アルマジロ・アマリリス旅団 -33ページ目
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小国町から南小国町へ

雨は小康状態。

今日はこの旅のもう一つの目的、温泉に入りまくるつもりだ。

この大分県熊本県が接する山あいの地域は温泉地が多く、隣接している。

有名所だと大分県側は「湯布院温泉」、熊本県側だと「黒川温泉」など。


先ずここからそう遠くない「黒川温泉」に行く。

きのう本屋で立ち読みした雑誌によると、停められる台数は少ないものの何ヶ所か駐車場があるらしい。

そのうちの一つ「風の舎」の駐車場に向かう。情報センターみたいなものがあるらしい。



国道212号線から国道442号線に乗り換え東へと向かう。

途中「満願寺温泉」、「扇温泉」、「小田温泉」の標識に目移りするが、

1日にそう何回も温泉に入れないのでここは我慢。

湯治に来て湯あたりしているのでは何をしてるか分からない。


温泉街入口から入り「風の舎」を探すが見つからない。

更に奥へと進むと別の駐車場を発見。

トイレもあるし、何より交番の前だから安心して駐車できる。

黒川温泉24湯。どこから入ったらよいものか迷うところ。

ここはこの駐車場から見下ろせる、一番近そうな「やまびこ温泉」に向かう。



受付で温泉手形を購入。

どこの旅館も入湯料は500円だそうだが、この入湯料を買えば3ヶ所1200円で入れる。

ちなみに使用期限は半年だそうだ。

男湯に向かうが、只今清掃中。

暇なので近くのカフェでコーヒーを飲む。何かインスタントっぽくて薄い。

結婚してからというもの、朝晩ちゃんとコーヒーを入れて飲んでいるので少しは味が分かる。


最近のお気に入りの豆は「ケニアタトゥ農園」の豆。

いつも近所の「coffee kajita」と言うところで豆を買っているが、味で外した事はない。どれも美味しかった。

ケーキも売ってるがこれも美味しい。特に「モンブラン」は秀逸。

まだ若い店だが、こういった店はずっと続いて欲しいものである。



仙人風呂」へ。清掃が終わりようやく入る。一番なので貸し切り状態である。気分も気持ちもいい。

しばらくして宿の人が来て、お湯加減を聞かれる。ちょうどいい湯加減。

露天風呂は写真で見るより狭く感じたが、それもそのはずだった。

ここは日替わりで湯船が変わるらしく、今日は女湯が広い風呂らしい。


30分も経った頃、ようやく他のお客さんが3人ほど入ってくる。

十分堪能したので、入れ違いに自分は出る。

脱衣所で服を着ていると、何と今しがた入っていったおじさん3人がもう出て来ているではないか。

時間にして5分くらいしか経っていない。

この人たちにとっては「黒川温泉」のお湯がどうのこうのより、

黒川温泉」に入ったと言うことのほうが重要なんだろうか。

貧乏性の私には、勿体無い気がしてならない。


雨上がる。温泉から上がり旅館の外に出ると、もう雨は止んでいた。

次は涌蓋山南東にある「筋湯温泉」に向かう。ここは共同浴場打たせ湯」が有名。

打たせ湯が18本もあるらしい。



黒川温泉を出て、国道442号線を東へと向かう。

瀬の本高原にて県道11号線に乗り換え、途中で県道680号線に入る。

瀬の本高原も霧がなかったら、緑一面の牧草地は見事だったろうに。

今回の旅は山運がないらしい。10m先が見えない。


県道680号線から県道40号線に入る

標識通りに「筋湯温泉」に向かう。地図を疑う。

村道のようなところを突き進む。マーフィーの法則。

対向車、来ると思ったらやっぱり来た。対向車に少しバックして貰いすれ違う。

また対向車、今度は自分が民家の駐車場にちょっと入ってやり過ごす。



ようやく「筋湯温泉」街に到着した模様。だが相変わらず道が狭い。

奥に進むとロングボディーのトラックが立ち往生している。

引き返したいけど、上手く切り返せない様子。

その先を見ると水道工事のようなものをやっている。災害なのか緊急のようだ。

今来た道を思い出すと憂鬱になるが、しぶしぶ諦めて元来た道を戻る。



再び県道680号線に出る。相変わらす山道。カーブの連続で腹筋が痛くなる。

今日一日はゆっくり体を休めようと思ったのに。

温泉は山奥の谷あいとかに多いから仕方ないが。

県道387号線と合流、これを北上。



まもなく「壁湯温泉」に到着。

壁湯温泉」には「共同浴場」と「福本屋」の2つの露天風呂がある。

2つとも町田川のほとりにあり、川のせせらぎを聞きながら湯船に入れるらしい。


共同の駐車場に車を止め、歩いて温泉に向かう。

坂を下り、川のほうに向かう。途中で地元のおばちゃんに呼び止められる。

大雨で川が増水して湯船の中に泥や木の枝が入ってしまい、とてもじゃないが入れないらしい。

試しに見ると、清掃中だった。

一人憤慨して、国道387号線を今度は南下して「川底温泉」を目指す。

ここからそう遠くないとこにあるし。



到着、しかし専用駐車場には他に車は停まっていない。

物凄く嫌な予感がする。

ドキドキしながら旅館を訪ねる。旅館の名前は「蛍川荘」。

しばらく待たされたが、営業しているらしい。入湯量500円を払う。

よく考えたら平日の真昼間、温泉に入りにくる人はあまりいないだろう。

ところどころで災害も起きてるみたいだし。


貸し切り風呂はやっぱりいい。気兼ねなく好きなだけ入れる。

湯船は3つあり川上側が熱く、川下側がぬるい。自分には真ん中の湯船が丁度良かった。

ちなみにこの温泉は露天ではない。

歴史は古く、菅原道真太宰府から左遷されてきたとき、刺客を逃れてこの地に隠れたとのこと。

そのときこの温泉が開かれたらしい。今から1100年以上も前の話だ。



お風呂を上がると腹が空いてきたので、一旦小国町まで戻る。

この国道387号線を更に南下すれば、今朝出発した道の駅小国」に行けるはず。

この辺はそばが名物らしい。「小国そば」と言う のぼりがいたるところに立っている。

道の駅小国」に到着。直ぐ近くの蕎麦屋に行くも今日は休みらしい。

仕方なく隣の隣の食堂に入る。

メニューは至って普通。カツカレーを食べる。


取り敢えずお腹は膨れたし、時間もあるので次の温泉を目指すことにする。

国道387号線、今来た道を戻り、途中右折して林道に入る。

目的地は「はげの湯温泉」。林道は狭いが、擦れ違う車もなく快適。

ほどなく到着。



湧蓋山の西、標高760m、露天風呂からの景色が素晴らしいと言う「はげの湯温泉」。

旅館「まつや」に到着。

庭にいたご主人にお風呂に入れるかどうか尋ねると、

前日の雨で災害が起こって、水が出ないとのこと。

水が出ないので、熱すぎて入れないそうです。


諦めずに、更に奥の旅館山翠」を尋ねるが、やはり答えは同じ。

熱すぎて入れない。



それでもめげずに今度は、ここからちょっと北にある「岳ノ湯温泉」に行く。

ここは凄い。到るところから湯気が立っている。

さながら地獄絵図。見通し悪しライト点燈の標識まである。

白地商店」を訪ねるが、ここでも答えは同じ。

水が出なくて、熱すぎて入れない。


意気消沈。確実に入れる「黒川温泉」に行く。

朝と同じ駐車場に車を止め、洞窟風呂で有名な「新明館」に向かう。

洞窟風呂のほうは誰かは言ってるみたいなので、露天風呂のほうへ。



ここは誰もいない。貸し切り。

ゆっくり浸かって、これまでの鬱憤を晴らす。

チラチラ歩行者が見える。


お風呂を堪能したの後、黒川温泉街を散策する。

しかしカップルばっかりだ。さっさと車に戻ろう。

車の中、地図を見て明日の行程を検索する。

今日は無駄に運転したので疲れも倍増、仮眠を取る。



目を覚ますと、辺りは真っ暗。

お腹が空いたので、温泉街を再び徘徊。

味処なか」という店に入る。「地鶏定食」と生ビールを頼む。

お客が自分1人しか入ってなかったので、味に期待はしていなかったがこれは旨い。

旅に出てから4日、大したもの食べてないなぁとしんみり思う。


途中、男3人女1人の今時の若者が入ってくる。

そのうちの女性が「地鶏定食」を頼む。

テーブルに「七味唐辛子」があるにも関わらず、「一味唐辛子」がないかと店員に尋ねている。

どうやら「地鶏定食」に付いてきた「だご汁」に掛けたいらしい。

結局、店には「一味唐辛子」はなかったのであるが、

人間、変なところに拘りがあるもんだなぁと感心してしまった。



ほろ酔い気分で、黒川温泉本日3番目のお風呂「いこい旅館」に行く。

ここを選んだのは食事処から近いこともあるが、何よりシャワーとシャンプー、ボディーソープがあるから。

今日は色々と温泉に入ったが、一度もシャンプーとディーソープは使っていない。

どこも置いてなかったし。


さっぱりして駐車場に向かう途中、自販機を発見。ペットボトルの「お茶」を買う。

すると、どこからともなく黒猫が現れて、足にまとわり付いてくる。

無視して歩くも、よっぽど気に入ったのか自分の後を付いてくる。

程なく駐車場に到着。近くの公衆電話で妻に今日の愚痴をこぼす。

その間もは、公衆電話の入口で座って、身動き一つせずジッーとこっちを見ている。

前世からの因縁かとも思ったが、ここは冷たく、さっさと自分の車に戻る。


今日を振り返ると、車の運転好きだから楽しかったけど、無駄に走らされた感がある。

自分が走り回った感じでは、そんなに大した雨が降ったという気がしないのだが、

自分の予想以上に雨はひどく、九州に爪痕を残してるんだなぁと思い知らされた一日だった。



走行距離  170km

使ったお金 4600円

萩市から小国町へ

雨音で目を覚ます。時計を見ると5時30分。

外は昨日から引き続いて強めの雨が降っている。

トイレに行くのも億劫である。


道の駅の選択は、ルート上であることは勿論の事として、駐車場の賑やかさや

自販機の充実さ、トイレの清潔さなんかで選んだりしている。

特に、すぐにお腹の調子を壊す自分とってはトイレは最重要であったりする。


トイレを済ませ、缶コーヒーを買い、車の中でガイドブックに目を通す。

ここからそう遠くない須佐言うところに「ホルンフェルス断崖」なるものがあるらしい。

外の雨で憂鬱な気分ではあるが、車を走らせる。



国道191号線を西へ、道の駅からおよそ20分で観光専用の駐車場に到着。

三国町にある「東尋坊」をイメージしていたのでちょっと拍子抜けする。

観光地化されてなく、早朝も相まって誰もいない。トンボだけがやたらと多い。

車を降りるといつの間にか雨は上がっている。本当に運がいい。


カメラを片手に小道を歩く。フナムシを靴音でビビらせながら奥へと進む。

途中の小川は先程までの雨のせいか濁り、スゴイ勢いで流れている。

歩くこと10分、断崖に到着。写真で見るより小さく感じる。

でも、この縞模様は実に見事だ。


流れ落ちる滝は激しく、日本海は荒波を立てている。観光客は自分ひとり。

もし海に落ちて波にでもさらわれても誰も助けに来てくれないなと思いつつ、写真を撮る。

十分に写真を撮り、満足して車へと戻る。

乗り込んで車のドアを閉めた途端、再び雨が降り始める。

ホルンフェルス」の女神は、自分に微笑んでいてくれたらしい。



次は萩市内を抜けて、「秋吉台」へと向かう。

でも今回の目的地は、「秋芳洞」ではなく「カルストロード」にある。

草原の中にたたずむ「カレン」、草原の陥没地「ドリーネ」。


国道191号線を更に西へ、萩市を抜け長門市に入り県道28号線を南へと。

そして目的の道、県道32号線へ。

気が付くと雨が止んでいる。しかし、標高が高いためか辺りは一面に霧が張っている。

列を成した岩の広がる牧歌的草原は、とても心が和む。

霧もいいように捉えれば神秘的であるし。


車を停めて写真を撮るを繰り返した後、県道32号線ともいよいよお別れ。

下関市に向けて国道435号線に乗り込む。西へ西へと進み美祢市に入り、国道316号線に乗り換え、

南へ南へと進んで山陽小野田市に入り、国道2号線に乗り換える。

国道2号線を道なりに進めば、九州に行けるはず。気持ちも次第に高ぶってくる。



距離標識に門司の名が出てくる。距離もそう遠くない。いよいよ本州ともお別れだ。

昂ぶる気持ちを抑えて下関市内国道2号線を走る。走っているとやたらとトレーラーが目に付く。

そして空気が排気ガス臭い。下関の人の健康が心配だ。


関門トンネル入口に到着。200円の通行料を払って奥へと進み出す。

何故だか分からないが緊張する。

トンネル内は最初は下りで、最後は登り。途中で福岡県に入る。



九州は晴れ。気のせいか気温も高く感じられる。

取り敢えず道の駅を探す。距離はあるが一番近い「豊前おこしかけ」を目指す。

県道25号線に乗り、国道10号線を目指す。

国道10号線は途中車線が少なくなり、渋滞気味。

迂回路もあったかもしれないが、道に迷うのを恐れてそのまま辛抱。

ようやく道の駅豊前おこしかけ」に到着。

外はものすごく暑い。


車のエンジンを掛けたまま、ガイドブックを検索。

耶馬溪」。聞いたことがある。行った事ないけど。

耶馬溪」に向けて発進。国道10号線に乗って中津市まで行って、国道212号線に乗り換える。

が、国道212号線が見つからず隣の宇佐市まで行ってしまう。

道を引き換えしてウロウロしてるうちに空が曇り出し、雨が降り出してきた。

山の入口に差し掛かった頃には外は土砂降りの雨に変わっていた。



季節が悪かった。

今の季節の「耶馬溪」はあまり大した事がなかった。写真も撮らなかった。

秋頃だと山も枯れて、彩りも華やかになるのだろうに。

今日はおまけに天気も悪い。


道の駅耶馬トピア」にて休憩。ここで今日の温泉を決める。

杖立温泉」に決定。杖立川沿いに無料の「共同露天風呂」があるらしいから。

国道212号線を更に進み山を下り日田市に入り、しばらく走って再び山に入る。

ようやく温泉街に到着。川沿いにある共同の駐車場に車を停める。

平日で雨とあってか、車の数も少ない。



目の前の杖立川には、ものすごい勢いで濁流が流れている。

消防団みたいな人が何人かで作業している。

さっさと「共同露天風呂」を諦める。君子危うきに近寄らず。

駐車場から一番近い「米屋別荘」を尋ねる。

聞くと日帰り入浴可だったので、ここでお世話になる。


庭園風呂みたいな感じで趣があり、雰囲気が良い。しかも貸し切り状態だし。

少し熱いが、肝心の湯も申し分ない。これで入浴料500円はお得だ。



温泉に満足し、今日の寝床を探す。

国道212号線を南下したところに、道の駅小国」があるのでそこに決める。

小国町に入り、途中本屋さんに立ち寄る。ガイドブックを立ち読みし、晩御飯の店を探す。

役場の近くに何件かあるらしいので小国町役場を目指す。

役場近くの郵便局の駐車場が開いてるのでそこに駐車。

役場ん前咲いた」、「うなぎの近江屋」どちらに入ろうか迷う。

ウナギなら他所でも食べれるから、変な名前の方の店に入る。

長芋のはさみ揚げ、地鶏の唐揚、生ビールを注文。

聞きなれない「だご汁」なるものの説明を受けるが注文しない。



唐揚ちょっと生っぽかったなぁ、と思いつつ店を出る。

途中ガソリンスタンドに寄り、道の駅小国」に到着。

トイレを探すも近くに見当たらない。公衆電話も見当たらない。

道の駅から200m程行ったところに、独立したトイレを発見。

文句を言いながら用を足す。


更に100mほど行った所にあるパチンコ屋で公衆電話を発見。

みんながみんな携帯電話持ってると思ったら大間違いだぞ。

怒りを抑えてテレカを差込む。妻と実家に報告。

九州は大雨らしいから気をつけたほうがいいらしい。

降ったり止んだりで、大雨と言う実感は湧かない。

こうしてる今も雨は上がってるし。



本日の走行距離 350km

使ったお金     7705円

高浜市から萩市へ

5時半起床。

国道27号線を更に10kmほど西に進むとそこはもう京都府 舞鶴市

24時間開いているスタンドで早速、給油とオイル交換。

燃料は十分、取り敢えず鳥取に向かう。


まだ朝早いためか車はまばら。走っている車といえばトレーラーくらいか。

混雑もなく舞鶴市内を抜けて、国道27号線とはお別れ。国道175号線に入る。

天橋立には目もくれず進んで福知山市

ここでこれからしばらくお世話になる国道9号線に入る。



空は曇。鳥取砂丘に到着。3回目ともなると流石に感動が薄い。

でも今回こそはあの砂丘に登ろうと決めていた。

過去2回は砂丘までの距離と砂丘の高さに慄いて、遠目で見ていただけだった。

砂浜を一旦緩やかに降り、砂丘を登る。砂丘の上には20人くらいの人だかり。

ようやく登りきり向こうの日本海を望むと、日本海側の砂丘の斜面にはさらに20人の少年たちがいた。

我先にと砂丘の斜面を登っている姿は、蜘蛛の糸を思い出す。

思い描かない光景を目の当たりにし、車に戻る。

車に乗ってドアを閉めたとたん雨が降り出す。今日の私は砂丘の神に愛されているようだ。


鳥取から米子に向けて出発。途中、道の駅北条」で昼飯を食べる。

特に名物らしきものがメニューにないので何てことないカツ丼を食べる。



右手に日本海を望み、更に国道9号線を西に進む。

雨は上がったが空は曇り空。天気が良ければ右手に大山が見えるはずなのに残念。

米子市内を抜けると今度は、宍道湖が右手一面に広がる。

出雲市に到着。ここで靴下の替えがないことが気になって「ジャスコ 出雲パラオ店」に入る。

3足1050円の靴下を買おうと思い、3足選んでレジに持っていくと1足1050円のものだった。

今更間違えたと言うのも恥ずかしいので、そのまま購入。

痛い出費だが、物は良いに違いない。



出雲を抜けて時刻は午後5時を過ぎ、温泉津に到着。

出発前から入ろうと決めていた、開湯1300年とも言われる「元湯」を探す。

ひとまず温泉街入口の駐車場に車を止め、ひなびた温泉街を歩く。

道は狭く、町並みは中途半端な一昔前といった感じである。

奥に歩を進めていくと、公衆浴場である「元湯」と「薬師湯」が道を挟んで向かい合っている。

迷わず「元湯」に入り、番台で300円を払う。


湯船は2つ「ぬるめ」と「熱め」。そこに源泉100%の湯が掛け流しで流れている。

しかもここの温泉は、源泉から2~3mしか離れていないという。

温泉は生き物で空気に触れて酸化し効能が薄れていくので、源泉は浴槽に近ければ近いほど良い。

難点は浴室が狭いこととシャワーがないことだが、温泉の質の前ではそれは小さい問題だろう。

先客が3人ほどいたが、ゆっくりと「ぬるめ」の湯を堪能した。



日は傾きかけていたが、国道9号線を更に西進。激しく雨が降り出す。

今日は道の駅ゆうひパーク浜田」を寝蔵にと走り出し、明日に備えて浜田市内で給油を済ます。

ガソリン満タン、後は道の駅で寝るだけと車を走らせるが、走れども道の駅が見つからない。

後で分かったのだが道の駅は、バイパスの方の国道9号線にあったらしい。


途中、「ポプラ」というコンビニで晩御飯を買う。

この「ポプラというコンビニは、中国地方でやたらと目に付く。

ローソンとか「ファミリーマート」とかよりもここではメジャーなのかな。

弁当コーナーに向かう。弁当のあるべきご飯の部分が空っぽになっている。

よくよく説明書きを読んでみると、ご飯は炊き立てを入れてくれるとのこと。

弁当を適当に選んでレジに持っていくと、多分炊き立てではないだろうが炊飯ジャーからご飯を、弁当箱の空白に大盛りで入れてくれた。このサービスがこの店の売りかな。


車の中で弁当を食べ、更に西の道の駅ゆうひパーク三隅」を目指すことにする。

雨降りの夜道は運転しにくい。対向車までが水を掛けてくる。

ようやくたどり着くも、小さい道の駅だからなのか誰もいない。

自分一人の方が眠れそうなものだが、誰もいないと返って不安になる。

雨の夜道と不安とを天秤に掛けた結果、次の駅を目指すことにする。



益田市内国道9号線から、国道191号線に乗り換え、次のゆとりパークたまがわ」に到着。

県境とは言え、山口県まで来たかと感慨深い。

駐車場には、車も5,6台は停まっているし一安心。

報告を入れたら、今日は缶ビールでも飲んでぐっすり眠ろう。



本日の走行距離  500km

使ったお金   17728円

三国町から高浜市へ

外はあいにくの雨。

起きて取り敢えず昼食とも朝食ともとれる食事を摂る。

実家はやっぱりいい。台所に行くと何かしら食べ物がある。

炊飯器の中のご飯を茶碗によそい、冷蔵庫の中から適当におかずを出して食べる。

実家では食べ終わっても洗い物はしない。実家では王様である。


親にしても、洗い物なんかした事もなかった息子が急に洗い物をしたら変な顔するだろうし、

おかしな考え方だが、自分では少し世話の焼ける息子の方が親にとってはいいものと思っている。

ここで勘違いしてもらっては困るが、心中では親にちゃんと感謝をしている。



昼一に出発するつもりだったが、ついついテレビに夢中になってしまう。

夢中になってしまった番組は、「TVチャンピオン」で ダメ犬の躾 をするというもの。

自分も実家で犬を飼っている。嘗てかなりのスパルタンな教育をしたことを思い出す。

今思えばそこまでしなくても良かったんじゃないかと思うことがある。犬が涙を流したときは切なくなった。

今では家からちょっと離れた作業小屋で飼われており、会うのも久しい。


無性に会いたくなり、思い出したかのように犬の様子を見に行く。無責任な元飼い主である。

にも関わらず犬の方はというと、昔のように尻尾を振り、こっちに向かって走ってくる。

こういうところが犬の可愛がられる要因の一つかもしれない。

済ませてしまってるかも知れないが、昼ごはんだとビーフジャーキーをやる。

犬の頭やお腹を撫でたり、しばし戯れる。やっぱり、犬は可愛い。


そうこうしてる内に時刻は午後3時。相変わらず雨は降っているがいよいよ出発。

車のエンジンを掛けたところで、タイミングよく母が帰宅する。

自分もいい年だし、親には黙って行こうと思っていたが、捉まってやんわりと尋問を受ける。

嘘をつくのは好きじゃなので正直に、九州に行くことを伝える。

最初は驚いていたが、気を付けていきなさいと軍資金を渡される。

親にとっては、いくつになっても子供は子供ということだろうか、2日に1回の電話連絡を約束させられた。



丸岡町まで行き、国道8号線に乗る。それから敦賀市まではひたすら南下。

今まで何十回と通った道なので、景色も見ずにグイグイと車を走らせる。

そうこうしてる内に敦賀市の手前の武生市に到着。

武生市紫式部、ゆかりの地。とは言っても滞在していた期間は1年余り。

なのに、この市ときたら強力に紫式部を前面に押し出し、紫式部公園まで作ってしまった。

紫式部も喜んでいることでしょう。


そんな事は今回どうでもいい。国道8号線武生市から敦賀市へは、先ず山を越え、

その後海岸沿いを走らなければならない。道は片側1車線でカーブが多くなる。

山道、海岸道というのは車の差、運転技術の差というのは如実に出てくる。

自分より遅い車の後ろだとイライラしてくるし、自分より早い車に後ろに着かれると大抵煽られる。

煽られた場合は路側に退避すればいいだけのことなのだが。


そんなことを考えつつ、入口の山道に突入。車が少なく自分のペースで走られる。

海も見えてきて順調に思えてきた矢先、県外ナンバーのトロトロ走ってる車に遭遇。

道を譲って欲しいという願いも届かず、ダラダラと後を着いていく。

10分も経たない内に、自分の後ろには5,6台の車が列を成していた。

しかも自分の直ぐ後ろの車がやたらと煽ってくる。自分が道を譲っても状況は変わらないのだが、

ハザードを出して車を路側に寄せる。この後ろの車の勢いなら前の車をどうにかしてくれるに違いない。


しばし地図を見ながら休息の後、運転再開。前にも後ろにも車はなく気兼ねなく運転。

そのうち敦賀市内に入り、国道8号線から国道27号線に乗り換え。

国道8号線はそのまま行けば滋賀県 長浜方面へ、国道27号線京都府 舞鶴方面へ。

国道27号線を西に向かい海が見えてくると五木茶屋がある。

ヒット曲ふるさとの思いを寄せて立案したお店。建物は立派である。

何度となくこの道を通ったが、まだ入ったことがない。この先もどうだろう。


やがて日は暮れ、県境にある高浜市に到着。今日は道の駅シーサイド高浜」に駐車して宿泊。

この駅には「湯っぷる」という日帰り温泉施設があり、サウナ、露天風呂など施設も充実している。

1日1回の妻への電話、2日に1回の実家への電話を果たし、湯船で疲れを癒す。



車に戻って、後は就寝。車で寝たのは、昨年の「青森 竜飛岬を目指す」以来1年振りのことである。

この三菱ランサーは今年で10年目、青森市内で走行距離100000kmを向えた、パートナーである。

今回も頼むよと言いつつ、睡眠に入る。



本日の走行距離  166km

使ったお金     1164円

名古屋から福井へ

今日、以前から温めていた計画を実行する。

その計画とは、「鹿児島 佐多岬を目指す」と言う他愛もないものである。



ちなみに現在名古屋市に住んでいるが、車は持ってない。

そこで一度、以前乗っていた車がある実家の福井に帰ることとする。


いつも通り妻を送り出したあと、朝食の後片付け、洗濯に励む。これはいつもと同じ主夫の朝である。

その後洗濯物を干して、いよいよ実家に向けて出発である。

地下鉄に乗り名駅まで行き、大垣米原敦賀福井と乗り継いで芦原温泉駅を目指す予定である。

資金に余裕がないので、特急列車には乗らない。



余談であるがGWに実家に帰ったときは名駅から米原福井芦原温泉で行けた。

今回は自分にとっては不便な時間のかかる方向にダイア改正されていた。

乗換駅が増えればそれだけ駅での待ち時間が長くなるから、必然的に実家へ帰省する時間が長くなる。

時間には余裕があるし、本当に急ぐのであれば「特急しらさぎ」で名駅から芦原温泉まで乗り換えなしで行けばいい訳なのだが、何か損した気分になるのは自分だけであろうか。



話は戻って、家を出て地下鉄に乗り「」で途中下車する。

シャンプーとボディーソープを買うためである。

旅先では日帰り温泉や公衆浴場を利用する予定だが、経験的に言えば400円未満の入湯料のところはだいたい石鹸やらシャンプーが置いてないところが多い。

そんな訳で、シャンプーとボディーソープを「MARKS&WEB」で購入。少々高いが人と地球に優しい。

香りは我が家と同じ「RELAX」。ゼラニウムとカモミールの匂いがする。

ゼラニウムは果物で言うとライチの香りがする。


無事購入して、名駅へと向かったもののAM11:00発大垣行きに乗り遅れる。ここで乗り遅れるとその後の予定していたダイヤに変更が出るわけだが、クヨクヨしてもしょうがないので15分遅れで大垣に向かう。

大垣で乗り換え米原長浜へ到着。しかし困ったことに普通列車の敦賀行きが本数が少なくて、今の時刻だと3時間くらい待たなければならない。そんな時、富山行きの特急しらさぎ」が到着。

迷った末に乗車。

喫煙自由席に座り、検札が来ないことを祈りつつタバコを吸う。



無事、敦賀到着。

欲張って福井まで行こうかと思ったが、検札を恐れて下車。

敦賀からは予定ダイヤに復帰。福井で乗り換え予定通り芦原温泉駅到着。

芦原温泉駅からやたらは運賃の高い、京福バスにてやっと実家に到着。

名古屋の家を出てから5時間が経っていた。



その後休まず、久々の愛車に乗って「三国図書館」に向かう。

理由は旅のガイドブックと地図を借りるため。


この図書館に触れると、田舎にあるせいか名古屋市の図書館に比べて敷地面積がかなり広い。

しかし誰が設計したのか知れないが、仕切りが全くと言っていいほどない。

そのため子供の叫びや走り回る音が響き渡る、最低の図書館である。

資格勉強のために過去に何度か利用させてもらったが、職員は何をしているかと思うほど注意しない。

今回は本を借りるためだけなのでどうでもいいが、実はもう一つ問題がある。


私は以前、財布を落とした。その中に図書のカードも入っていた訳なのだが、受付の職員にその由を何度伝えてもカードは再発行してもらえず、借りに行くたびに「よく探したのか」とか「警察に届けたのか」と不機嫌な顔でブツブツ文句を言われて、毎回、住所と名前を言って借りていたものだ。


今回も覚悟を決めて本を借りに受付に言ったところ、何とあっさりとカードを再発行してくれた。

オイオイ今までの態度は何だったんだって。

三国に住んでるときには再発行してくれなくて、名古屋に住み始めてから再発行してくれるなんて。

これから先、どれだけこの図書館で本を借りるんだよ。

何はともあれ無事本も借りれたことだし、ここは良しとしよう。



再び実家に帰宅。

車に衣類やタオルケット、枕、地図、ガイドブック、カメラを詰め込み準備完了。

明日、いよいよ出発である。

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