ひまなので政治 -6ページ目



《政治決戦24時:20日》「数合わせには乗らない」
   2009/08/21 10:28


 
『庶民から搾り取り、大企業のために税金をつかう自民党政治から、国民生活第一の民主党政治へ、政権交代』 







「政権選択の夏、政権交代の夏、小沢の夏がやってきた。そして、総理交代で夏が終る。』


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《政治決戦24時:20日》「数合わせには乗らない」



2009年8月20日19時47分




 朝 社民党の福島瑞穂党首が文化放送のラジオ番組で、政権交代を実現した後のインド洋での補給活動について、「民主は鳩山さんも『延長しない』と言って いる。社民党は『即時撤退すべきだ』と言っている。話し合うことで溝は埋めていける。自社さ(連立)もデメリットはあったが、内政で協力した」


 同 国民新党亀井静香代表代行がニッポン放送のラジオ番組で、総選挙後の民主党との連立について、「政策と政権運営を含めてきっちり協議しなければ、参院でちょっと数が足りないから、数あわせで閣僚一つ二つ出すというのには、国民新党は乗りません」


 午前 民主党の鳩山代表が島根県出雲市で街頭演説し、「麻生さんは夢物語だと批判するが、無駄遣いをなくせば、予算は十分にある。彼らは景気が回 復した2年後には消費税を増税するという。一時的に経済が2%くらいあがったくらいで増税されたら、たまったもんじゃない。(われわれは)消費税増税は全 く必要のない政権をつくる」


 同 河村官房長官が記者会見で、民主党が廃止を打ち出している事務次官会議
ついて、「官僚主導の象徴のようにとられているが、政権を担当してみ
ると、やっぱり必要なひとつで、政治主導が曲げられることはありえない仕組みになっている。もしおやめになるなら、調整をどういう風にするか、政治家だけ
でできるのか、おそらく、おやりになったらわかるんじゃないでしょうか」





《政治決戦24時:20日その2》「民主と言うだけで」



2009年8月20日21時39分






 午前 民主党の野田佳彦幹事長代理が福井県敦賀市の街頭演説で、「国家財政にはシロアリがびっちりたかっている。シロアリを退治して、たまには働きアリの政治を実現しようじゃありませんか」


 午後 自民党伊吹文明幹事長群馬県太田市で応援演説し、「今回(の選挙)は、民主党という肩書、公認民主党と言っただけで、人物の中身も経験も素養も政策の内容も何も関係なく票が入る雰囲気になっている」


 同 民主党小沢一郎代表代行が、政権交代が実現した後、どんな仕事につきたいか記者団に問われ、「政権交代が私の最大の願い。それによって、日本に本当の議会制民主主義を定着させる。それが私の願いであって、それができれば私自身は政治家として十分満足です」









「民主300議席の勢い」各党に衝撃
   2009/08/21 09:50


 








『庶民から搾り取り、大企業のために税金をつかう自民党政治から、国民生活第一の民主党政治へ、政権交代』


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「民主300議席の勢い」各党に衝撃



2009年8月21日1時37分






写真:支持者と握手を交わす自民党の麻生総裁(首相)=20日午後1時56分、鹿児島市のJR鹿児島中央駅前、森本浩一郎撮影支持者と握手を交わす自民党の麻生総裁(首相)=20日午後1時56分、鹿児島市のJR鹿児島中央駅前、森本浩一郎撮影


写真:車のサンルーフから身を乗り出して支持者らと握手する鳩山民主党代表=20日午後6時42分、和歌山県田辺市のJR紀伊田辺駅前、杉山敏夫撮影車のサンルーフから身を乗り出して支持者らと握手する鳩山民主党代表=20日午後6時42分、和歌山県田辺市のJR紀伊田辺駅前、杉山敏夫撮影


図:郵政選挙と比べると…拡大郵政選挙と比べると…



 民主、300議席をうかがう勢い――。朝日新聞が20日報じた総選挙の序盤情勢調査で、各党に衝撃が走った。世論の風向きは、自民党が大勝した05年郵 政総選挙と全く逆方向。民主党は揺り戻しを警戒して手綱を締め、自民党は「政権交代旋風」に吹き飛ばされないよう必死だ。


■民主幹部ら「揺り戻し」警戒


 「政権をとって、まず1期4年やらせていただくなかで、消費税の増税などは全く必要ない政権をつくる」


 民主党の鳩山代表は20日、島根県出雲市で演説し、政権交代への意欲を強調した。ともに演説に立った国民新党の亀井久興幹事長は朝日新聞の情勢調査にふれ、こう鳩山氏を持ち上げた。


 「今のままでいけば政権交代は間違いない。鳩山首相が誕生する」


 政権交代への期待の高さは民主党候補も戸惑うほどだ。あるベテランは「駅に立っていても『マニフェストを下さい』と寄ってくる人が多い」と有権者の反応に驚き、別のベテランも「反応がよすぎる。自民党候補もどう戦っていいかわからない選挙になっている」と首をかしげた。


 ある幹部は05年郵政選挙の情勢調査と比較しながら、こう解説した。「(低く見積もっても)単独過半数はいく。『逆郵政』で、300議席とってもおかしくはない」


 4年前とは逆方向の風が吹く。党執行部が「もう勝った気になっている候補がいる」と警戒するのは「上滑り」と「揺り戻し」だ。菅直人代表代行は記者団に 「4年前惨敗した大都市は、一瞬にして変わる。楽観はしていない」と強調。岡田克也幹事長は静岡県磐田市での街頭演説で、こう引き締めた。


 「マスコミは今、民主党有利だという。そんなものは全くあてにならない。1週間前の予想は当たったためしはない。あまりに楽観的なものが出ると、必ず反動がある」


 民主党が連立パートナーと見込む国民新、社民両党も別の立場から警戒している。協力関係にあるといっても、民主党に票が集中すれば、苦戦を強いら れるからだ。参院は民主党が過半数に届かないため3党共闘が不可欠という事情は変わらないが、有力者が衆院議席を失えば、民主党との力関係も変わりかねな い。


 国民新党の幹部は「みんな民主党に流れている。とにかく、勝ち上がらなければ」。社民党の福島党首も20日、仙台市での会見で「もっと比例区重点 でやっていきたい」と強調した。民主党政権を前提に、是々非々路線にシフトした共産党の志位委員長は札幌市での会見で「自公政権にもう退場してほしいとい うのは圧倒的だが、民主党にも不安がある」と牽制(けんせい)した。


 民主党にとっても大勝は良いことばかりではない。もし300議席を超えれば、元職と前職が全員当選しても140人程度の新人議員が誕生することになる。「党をどうやってまとめていくのか」(若手)と心配する声も上がる。


 また、今回の事態は郵政選挙の反動でもある。再び同じような反動が民主党に跳ね返ってくるかもしれない。困難な霞が関改革などを断行し、国民の期待をつなぎ留めることができるのか――。中堅幹部は選挙後を見すえ、不安を漏らした。


 「政権をとったら、次々と改革を実行しないと国民が納得しない。国民の期待値が高いのが、逆に怖い」



■自民、残る手段は「麻生隠し」



 「まだ10日間ある。結論を急ぐべきではない。民主党のマニフェストの実現性を疑問に思う人も多くなっている」


 自民党細田博之幹事長は20日、朝日新聞の取材に対し、「自民党半減」との情勢調査の結果について強気に語った。


 だが、与党内の受け止めは深刻だ。参院自民党の有力議員が「厳しい、厳しい、どこも厳しい」と吐き捨てれば、閣僚の一人も「全国を(遊説で)回っている 肌感覚と同じだ。4対6で負けていたところが、3対7に落ち込んできている」と危機感を募らせる。公明党幹部も「ショックが大きい。(調査結果の)数字は 具体的にイメージできない」とため息をついた。


 衆院解散前、「麻生降ろし」でどん底を味わった自民党だったが、選挙戦に突入してから、民主党によるマニフェストのドタバタ修正など「敵失」が相次ぎ、反撃の余地が出てきた、との期待感も党内に広がっていた。


 実際、麻生首相は17日の朝日新聞などのインタビューで「少なくとも解散以前と解散後とは少し雰囲気は変わってきた。自民党内の結束の乱れは7月 21日の両院議員懇談会でほぼ終結。市場経済原理主義が行きすぎた部分の対応をきちんと申しあげた。それが評価として出てきている」と語っている。


 「小選挙区で155議席、比例区では55議席で合計210議席。公明
の31議席を合わせると(与党で過半数の)241議席になる」。政権維持に
向け、こんな皮算用をしてみせる幹部もいる。党執行部の一人は「国民は、民主には『不安』を覚え、自民には『不信』がある。いかに民主党の不安を指摘し、
自民への不信を取り除いていくかだ」と反撃の筋書きを描く。




 しかし、自転車で選挙区を駆け回っている閣僚経験者は「(有権者は)みんな熱に浮かされた状態だ。もうどうしようもない」と悲鳴をあげる。


 そんな中で、自民党内で巻き返し策として浮かんでいるのが「麻生隠し」だ。


 加藤紘一幹事長は20日の演説で「麻生政権の評判がよくないから困っている。自民党もいつまでも麻生政権ではない。麻生政権への評価で自民党の評価を決めないでほしい」と強調した。


 ある3役経験者も、参院自民党の有力幹部に「有権者は『選挙に勝てば麻生首相が続投するから、自民党には入れない』と考えている」と語りかけ、「選挙後は麻生総裁ではない」と打ち出すことで党勢回復を図ろうと模索する。


 05年郵政選挙で自民党を大勝に導いた小泉元首相は19日夜の演説で「この10年間、政権交代を何とか耐えてきた。『寄せ集め』が民主の弱みだったが、 いまや、それが強みになってしまった」と指摘。「これだけの逆風、よほどのことがない限り、政権交代は実現する」と語り、早々と白旗を掲げた。








ブランドは強固?=橋本親子に挑む柚木-岡山4区【09衆院選】
   2009/08/21 07:38


 








『庶民から搾り取り、大企業のために税金をつかう自民党政治から、国民生活第一の民主党政治へ、政権交代』


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ブランドは強固?=橋本親子に挑む柚木-岡山4区【09衆院選】



  「世襲政治のイエス、ノーが問われている」。8月8日午後、倉敷市内の交差点脇。マイクを握った民主党の柚木道義は、信号待ちのドライバーらにこう訴えて は、「世襲候補は親の七光り。政治の世界こそ格差社会だ」と批判を繰り返した。2005年の前回選挙で自民党の橋本岳に6000票差で競り勝った柚木だ が、橋本ブランドはいまだ強固だ。

柚木が衆院選に初挑戦したのは03年。6万6000票余りを得たが、岳の父で元首相の故龍太郎に4万票弱の差
で完敗。その龍太郎がヤミ献金の責任を取って衆院選不出馬を表明した際、「家族には継がせない」と宣言しながら、岳が後継出馬したことで、前回は柚木に追
い風が吹いた。「今回は岳さんとの戦いとは思っていない。『橋本』という名との戦いだ」。柚木は、岳と2回目の対決となる今回が正念場とみる。

 だが、雪辱を期す岳は世襲について「(有権者からの)批判は感じない」と受け流す。世襲を隠すそぶりもなく、逆に陣営は厚生相を務めた祖父龍伍、父龍太郎と3代続く伝統をアピールする。

「この地区は龍太郎先生が長い間圧勝していた。昔を思い出して当選させよう」「『橋本』の灯を引き継いでいかねばならない」。8日に倉敷市内で開かれた決 起大会で、自民党県連幹部は相次ぎ訴えた。続いてマイクを握った母・久美子も「橋本(龍太郎)を育てていただいたように、岳をお支えくださるようにお願い します」と、「龍太郎」の名を出しながら深々と頭を下げた。

18日の岳の出陣式にはやはり、久美子の姿があった。生前、龍太郎が「おれの票の9割は女房のおかげ」と語るなど、飾らない人柄の久美子の人気は今なお健在。選挙のもう一人の主役だ。



〔岡山4区〕


 橋本  岳 35党局次長 自津前
              推(公)
 柚木 道義 37党県幹事長民 前
              推(国)
 小岩井実由香46 主婦  諸 新


(敬称略)(2009/08/20-15:33)








争点隠し支持訴え=小泉と横粂、世襲に触れず-神奈川11区【09衆院選】
2009/08/21 07:36












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争点隠し支持訴え=小泉と横粂、世襲に触れず-神奈川11区【09衆院選】



  「かっこいい」「お父さんに似てる」。終戦記念日の15日夕、海水浴客らが次々と改札口へ流れる京浜急行三浦海岸駅前。若い女性がカメラ付き携帯電話を向 けた先で、自民党の小泉進次郎が熱弁をふるっていた。演説を終えると、握手や記念撮影を求めて黒山の人だかり。5年半にわたり首相を務めた純一郎の次男と して、知名度は抜群だ。

「聖域なき構造改革」を掲げて既得権益に切り込んだ純一郎。しかし、進次郎の選挙事務所の壁には、切り込まれた側の業界
団体の推薦状がずらりと並ぶ。純一郎を推薦しなかった地元三浦市の医師連盟は、進次郎には推薦状を出した。代々国会議員を出してきた小泉家の既得権益を守
ろうとする純一郎の「矛盾」が、ここにもにじみ出ている。

さすがに、純一郎が応援に立つことはなく、進次郎も演説で、純一郎に触れることはない。世襲批判の広がりを警戒しながら、4代目の政治家世襲に向けた活動に励む。

 対する民主党の横粂勝仁。トラック運転手の父を持ち、奨学金で大学に通った経歴は、進次郎と対照的だ。愛知県出身の落下傘候補で、顔と名前を売り込むための自転車での街頭活動はすっかりおなじみだ。

「右肩上がりで浸透してきている」と手応えを口にする横粂。しかし、あえて世襲批判を封印する。「ここでは世襲が当たり前」との声が聞かれるほど、小泉家の地盤が固いからだ。そこに矛先を向ければ、かえって反発を招くとの判断だ。

「平和な日本を次世代に伝えたい」(進次郎)、「愛知県出身の自分を受け入れてくれた、横須賀、三浦の方のためにも戦い抜く」(横粂)。両候補は、世襲の是非という争点を隠しながら、自身への支持を懸命に訴える。



▽神奈川11区


 鶴川 晃久35 元団体役員 諸 新
 伊東 正子68 元小学教諭 共 新
 小泉進次郎28 元研究員  自 新
 横粂 勝仁27 弁護士   民 新 
               推(国)
 岩田 吉喜50 会社員   無 新


(敬称略)(2009/08/20-15:55)





小沢が“裏方宣言”「政権交代できれば満足」











小沢一郎代表代行

 民主党の小沢一郎代表代行=写真=は20日、遊説先の青森県弘前市で、政権交代が実現した場合の自身の処遇について、「何にも(希望は)ない。政権交代で日本に議会制民主主義を定着させることが最大の願いだ。それができれば政治家として十分満足だ」と述べ、役職にはこだわらず、裏方に徹する姿勢を示した。


 ただ、鳩山由紀夫代表ら党執行部は、来年夏の参院選を見据え、「選挙の神様」といわれる小沢氏の手腕に期待しており、「幹事長就任、または代表代行(選挙担当)の続投を要請することになるのではないか」(党関係者)と語っており、裏方という訳にはいかなそうだ。



 





【本ナビ】「わが友・小沢一郎」











「わが友・小沢一郎」(クリックで拡大)

 剛腕、壊し屋のイメージがついて回る小沢氏だが、長年の付き合いで「側近中の側近」である著者が「マスコミで報道されてこなかった真の小沢像」を
描いた。話は5月の電撃的な民主党代表辞任から始まるが、小沢氏は「代表を続投して総理になろうと思えばなれたが、政権交代のためにあえて身を捨てた」と
いう。結果、民主党の支持率は一気に回復した。


 著者は小沢氏の公設秘書逮捕は「検察ファッショ」とし、「政権交代をさせないための悪質な検察権の乱用と自公政権の共同作業だ」と分析。


 そのほかこれまで小沢氏が政治活動で受けてきた「誤解」について、秘話を交えて「真相」を描いており、「小沢像」が一変するかもしれない一冊だ。(平野貞夫著、幻冬舎、1575円)
















ZAKZAK 2009/08/19




投票率アップなら民主有利?=与党、浮動票の行方に危機感
   2009/08/21 07:32





 





 



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投票率アップなら民主有利?=与党、浮動票の行方に危機感



 30日投開票の衆院選で、各党は投票率の行方に関心を寄せている。政権選択を問う今回、有権者の関心は高く、投票率アップは優位な情勢にある民主党に有利に働きそうだ。組織票のウエートが高いとされる与党は危機感を強めている。

「70%近くになるのではないか」。与党幹部は20日、投票率は前回2005年の67.51%を上回るとの見方を示した。民主党も前回程度に達するとの声が少なくない。

郵政民営化が争点となった05年選挙は、劇場型選挙として注目を集め、投票率は小選挙区比例代表並立制導入以降で最高を記録。高投票率は自民党に不利との見方を覆し、同党が圧勝した。

しかし、自民党は今回、「浮動票は風が吹いている方に行く」(首相周辺)として、投票率上昇に警戒を強める。実際、投票率が約10ポイント上昇した7月の東京都議選では、民主党が躍進した。

与党は組織引き締めに躍起だが、限界もある。「水位が上がると厳しい」。支持母体である創価学会の組織票を「頼みの綱」とする公明党からは悲鳴が上がる。

これに対し、民主党は終盤を迎える来週、前回選挙並みの投票率を目標に、全国各地で「投票に行こう」キャンペーンを繰り広げる方針だ。また、当初用意した マニフェスト政権公約)が底を突き、急きょ100万部を増刷。同党は「有権者の期待の表れ。投票率が上がれば無党派層の大半は民主党に入れる」(幹部) と手応えを感じている。 

一方、共産、社民、国民新の各党は投票率アップを歓迎しつつも、「民主党に雪崩を打つ可能性もある」(共産党)と、民主党の「独り勝ち」につながりかねないことに神経をとがらせている。(2009/08/20-19:21)



-genre:g_elc-   key="news date" value="20090820192159"    key="title" value="投票率アップなら民主有利?=与党、浮動票の行方に危機感"

関連ニュース










「現実路線」へのシフト図る民主党の敵は「楽勝ムード」
   2009/08/21 07:14





 





 



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深層レポート~日本の政治~

「現実路線」へのシフト図る民主党の敵は「楽勝ムード」


Foresightコンテンツ衆議院解散後の臨時閣議を前に、襟元につけた衆議院議員バッジを外す麻生太郎首相=2009年7月21日、東京・首相官邸【時事】

  衆議院解散された七月二十一日夜、麻生太郎
相は首相公邸で、河村建夫官房長官、松本純、浅野勝人両官房副長官に囲まれ、千賀子夫人の手料理に舌鼓を
打っていた。河村氏は、記念すべき衆院解散の日に、首相にゆっくりと夕食をとってもらえる店を予約しようと計画していたのだが、首相が「山口県で洪水被害
もあることだし、衆院議員四百八十人の首を切った後だし……」と断り、外出を控えて公邸での食事となったのだ。


 
この時の首相には、「苦戦が予想される衆院選に突っ込んでいくという悲壮感は感じられなかった」と同席者は言う。それよりも、むしろ高揚感に包まれ、「ブ
ランデーを持ち出して来て、乾杯する勢いだった」。何がそんなに首相の心を高ぶらせたのか。首相周辺はその胸中をこんなふうに解説した。


「達成感ですよ。解散、解散と言われ続けた一年でしたからね。ようやく成し遂げたという思いでしょう」


 宰相が成し遂げるべき仕事は、外交、内政、他にいくらでもあるはずで、一年かけてようやく成し遂げたのが衆院解散だったというのは情けないかぎりだが、首相の気持ちはわからなくもない。なにしろ、この一年間、首相は解散の機会を逸し続けてきたのだ。




深層レポート~日本の政治~


小降りが本降りに……


Foresightコンテンツ衆議院解散後、握手を交わす民主党鳩山由紀夫代表(中央右)=2009年7月21日、国会・衆院本会議場【時事】

 自民党がそういう思いを一層強く認識することになったのは、やはり東京都議会議員選挙の結果だ。


 解散詔書が読み上げられた衆院本会議の終了後に開かれた自民党町村派の総会で、乾杯の音頭をとった森喜朗元首相は冗談めかしたあいさつで場内を盛り上げた。


「乾杯のあいさつを勧められたが、今年一月一日に神様の前で『衆院選が終わるまで酒を断つ』と約束しました……が、こんなに長くなるとは思いませんでした。フフフ。半年以上、断酒しました」


  振り返ってみれば、首相には何度も解散のチャンスがあった。まず、昨年秋の就任直後、そして年末年始、さらに今年度予算成立後の今年春にも機会があった。 だが、いずれの場面でも決断できなかった。その理由のひとつは、景気対策を優先させようとして、予算編成や予算案審議の日程を重視したために、選挙日程を 組みにくかったことだ。


 首相は七月三十日、東京都大田区の工場を視察した際、こう語気を強めた。

「昨年九月に総理大臣になり、それ以降、すべての法律、すべての政策は景気回復……景気回復一本に絞ってやってきた。おかげで数字(経済指標)が上がってきた。私どもの政策は当たったんだ」


 その言葉の裏には、解散時期を逃して麻生政権そのものが窮地に陥ったとはいえ、景気対策に全力を尽くしてきた十カ月間の努力については、誰にも文句を言わせないという強烈な自負があった。


  しかし、解散に踏み切れなかった理由は、そんな格好の良いものばかりではない。解散できなかったもう一つの理由は、麻生内閣の支持率が低迷を続けていたこ とだ。低支持率では、戦っても勝てない。これが、首相の解散の判断を鈍らせた。今からみれば、首相就任直後は内閣支持率が約五〇%もあった。その後、支持 率は落ち込んだが、今年春には、民主党小沢一郎代表(当時)の秘書が逮捕・起訴されて、一時的に支持率が三〇%台を回復したこともあった。ところが、今 は一〇%台である。


 結果論になってしまうが、「こんなことなら、早く解散しておけばよかった」という思いを抱く自民党議員は多い。解散の日、首相と距離を置く自民党若手議員は記者団にこうぼやいた。


「小降りになるのを待っていたら、どんどん雨脚が強まって……。川柳にあるよな。『本降りになって出て行く雨宿り』って」




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麻生降ろし「情報戦」の内幕(1)


Foresightコンテンツ自民党両院議員懇談会の最後に「ガンバロー」コールで気勢を上げる麻生太郎首相(奥中央)ら=2009年7月21日、東京・永田町の同党本部【時事】

 本降りの中へ出て行く自民党。そんな嫌なムードを断ち切るかのように、解散直後に国会内で開かれた自民党両院総決起集会では、威勢の良いあいさつが続いた。


 衆院議員たちを選挙戦へと送り出す参院議員会長の尾辻秀久氏は故郷・鹿児島に伝わる剣術「示現」の一撃必殺の作法を紹介した。

「薩摩には示現流がある。示現流に二の太刀はない。最初の一太刀にすべてをかける。渾身の一太刀を振り下ろそうではありませんか」


 会場から、「よしっ」「そのとおりっ」「そうだっ」と、合いの手が入る。尾辻氏は最後に声を張り上げた。

「皇国の興廃、この一戦にあり。示現流の掛け声はこうです。チェストー!」


  満場が大いに盛り上がった。だが、こんな勢いも見かけ倒しにすぎない。実際の自民党は、解散に至るまでのドタバタ劇で、深く傷ついてしまっていた。それを 象徴するような場面が、この決起集会が終わるころにあった。町村信孝前官房長官が「反麻生勢力」の急先鋒である中川秀直幹事長に近寄って、こんなふうに ささやいたのだ。

「これから戦いが始まります。党や派閥の結束を乱すようなことを言うのはやめてください」


 中川氏は無言で応じたが、解散に至るまでの約一週間を顧みて、その心中は複雑だっただろう。


  中川氏の「麻生降ろし」の動きは七月十二日の東京都議選敗北後に加速した。首相は、都議選開票翌日の十三日、衆院解散を決断した。首相が設定した日程は、 七月二十一日解散
八月三十日衆院選投票。それまで、首相の「名誉ある決断」(要するに退陣)を求めてきた中川氏ら反麻生勢力は、首相の解散宣言によっ
て、「麻生降ろし」のスピードを上げなくてはならなくなった。麻生首相ではない新首相のもとで衆院選を戦うためには、二十一日までに首相を退陣に追い込ま
なくてはならないからだ。


 麻生降ろしのためには、党の議決権を持つ会合を開催す る必要がある。つまり、両院議員総会である。また、自民党内には、「麻生首相では衆院選は勝てない」という首相交代論者だけでなく、首相の口から地方選敗 戦の分析・総括が聞きたいという議員も多かった。このため、議員総会開催を求める中川氏らの署名集めは当初、順調に進んだ。


 これに対して、麻生擁護派は情報戦を仕掛けてきた。十四日夜、中川氏が仲間とともに自民党を離党し新党を旗揚げするとの怪情報が政界を駆けめぐったのだ。




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麻生降ろし「情報戦」の内幕(2)


Foresightコンテンツ衆院解散の当日、硬い表情で自民党両院議員懇談会を後にする中川秀直幹事長(中央)=2009年7月21日、東京・永田町の同党本部【時事】

 怪情報が指摘したとおり、その夜、中川氏は実際に、東京・赤坂の「ANAインターコンチネンタルホテル東京」で、麻生首相と距離を置く加藤紘一幹事長、中谷元・元防衛庁長官、塩崎恭久元官房長官らと密談していた。


  だが、メンバーにとって新党結成の話は寝耳に水だった。「反麻生」的な動きを強めているとはいえ、自民党離党―新党結成となると、今後の自分自身の選挙戦 のことも考慮して、もう一段強い覚悟が必要になる。政治生命がかかっているのだ。メンバーたちは、中川氏に真意をただした。中川氏は溜息をつきながら、静 かに答えた。

「俺は離党しない。官邸や派閥の上の方がそんな変な情報を流しているんだろ」


 
メンバーたちは、ほっと胸をなで下ろしたが、「派閥の上の方」とは誰か。その場にいた全員が暗黙のうちに、それは森元首相のことを指していると理解した。
中川、森両氏が対立関係にあるのは周知の事実だったし、偽情報を流して「麻生降ろし」の動きを封じるにはそれなりの政治力が必要であり、党内を見渡しても
それだけの影響力を持っている人物は森氏ら数人に限られるからだ。


 中川氏周辺で は、「『麻生降ろし』まではいいが、中川氏が自民党離党まで決断しているのなら、ついていけない」(町村派若手議員)との声が大勢だった。このため、中川 氏離党情報で反麻生勢力は動揺した。情報戦を仕掛けたのが、本当に森氏だったのかどうかという真相は霧の中だが、いずれにしても、偽情報は効果覿面(てき めん)だったわけだ。


 森氏は七月十九日に民放のテレビ番組に出演し、これまでの中川氏の数次にわたる造反行動や失態をほのめかしつつ、こう言った。

「政党にはルールがある。スポーツと同じだ。打席に立って三回空振りして、それで、もう一回打たせてくれというルールは政党にもスポーツにもない」


  結局、二十一日まで開催を先延ばしにした党執行部の作戦は図に当たった。執行部と各派閥領袖たちの切り崩しによって、時とともに、署名した約百三十人の議 員たちの一角が崩れ始めたのだ。署名議員の中には、自民党離党どころか、「麻生降ろし」ですらなく、単に両院議員総会で首相の釈明を聞きたいというだけの 議員もいたわけだから、当然、その程度の覚悟の議員らは、派閥幹部からの圧力で簡単に寝返った。


  とりわけ、切り崩しに効果があったのは衆院選での公認取り消しという脅しだったと言われる。加藤紘一幹事長は「麻生降ろし」が失敗に終わった理由につい て、「激しい戦いをするだけのエネルギーが自民党
残っていない。理由は小選挙区制度だ」と述懐した。かつての中選挙区制では、首相に歯向かって、選挙で
の党公認をはずされても、無所属候補として当選することは今ほど難しくはなかった。しかし、選挙区で一人しか当選しない今の小選挙区制度では、無所属議員
の当選はかなり厳しい。まして、平成十七年の前回衆院選で、当時の小泉純一郎首相が郵政民営化で造反した候補に対して、「刺客」候補をぶつけ、次々と落選 に追い込んだことは、各議員の心に生々しい記憶として残っている。


 結局、両院議 員総会は、議決権のない両院議員懇談会に格下げとなり、二十一日の衆院解散直前にわずか一時間にも満たない短時間で終了。中身も首相への「ヨイショ」ばか りが目立つ空疎な集会となった。中川氏らの完全敗北である。そんな経過を考えてみると、町村氏が中川氏に言った言葉は、町村氏の勝利宣言だったのかもしれ ない。


 だが、今の自民党には身内でさや当てをしている余裕はない。本当の対戦相手である民主党は快進撃を続けているのだ。





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「選挙に絶対はない」


Foresightコンテンツ衆議院議員選挙のマニフェスト(政権公約)を発表する民主党鳩山由紀夫代表=2009年7月27日、東京都内【時事】

  あまりの好調ぶりに楽勝ムードが漂う組織を引き締めようと、民主党幹部は懸命だ。輿石東参院議員会長は七月二十九日夜、東京・北品川の「ホテルラフォーレ 東京」で開かれた民主党の支持団体「日本労働組合総連合会」(連合)の総決起集会で、「選挙まであと四十日もあり、何が起きるか分からない。自民党はどう しても政権を維持しようと必死であるのに対し、民主党はどれだけ真剣にやっているのか。私自身も背筋が寒い思いがしないでもない」と警戒を呼びかけた。


 民主党と連携する新党大地の鈴木宗男代表は七月二十二日、国会議事堂近くにある民主党鳩山由紀夫代表の個人事務所を訪ねた。新党大地が強い地盤と集票力を誇る北海道の選挙対策で意見交換するためだ。話題が衆院選後の連立政権のことに及ぶと、鈴木氏がクギを刺した。

「鳩山さん。その前に、まず選挙で勝つことが先決ですよ。八月三十日の衆院選投票日まで、まだ四十日以上ある。政権構想の話をしたら、組織は浮き足立ってしまう」


 さらに、鈴木氏は野党系が全勝すると言われている北海道の選挙情勢について、鳩山氏に忠告した。

「選挙に絶対はない。北海道一区から十二区までのうち、当選間違いないのは、鳩山さん、あなたの所だけだよ。他はすべて接戦だ」


  選挙に絶対はない、というのは鈴木氏の言う通りだ。だが、それは本音というより選挙運動の上滑りを警戒してのことだろう。客観情勢としては、やはり民主党 はかなり優勢に戦いを進めている。最近の各種世論調査でも、民主党は政党支持率で自民党に大差をつけている。一部の週刊誌では、民主党が三百議席という大 量の議席に手が届くという、にわかに信じがたい記事もあるほどだ。このため、いくら幹部が引き締めても党内には楽観論が漂う。ベテラン議員秘書は言う。

「これから衆院選だというのに、組織が緩んでいて困る。でも、緩んでいても勝てるほどの楽勝だ」


  政権の座が近づいているという実感が民主党全体を覆いつつある。七月二十七日に発表した衆院選マニフェスト政権公約)にも、それがうかがえる。有権者の 心をくすぐるバラマキぶりがひどいと評されているマニフェストだが、よく読むと随所に政権奪取を視野に入れた現実路線が顔をのぞかせているのだ。


  たとえば、在日米軍基地問題では、これまで普天間基地の県外移設を強く主張していたのだが、「在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」とあい まいな表現にとどめている。これは、いざ政権をとっても、基地問題の解決が一筋縄では済まないことを承知しているからだ。ほかにも海上自衛隊のインド洋で の補給活動について、これまで「憲法違反」とののしっていたにもかかわらず、最近になって、鳩山氏は政権をとっても自衛隊は即時撤退させず、来年一月の改 正テロ対策特別措置法の期限切れまでは活動を継続させることを表明している。


 こ うした民主党の主張のぶれに対して、衆院選後に民主党との連立を予定する社民党は強く反発している。だが、主張の軌道修正は、裏を返せば、民主党が徐々に 現実に則した政権運営の準備を始めたという意味でもある。自民党内では、「民主党が政権をとってもすぐに行き詰まると言われていた。だが、現実的な対応に 転じた民主党政権は、意外に手強いかもしれない」(参院幹部)との危機感が広がり始めている。








民主300議席超す勢い…衆院選情勢調査
   2009/08/21 07:00





 





 



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民主300議席超す勢い…衆院選情勢調査





 読売新聞社は30日投票の第45回衆院選を前に18日から20日までの3日間、全国の有権者約11万人を対象に世論調査を行い、全国総支局などの取材を加味して、序盤の情勢を探った。


 民主党は小選挙区選、比例選ともに自民党を圧倒しており、単独で過半数を確保し、300議席を超す勢いだ。


 自民党は、都市部に加え、伝統的な保守地盤である農村部でも、民主党候補に支持を奪われ、公示前議席の300議席から激減する見込みだ。


 公明党公示前議席を固めきれず、苦戦している。投票態度を明らかにしていない人が、小選挙区選、比例選ともに2割前後おり、情勢は終盤にかけて変わる可能性がある。


 衆院選には、小選挙区選(定数300)に1139人、11ブロックの比例選(定数180)に888人(比例単独候補は235人)の計1374人が立候補している。



 小選挙区選に271人を擁立した民主党は、全体の7割強を占める200人弱の候補者が当選有力になり、さらに40人前後が当落線上で優位に立つなど圧倒的な戦いぶりを展開している。


 小選挙区選に289人を擁立した自民党は、当選が有力な候補は限られており、大苦戦を強いられている。当選可能性のある候補が今後健闘すれば90 人に近づく可能性がある。自民党は、社民、国民新の両党候補らと対決する選挙区では善戦しているが、対民主党では苦戦している。


 公明党も前議員8人が立候補したが、全員当選は難しい情勢だ。東京や大阪で厳しい接戦となっている。


 社民、国民新、みんなの党の3党は、いずれも小選挙区で2議席確保の可能性が高い。比例選も合わせて、公示前勢力を維持出来るかどうかの戦いとなりそうだ。共産党は小選挙区で苦戦するが、重視する比例選で公示前勢力の9議席を固め、さらなる議席の上積みをうかがう。


 比例選では、民主党が、前回衆院選で自民党が獲得した77議席を上回り、80議席台に乗る勢いだ。自民党は伸び悩み、50議席台の公算が大きい。


 国政選の世論調査では、具体的な投票先を明らかにしない人が3、4割を占めるケースが多いが、今回は小選挙区選、比例選ともに少なく、特に比例選 では2割を切った。解散から投開票まで40日間の長期間だったこともあり、具体的な投票先をすでに決めている有権者が多いとみられる。


(2009年8月21日03時03分  読売新聞)





民主、圧勝の勢い 300議席超が当選圏 衆院選情勢調査 



 日本経済新聞社は30日に投票日を迎える第45回衆院選を前に全国世論調査を実施し、情勢を探った。全480議席のうち民主党は小選挙区と比例代表を合 わせて単独過半数(241議席)を突破、300議席超が当選圏に入っている。自民党は100議席弱の当選圏にとどまっており、公示前勢力(300議席)に 比べ議席を半数以下に減らすのは必至の情勢。民主党圧勝による政権交代の可能性が強まっている。


 全国の有権者約21万人を対象に約11万人から有効回答を得た。取材も加味して情勢を読み取ったが、300小選挙区で24%、180の比例代表で17%がまだ投票先を決めていない。投開票日に向け流動的要素も残っている。(07:00)


 








【09衆院選】選挙区ルポ決戦 突風は組織の壁をうがつか
   2009/08/21 06:25





 





 



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【09衆院選】選挙区ルポ決戦 突風は組織の壁をうがつか





 「突風は人を倒し、ものを破壊します! 破壊のみです!」


 衆院兵庫8区の同県尼崎市・阪急塚口駅前。炎天下の街宣車の上で8日、公明党の前職、池坊保子(比例代表近畿ブロックで立候補)が絶叫した。


 突風とは、兵庫8区の公明党候補、冬柴鉄三(73)の対立候補となった新党日本代表で元参院議員、田中康夫(53)を指す。


 「尼崎を縁もゆかりもない関東の方に渡すわけにはいかない。絶対に負けられませんッ」


 冬柴は公示日の18日、尼崎市内で開いた出陣式でも田中を意識して声を張り上げた。


 尼崎市は公明党の支持母体、創価学会が昭和30年代から「日本の柱、広布(布教)の柱と呼び、布教拠点としてきた学会の牙城(がじょう)」だ。


 組織力を背景に、冬柴は過去連続7回の当選を果たしてきた。元党幹事長安倍晋三福田康夫両内閣では国交相を務めた実績もある。落下傘候補を恐れる理由はないはずだった。


 だが、突然殴り込みをかけてきた田中への危機感は強い。



 田中は東京生まれ、小学2年から高校卒業まで長野県で暮らした。長野県知事を経て、参院比例代表で当選した。選挙区とのつながりは、平成7年の阪神大震災でボランティア活動をした経験が「政治を志した原点だ」という点だ。


 そんな中、阪神尼崎駅前の商店街を練り歩く田中に「長野県知事の退職金は何に使いましたのん?」と大声で尋ねたり、罵声(ばせい)をとばす中年女性が現れた。


 こうした声に田中は「尼崎は九州や沖縄から分け隔てなく(出稼ぎの)人を受け入れ、新参者が活力になってきた」と何食わぬ顔だ。公示日の第一声では、「しがらみ、なれあいと無縁な政治のリーダーシップが必要だ」と訴えた。


 田中の出馬は公明党の組織力を兵庫8区にくぎ付けにしたい民主党との共同戦略だ。田中は民主党代表代行の小沢一郎と親しく、その小沢の選挙戦術に歩調を合わせたのが8区からの立候補だった。



 ただ、今のところ動員できる大きな組織はない。本来なら民主党を支持する連合兵庫が田中の支援に回るところだが、田中は神戸空港建設の是非をめ ぐって連合と激しく対立した経緯がある。連合兵庫は社民党新人、市来伴子(32)の支持を表明している。それだけに、落下傘候補である田中は、まさに“突 風”だ。


   × × ×


 衆院東京12区では、民主党の元参院議員、青木愛(44)が、公明党
表で与党統一候補の太田昭
宏(63)に戦いを挑んだ。青木は自身の名前をもじって「愛は日本を変える」がキャッチフレーズ。街頭への動員はあまりせず、公開討論会やメディアへの露
出よりも、ひたすら秘書らと小沢仕込みの“歩き”に徹しているが、「出遅れ感は否めない」(民主党幹部)という。


 それでも太田は、民主党への風を読み切れないでいる。


 「1週間前の豪雨でこの近くが水浸しになったが、私は消防車とほとんど同じスピードで現場に駆けつけた。身近なことから大きなことまで、すぐにやります!」


 公示日の18日午後、JR赤羽駅前。首相の麻生太郎を迎えての街頭演説で、太田は、こう叫んだ。



 太田は、民主党を厳しく批判しながらも対立候補の青木への言及はゼロ。それがかえって、元タレントという知名度頼みの青木への危機感をうかがわせた。


 東京12区では一時、小沢の国替え出馬も取りざたされていた。太田は公務の合間をぬって地元に戻り、夏祭り、運動会などのイベント、支持者回りに走り回った。「こんな(小さな)会合にまで来なくても」(太田を支援する自民党区議)といわれるほどだった。


 青木の擁立が決まった後も、公明党は「党代表に万一があってはいけない」と同党の首脳では例がない比例代表との重複立候補も検討された。だが、最終的には従来どおり選挙区単独での出馬となった。


 だが、ある公明党関係者はいう。「いったん突風が吹けば、東京の無党派は組織力で押しとどめられない。選挙上手の小沢さんが何か仕掛けてくるのかもしれない」。強い組織力と自公の選挙協力をバックにしても不安は尽きない。


      =敬称略


福島香織、佐々木美恵)










【09衆院選】夏決戦(1)自民「分裂選挙」の宮崎1区
   2009/08/21 06:13





 





 



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【09衆院選】夏決戦(1)自民「分裂選挙」の宮崎1区




 「すべてをささげる覚悟のある男です」。20日午後、北朝鮮の拉致問題への取り組みで知られる首相補佐官、中山恭子(69)が宮崎市内の繁華街に立った。隣に並ぶ夫で元国交相、中山成彬(66)を持ち上げ、夫婦二人三脚で選挙を戦う姿勢をアピールした。


  昨年9月、日教組批判の不適切発言で国交相をわずか5日で辞任した中山。いったんは不出馬を表明したが、自民党県連が不仲だった元自治相の上杉光弘 (67)を後継に選んだ後、これを撤回。党公認をめぐる2人の駆け引きは公示直前まで続いたが、党本部が「両者とも公認しない」と裁定したことで宮崎1区 は「分裂選挙」に突入した。


 混乱を招いたことへの反発、公認問題で生じた県連との確執。無所属での出馬を余儀なくされ、中央とは別の「逆風」の中、中山があえて打って出たのは、所属する自民党最大派閥・町村派の後押しが背景にある。


 「民主党政権になるかもしれない中で、黙って見過ごしていいのかという正義感から、もう一度頑張る気持ちになったのでは」。11日に来援した派閥会長の町村信孝は、不出馬を撤回した一連の経緯に触れ、派閥の重鎮である中山を気遣った。


 ただ党の有力支援団体はほとんどが上杉側についており、中山は個人後援会の集票力に頼らざるを得ないのが実情。「大変厳しい選挙だが、初当選のときと同じように草の根でやるしかない」。演説で見せた険しい表情にも危機感がにじむ。


 県連公認の正当性を主張し、「筋が通っていない」と中山批判を繰り返す上杉。県連会長の緒嶋雅晃は「派閥の論理で公認を見送った党本部の方が古い体質だ」と不満を口にするが、まだ一枚岩になりきれていない組織固めに力を注ぐ。



 保守分裂の間隙(かんげき)をつき優位に立ったの が、民主党などが推薦する元林野庁長官の川村秀三郎(60)だ。連合系の基礎票に加え、民主への追い風も重なり、序盤から有利に戦いを進める。中山、上杉 も「敵は川村」と見据えるが、陣営幹部は「上滑りにつながりかねない」と気を引き締める。


 川村は2年前の宮崎県知事選に出馬し、現知事の東国原英夫に敗れた。この際も保守分裂で事実上の三つどもえとなり、川村はそのあおりをくらった苦い経験がある。


 それでも東国原の国政転身騒動で揺れた地元は「自民への嫌悪感」として、いまだしこりが残っており、保守層の投票行動にも少なからず影響を与えることが予想される。


 「こういう展開になると公明党がカギを握る」。中山陣営の幹部は本音を漏らす。選挙区内で約3万票ともいわれる公明票。自主投票を決めた公明党の動きに各陣営とも神経をとがらせ、選挙協力も懸命にアピールする。


 保守分裂は「政権選択」にどんな結果をもたらすのか。特定政党の応援はしないと決めた東国原は「ある評論家が(分裂は)宮崎名物と言っていた。ことさら言及することはないが、伝統的に行われている感じはする」と指摘した上で、こう付け加えた。


 「一つだけ事実を。(過去の)分裂選挙が東国原県政を生んだ」


 保守分裂の合間を縫うように、共産党新人の馬場洋光(40)と幸福実現党新人の鶴丸千夏(44)もそれぞれの支持者をまとめるために奔走している。


       (敬称略)


     ◇


 30日の投開票に向けて連日、舌戦を繰り広げる候補者。注目区の熱戦の模様をリポートする。