「仕事人アヘン戦争へ行く 翔べ! 熱気球よ香港へ」 入船屋お北 | 聖 神吾 hijiri-shingoのブログ

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「仕事人アヘン戦争へ行く

          翔べ! 熱気球よ香港へ」 

入船屋お北 演-鰐淵晴子

 

ハーフのような美貌を持ち、長崎弁を甘く囁く女元締で、実はおりく子飼いの一番弟子。

 

どうやら勇次とも知り合いらしい。

 

 

清国人の悪党と手を組み、江戸でアヘンの取引を一手に担うために、山伏姿のオランダ人殺し屋を従えて長崎から出て来た。

 

仕事人の元締衆を阿片中毒にして抱き込んだり、彼女の師匠であるおりくをも、自分の勢力に引き込もうと画策した。

 

人質を取るなど、あらゆる手を使う。

 

 

誘拐に失敗した手下を問答無用で殺害する冷酷さと、子供は殺さないという信条を守る優しさを併せ持つ。

 

おりくとの因縁を見事に表現し、さながら「女優対決」ともいえる迫力を生み出してくれました。

 

最期は仲間の裏切りの銃弾を受けて、おりくの腕の中で、優しい死に顔を見せて息絶える。

 

 

本作は香港ロケ慣行の仕事人「意外伝」となっています。

 

アヘン戦争の混乱の中で、悪徳イギリス商人一味に両親を殺された娘のために、ついに海を越えて遠い清国まで仕事に行きます。

 

シリーズ初の海外ロケ作品だけに、映像的な見どころも盛り沢山。

 

殺陣などのアクション要素や、感動から一転の意外な落ちも含めて、安定感のある良作ですね。

 

 

前期「必殺」に大きな足跡を残した、沖雅也(この年の6月に投身自殺)への追悼として、バンクフィルムが挿入されています。

 

これは、前年秋に放送された特別篇「仕事人大集合」に、棺桶の錠役で沖が出演した際のものです。

 

「仕置人」「仕置屋稼業」「新からくり人・富嶽百景殺し旅」と前期シリーズ3作品でメインキャストに名を連ねてくれました。