「大老殺し
下田港の殺し技珍プレー好プレー」
かげろうの影太郎 演-三浦友和
普段は仲間の女性と組んで、南京玉すだれの芸を見せて糧を得ている。
彼女とは旅先の小田原の元締のところで知り合ったらしい。
素性がまったく知れぬも、どういうわけか怪しげなところがなく、飄々とした雰囲気を感じさせる人物。
おっとりとした容姿が生まれの良さをにおわせ、なおかつ冷静で的確な判断分析を行う知性を備えています。
また結構女性の扱いにも慣れているといった意外な一面もあり、これは影太郎の持ち味となっているようです。
気張ったところがなく、気品すら漂う影太郎のキャラは、今までにないタイプでたちまちファンの人気を獲得したよね。
吞気そうに見えるが、実際はなかなかの手練。
冷静な分析で、敵を仕留める知性派といたところでしょうか。
その素性は、藩の跡取りの双子の弟で、本名・本多忠次。
双子は不吉として寺に預けられていたという過去を持ち、家族への羨望を持っているようです。
藩の内紛を治めるため、自ら兄の身代わりを務め、仕事を行ったこともありましたね。
本作における影太郎は、ラストに登場しただけのゲスト扱いで、それでもちゃんと殺しの場面かあったのは嬉しいです。
依頼を受けたとはいえ、大老殺しを行った主水の仕事に苦言を呈したのも、影太郎のキャラがしっかりと生きています。
この場面こそ、飄々とした善人でありながら、裏も表も見抜いているような、知的な面をのぞかせる影太郎の個性が光っている。
ラストの仕事のシーンで、加代とのからみがなかったのは、ちょっともったいない気がします。