必殺仕事人Ⅴ おりく
演-山田五十鈴
『新・必殺仕事人』から『必殺仕事人V』までの仕事人シリーズに登場するおりくも、本作をもって卒業となりました。
敵を一瞬で仕留める撥さばきも、ついに本シリーズで見納めとなってしまいます。
主水と忘れがたい気韻を遺し、おりくは必殺に別れを告げるのですね。
それを印象づけるかのように、本作のおりくは番組途中から登場しなくなりましたが、せめて最終回には出てほしかったところです。
っていうか、明確な退場劇もありませんでしたよね。
これはあまりにも寂しい。
非主水シリーズの主役、仇吉、お艶を演じてきた山田五十鈴の功績は、言葉では言い表せないくらい大きいですよね。
初登場の時は、主水チームの前に立ちはだかり、互いに心許すことなく仕事を遂行していました。
自らが仕置きした男の息子の勇次を引き取って育てている。
勇次に実の父親を殺したのが自分だと告白してからも「おっかさん」と慕われる。
勇次と酒を飲むことが最大の楽しみで、酔うと上方言葉でしゃべる。
律儀な反面、思い立つとふらりと旅に出てしまい、主水たちをやきもきさせることもありました。
新仕事人~Ⅳまでの表の顔は、三味線を取り扱う「はりかえどころ」を営んでいましたよね。
どういうわけか、本作では「はりかえどころ」を辞めて、廃寺を住まいとしていました。
明確な表の職業がないのですよ。