新必殺からくり人 泣き節お艶 | 聖 神吾 hijiri-shingoのブログ

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ミステリー作家です。
本来であれば、作家活動の記事をアップするところなのですが、そう毎日毎日ネタもなくて……。
半分、趣味の内容になっています。

 

新必殺からくり人 泣き節お艶

演-山田五十鈴

 

天保太夫一座の座長にして、からくり人の元締。


第1話で絵師に殺しを見られたことで、彼に「東海道五十三次殺し旅」を一件十両で依頼されることになる。

 


一座では三味線の弾き語りをしており、聞く者に「泣き節(恨み節)」と言われてることから、その名がついたらしい。


裏稼業では三味線の撥で標的ののど元を切り裂くという、歴代の山田五十鈴キャラと同じ技を使う。

 

最終回では無事に目的地である京都にたどり着き、さらに西へと旅立っていった。

 


 

シリーズ放送開始から5年を迎え、前期「必殺」の総決算として製作された「新・必殺仕置人」の後継番組として、製作サイドは新たな企画を模索します。

 

安定した支持層を持つ中村主水シリーズと並ぶ、新たな必殺の柱となりうる企画が立ち上げられました。

 

その結果、これまでのシリーズでは取り上げられなかった設定を、積極的に取り込んだ新作の製作を決定。

 

 

前年に放送され、玄人筋を中心に高い評価を得た「必殺からくり人」の主要キャスト陣をそのまま起用。

 

加えて、スケジュール都合により本作不参加となったメンバーに代わって、新たな主役格として、実在人物である蘭学者・高野長英を新レギュラーに迎えます。

 

本作では、蛮社の獄により幕府から追われ身となり、漂流者・蘭兵衛として一座に囲われます。

 

そこでからくり人の主力実働メンバーとして活躍する、というフィクション設定がなされているのです。

 

 

仕事の依頼人である安藤広重の「東海道五十三次」をベースとした、シリーズ初の道中物作品として本作は放送されました。

 

後の「必殺仕舞人」等に連なる、「必殺」シリーズにおける旅物路線の基礎が、本作によって確立されたのですね。