必殺橋掛人 地獄火の伝蔵
演-菅 貫太郎
旅役者、梅川菊之丞として江戸を訪れていた、裏稼業チームの頭。
金次第でどんな殺しも請け負う、絵に描いたような外道の殺し屋です。
巧みな変装術と、仕込み煙管、仕込み傘や短槍など、様々な武器を駆使する。
演じる菅貫太郎は、必殺シリーズではお馴染の役者さんですよね。
画面に現れた途端、「ああ、この人は、最後は始末される」と、ある意味、安心して見ていられます。
本作では、「からくり人」シリーズへのオマージュの要素が多分に取り入れられています。
同シリーズで好評を得た設定、つまり初作「からくり人」における、「先代元締の死をきっかけに裏稼業を始める」という点。
「新・からくり人」における、「絵紙に隠されたヒントを炙り出して、それを元に具体的な標的や依頼の内容を探り当てる」という点。
それらは、本作の作劇面での基本軸として、そのまま流用されることとなりました。
従来の「仕事人」「仕舞人」の路線を支持するファンを食い止めるため、”非主水”作品にレギュラー出演をしてきた西崎みどりを連続登板。
秀・政のキャラクターを継承する、「美形・好青年」の殺し屋キャストとして、当時、気鋭の若手俳優として頭角を現し始めた宅麻伸を起用。
前作「仕事人Ⅴ」での客演ぶりが好評を得た、斉藤清六・萬田久子を主役の脇を固める夫婦の役でレギュラーキャストに。
このほか、「わらべ」出野活動中、スキャンダル報道による一時謹慎を経て、この年、本格的に芸能活動を再開した高部知子。
「池中玄太80キロ」で人気子役として活躍していた安孫子里香を娘役に起用するなど、時代性を考慮したキャスティングが施されました。
尚、チームを統べる津川雅彦は、本作がテレビドラマでは初めての主役起用だったらしいですよ。
これは意外でした。