…きてます!
沖縄に"聖地"と名のつく場所は数々ありますけどね、
ここはすごいっすよ!
ものすごい霊的パワーが渦巻いている場所ですよ。
玉陵…。
「たまうどぅん」と読むんです。
ええ、瀬戸内特有の薄い色しただし汁がね、上品な、さわやかな
味と香りを醸し出していましてね。
そこへこのうどん、コシが半端じゃない。しかもつるつると滑らかな
喉越しが最高なんだねぇ!
あの「悪霊島事件」で有名なった刑部島(おさかべじま)の名物ですよ。
金田一耕介が鼻水すすりながら3杯もおかわりしたという、「たまうどん」。
…もうね、ここまで脱線すると後戻りできないんですね。
きっとこの場所の霊力が強すぎて、アタクシのマブイが揺れまくっている
ために、こんな妄想に憑りつかれるんですよ。
気を取り直して、もう一度。
玉陵、「たまうどぅん」です。
第二尚氏歴代の御主加那志前と佐敷按司加那志が眠りについている、
王家の陵墓なんですねぇ…。
この場所を支配しているのは"静寂"です。
今帰仁でジャングル・ブギを歌うように騒がしかったベル星人も、
ふんぎゃゼミも、なぜかここにはいません。
小鳥が控えめに、御寝あそばしておわす御主加那志前の眠りを
妨げない程度に啼いているだけです。
昔の沖縄の葬送の習慣は、"風葬"だったわけですよ。
遺骸を3年ほど安置しておいて、自然と骨だけになるのを待ち、
その骨をきれいに洗骨して、骨壺に入れてお墓に納めるんです。
玉陵は三つの部屋から構成されていて、真ん中の部屋がその
洗骨用の部屋で、両サイドの東西の部屋が納骨部屋になっていると
いうわけです。
ここには第二尚氏初代の尚円王から20代尚典侯爵までの歴代御主加那志前と
佐敷按司加那志その他の王族が眠っているわけだが、半分くらいは骨壺に
御名が記されておらず、どなたの遺骨なのかわからんらしい…。
御主加那志前の墓にしてこのアバウトさ!
さすがうちなーの歴史の重みあるてーげー炸裂である。
「にゃー!
さすがたまうどん、コシが強くて噛み切れにゃいのだー!」
…、ほらほら、なんか屋根の上にいますよ。
悪魔に憑りつかれたドラえもんみたいなのが…。
そうそう、「玉陵の碑文」って知ってるかな?
石碑にね、ここに葬られる資格がある者として9人の王族の名前が
書かれてあってね、この9人とその子孫だけが玉陵に入れると決められ
ているわけさ。
そんで最後にこう書かれてるの…。
「このかきつけそむく人あらハ、てんにあをき、ちにふしてたたるへし」
まぶやぁ~!Σ(゚д゚;)