糖尿病内科&消化器内科に行ってきた 糖尿病内科篇 の続きである。

 

 

 

絶対HbA1cが7%を超えたと思っていたのに、予想外に6.7%だった。

そのため、「特に食事内容が変わったわけでも、活動量が変わったわけでもないのに、なぜか血糖値が高い日が多くなってしまって困っている。特に、夕食前の血糖値が高いままで、その状態で夕食を摂るから食後血糖値も高くなってしまう。昼食の何時間も後から血糖値が上がってきて、夕食前にピークになった日もあった。これは何が原因だろうか?」と、医師にグラフを見せようと思っていたのだが、なんだか話の流れが掴めなくなってしまった。

 

でも、せっかくグラフをプリントして持ってきたのだ。

医師に見せて、意見を聞いてみよう。

 

グラフは、過去記事で出したやつだ。

(グラフ再掲)

昼食開始を0:00としている。

昼食は、味噌汁(豆腐、玉ねぎ、わかめ、しめじ、まいたけ)、ほうれん草卵とじ、サラダ(レタス、ブロッコリー、ブロッコリースプラウト、ミニトマト、マヨネーズ)、砂肝と長ネギの塩炒め、ホタルイカ(味噌、米酢、ラカント)。
洗い物をすませてから、コーヒー(牛乳)を飲みながらオーツブランパンのアボカドチーズトーストを食べた。

 

これを見た医師は、

「脂質が多いと、血糖値の上昇が遅れることがありますからねぇ」

と言った。

 

まあ、予想通りの回答だ。

脂質で血糖値の上昇が遅れることは知っているし、自分でもこれまで実感してきた。

ただ、わたしの脂質に対するイメージは

「同じ糖質の摂取量の場合、低脂肪だと短時間で爆上がりする。高脂肪だとゆっくり上昇しピーク値は抑制される」

というものだ。

こんな感じ↓

 

(画像は「老化を加速、 万病のもとになる 高血糖 が危ない!」より)

 

脂質が多いとダラダラ血糖値が上がることは、これまでの自身の経験からも理解できるけど、あの食事内容で193 mg/dLまで上がるというのはどういうことだ?

あの食事と同じ糖質量を低脂肪で摂取したら、300 mg/.dLくらいまで上がったのか?

糖質が少ないのに?

そんなアホな。

 

一般的な2型糖尿病患者なら、低糖質で高脂質な食事を摂ると、血糖値はかなりフラットになるはず。それが、ダラダラと193 mg/dLも上がってしまうのは明らかにおかしなことが起きていると思う。だからこそ、どんな理由が考えうるのかを医師に聞いてみたかったのに。

単に「脂質が多いからでしょう」だけでは納得できない。

 

そして、やっぱり!

「栄養士さんと話してみますか?」

と医師が言った。

 

栄養士さんに聞けば、何か分かるのだろうか? 医師よりも血糖変動のメカニズムについてよく知ってるの?

 

前も同じように提案されたことがあるけれど、栄養士さんと話をしても疑問は解決しそうにないと思ったので、そのときは医師の提案を断ったのだった。

でも、今回は栄養士さんと一度話をしてみるのもいいかなと思ったので、「じゃあ、お願いします」と答えた。

 

わたしとしては、次回の診察のあとに栄養指導の予定が入るのだと思っていたので、栄養士さんに見せるグラフをいろいろ用意しよう!と意気込んだのだが、なんと、「この診察のあとに栄養相談を入れる」と言う。

えぇー?急やなー! 栄養士さんって、そんなすぐに都合がつくものなのか。手元には医師に見せたグラフしかないやんか。

ちぇっ、仕方がない。

 

 

栄養士さんは若い女性だった(以下、敬称略)。

5年前の糖尿病教室で講師だった栄養士とは別の人だった。

お互い挨拶したあと、栄養士は「栄養相談を希望されたということですね」と言った。

なので、「いや、自分で希望したというか、担当医に言われたので」と正直に答えた。

そして、現在は

・糖質制限をしていること

・糖質摂取を完全に否定しているわけではなく、少量のもち麦やオートミール、かぼちゃ、根菜、果物などは摂っており、白米や小麦粉と言った精製穀物、砂糖などの精製糖をできるだけ摂らないようにしていること(家での調理にはラカントを利用していること)

・オーツ麦のふすまがメインの市販ミックス粉を利用して、自分でオーツブランパンを焼いていること

・デンプン質でない野菜、きのこ類、海藻類をしっかり摂り、魚(特に青魚)を意識して摂るようにしていること

・調理に使う油はオリーブオイルで、他にアマニ油、ココナッツオイルを利用していて、ω6系のサラダ油は使わないようにしていること(ただし、マヨネーズやツナオイル漬け缶は利用)

・間食は基本的にしないこと、たまに甘いものが食べたいときは、間食ではなく食事の一部に含めるようにしていること

・加糖飲料は一切飲まないこと

などなどを伝えた。

 

栄養士は面食らっていた。

栄養指導が必要な患者(つまり、食事療法について無知な患者)がいると聞いていたのに、えらくこだわりの食事を実践している患者が来たのだから、そりゃびっくりするよね。

自分で低糖質パンを焼いていると言うと、「すごいですね!」と目を丸くしていた。

糖尿病ブログ界隈だと当たり前すぎるのだけど、糖尿病患者でここまで食事を管理している人はそれほど多くはないんだろう。

 

で、そもそも糖質制限を始めたきっかけは、

・最初の入院で1400 kcal、白米140 gと指導されたので、主食のごはんを140 g食べる食事を1年ほど続けていたら、HbA1cが7%前後で下げ止まってしまったこと

・それまでは病院で指導された通りに食前血糖値しか測定していなかったので、食後血糖値を測定してみたら、かなりの高血糖になっていたこと。起床時血糖値は十分低いのにHbA1cが下げ止まっているのは、食後の高血糖が原因だと気づいたこと

・糖質制限を始めたところHbA1cが6%台前半まで下がり、持効型インスリンの単位数も減らすことができたこと

という経緯だったことを説明した。

 

また、

・甲状腺の手術で入院したときは、食後の血統値が上がらないようにと1200 kcal、白米120 gに減らされたが、やっぱり食後高血糖になってしまったので、急遽速効型インスリンを使って対応したこと

のエピソードも話したのだった。

 

長くなるので、次回に続く。