「一色」 | 消防設備士かく語りき

消防設備士かく語りき

川崎の消防設備士、平成め組代表のブログ

 

本日は応援を依頼した外注先の女性作業員の方と2人、東京近郊の小規模な飲食店を数件回る内容。

 

改めて考えると私自身、今年初の「消防設備士業務」である。

今日でまだ今年3日目の仕事だが、他の2日間はどちらも外壁打診をメインとした建築設備関連の業務であった。

言うまでも無い事だが、消防設備点検こそが私の本来主軸となる業務である…

 

と堂々と言いたいところであるが、昨日の記事でも触れた通り、どうやらここ最近あまりにもロープ高所作業に気持ちが行き過ぎてしまったのか、受信機点検時の「基本」がスッカリ頭から抜けていた。

 

何か現場でトラブルが起きたワケではないのだが「こうした状況の場合はこの様に対応する」という、ハウツー的なものが現場で思いつかず、帰り道で「そうだ! ああするべきだった!」と思い出した格好。

 

本業をより充実させるべく新たに始めた他分野の仕事に熱中するあまり、本業の些細な対処法を忘れたのでは本末転倒というやつであるが、一方で私自身はこうした状況をある意味歓迎している。

 

私自身、10代の頃から散々身体を鍛えてきたので同世代の男たちと比べて体力的な部分では相応に自信はある。

とは言え、私も既に47歳。

 

もう50歳という年齢を近々訪れる現実として受け入れる心の準備はしておくべき段階である。

30代の頃は資格取得に向けた勉強を毎日2時間くらい平気でこなせたものだが、しかし今では参考書を15分見ればそれだけで疲れてしまう。

 

また体力面では自信があるとはいえ、しかし以前に比べるとやはり身体を痛めやすくなったと感じてもいる。

そうした現実と向き合った時、この年齢で新たな業務に挑戦してゆくというのは並大抵の努力ではやはり難しい。

 

私は去年から新たに始めたロープ高所作業について、無謀かつ贅沢なこととは思いつつも、しかし心で目指すのは「その道20年以上の職人たちと同じレベル」である。

現実的に考えてそんなことはほぼ無理であるが、しかしそれでも「やろう」と本気で思わないことには「ほぼ無理」ではなく「絶対に無理」となってしまう。

 

自身がここまで培ってきた体力、運動能力をフル活用すれば「ほぼ無理」のどこかに風穴を開け、「あるいはもしかしたら…」と僅かながらも希望が生まれ、そして希望実現への活路を見出せるかも知れない。

 

その為にも今は新たに始めたこの作業に「どこまで没頭出来るのか?」は非常に重要なことである。

そしてその結果、消防設備点検における当たり前のハウツーを忘れていた… そう考えればそれは今の私にとって「前向きなミス」と言えるものだ。

 

私は今後この「ロープ高所作業」を行うにあたり、どうしても身に付けたい技術がある。

でもその練習を実際の現場で行うのは少々難しい。

そうした中、幸運にもそうした施設の「1日レンタル」を行っている会社が割と近くにあるのを見つけた。

 

本来は会社単位、数名で借りるような場所であり、最も安いプランでも1日4万円ほどかかるが、今度そこを一人で借りて朝から夕方までひたすら練習に打ち込もうかと考えている。

 

繰り返すが私はあくまでも消防設備士であり、防火設備検査員である。

でもしばらくはそれを忘れたい。

 

もっと熱中して没頭して頭の中をその一色に染め、とにかく身に付けられる技術を全て自分のものにしたい。

自身の年齢は確かな技術を身に付けられる最後の機会であると感じている。

 

そして自分はそれが出来る人間である。

 

 

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