必殺橋掛人 柳次 | 聖 神吾 hijiri-shingoのブログ

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ミステリー作家です。
本来であれば、作家活動の記事をアップするところなのですが、そう毎日毎日ネタもなくて……。
半分、趣味の内容になっています。

 

必殺橋掛人 柳次

演-津川雅彦
 

表稼業は、やや要領の悪い呉服の担ぎ商人。

 

町中での小さな賭け事に首を突っ込み、わずかな賭けを得るのがひそかな趣味のようです。

 

愛想笑いの似合うナイスミドルで、幼妻と先妻の娘と同居。

 

姦しい女2人に囲まれた柳次のホームドラマ描写も、この作品の彩りとなっていますよね。

 

 

柳次の裏稼業時の獲物は、餓鬼を刺繍した反物に仕込んだ金糸。

 

倒す相手に密かに接近してのち、高音を響かせてこの金糸を抜くのですが、いつもどうやってもとの状態に戻しているのやら?です。

 

反物を相手に向かって広げ、その絵柄を見せて驚いたところで絞殺する。

 

「金輪の柳次」の異名を持つそうです。

 

屋内に侵入する際には床(畳)に反物を広げ、その上を歩き、足跡が付かないように進み、それを引き戻すシーンも毎回描写されていました。

 

 

五年前に足を洗ったが、ふとした経緯で復帰し、「江戸絵図の13件の仕事」にたずさわる。

 

仲間の弱者に対する過剰な憐憫や、依頼への逡巡、暴走をいさめる器量の一方で、万一の時には自分の粛清も厭わぬ潔さも見せる。

 

 

歴代「必殺」シリーズの主要キャストを巡るキャスティングには、色々と興味深いものがありますが、中でも異色の一つが「橋掛人」でしょう。

 

津川雅彦が初めて殺される役から殺す役に転じた柳次のキャラクターは、ケレン味たっぷりの芝居と仕置シーンが印象的でした。

 

流れる『必殺仕業人』の出陣のテーマ「いざ行かん」の演出も素晴らしい。

 

 

許せぬ悪党に「地獄の橋掛け」を行うのです。