄介なこともあり、
ひとつひとつそうした厄介な問題をクリアーしていかなければなりません。
そうした毎日の日々を淡々と描いた近年にない名作だと思います。
演出と脚本、演じている俳優さんたち。
映像化した監督をはじめスタッフの皆さん。
なるほどと思うシーンの数々にただ納得するばかりでした。


山田洋次監督がどのようなテーマでこの作品を作ったのかは分かりませんが、
寅さん映画と同様のあるテーマを感じました。
僕のブログで、寅さんシリーズの映画の大きなテーマについて触れたことがあります。
(『寅次郎 忘れな草』マドンナ役:浅丘ルリ子1973年公開ーを紹介した時に)
それはどういうことかといえば「日常の平凡な暮らしがどんなに大事なものか」
ということです。同じような毎日の暮らしが僕等人間にとってかけがえがない
ものであるということ。その大切さをつい忘れがちです。
個人的なことで申し訳ありませんが、僕自身が人間の死について考えるような
年齢になっているので(残されている時間が少ない現実を感じ始めているので)余計にそうした
日常的な行為、例えば衣食住や眠ることや歩くことや汚いことですが排泄できることさえも
(多少の不自由はあっても)出来ることの素晴らしさを感謝しなければ、と思うようになりました。

この映画を観ることになったのは正直偶然でした。
それと、公開前の先入観ですが過小評価をしていました。
(観る前なのに・・・)

冒頭の話題に戻りますが、「やはり映画は劇場で観るべきです!」。

以下は
出演されている俳優さんたちの
話や劇中の気になったシーンについて。

主人公の老夫婦よりも僕は家族を演じていた俳優さんたちの演技が気になりました。
といのは、演技という言葉が適切でないほど、妻夫木さんをはじめ俳優さんたちは
本当の家族のように自然に役を演じていたからです。
例えば、こんな印象でした。
1)妻夫木・蒼井優のカップルのしなやかさ。
~舞台美術のアルバイトという設定もいい。
2)中島・正蔵師匠の身近に居そうなカップルの仲むつまじさ。
(現実に、本当にこういうカップルいそうだから・・・)
~髪結いの亭主的な正蔵師匠と中島さんの関係もいい。
3)西村・夏川の熟年カップルの頼もしさ
~西村さんは長男役を落ち着いた演技で、夏川さんのお母さん役も
茶目っ気たっぷりの可愛さでいい。
等々。

気になった、というよりも好きなシーン。
①正蔵師匠が食事のシーンで
納豆を食べる場面。
~辛子を大量に入れて食べるところ。
②蒼井さんが妻夫木さんの実家に葬儀のため戻って
島の中の道路を少女と一緒に歩いているところを
通りがかった少女の学校の先生と遭遇する。少女が蒼井さんを紹介する場面。
~自転車に乗っていた先生が道路わきのドブ(?)に落ちる。
(喜劇的、寅さん映画を彷彿させてくれるように感じたので)
等々

その他、小林稔侍、風吹ジュンさんたちの出演シーンも見所でした。
詳細はもう一度劇場鑑賞してから改めてブログにアップしたいと思います。
まずは、この映画の素晴らしさを書き記したいと思いました。