最近始めた新しいテーマ
往年のレジェンドクラスのバンドやアーティストの、究極の一曲を、歯を食いしばってひとつだけ選ぶ、という企画の第5弾ね
今回は…
ザ ・キンクス
キンクスって、ビートルズが実験性と芸術性に突き進み、ストーンズがサイケ〜ロック回帰、フーが表現主義〜緻密なる構築主義…とそれぞれの進化を遂げる中、キンクスはその激動の60年代後期〜70年代初頭にあって、もっとも、柔らかく…というか、何というか、ふわっとした鈍い進化の歩みをしていたように、僕は感じる
ロックとは、攻撃性、前衛性…と密接である
キンクスだって、もちろんある
そのバンドの代名詞たる超名曲 ♫ユー・リアリー・ガット・ミー は他のどのバンドより荒々しく攻撃的だ
同時期のライバルバンドたちの名曲と比べてみる
ビートルズの♫ハード・デイズ・ナイトやストーンズの♫サティスファクションやフーの♫マイ・ジェネレーション なんかにも引けを取らない
…が、キンクスはどこか柔らかくてアンニュイなる世界へと漂って行く
それは非常に滑らかにして棘のないレイ・ディヴィスの声のトーンの影響も大きいとは思うけど、なんというか、外世界より内世界へとその探求の矛先が向いているように僕は感じる
で、僕はキンクスのそんな個人的な感覚に親近感を覚え、憧れ、抱きしめたくなるのだ
で、僕が墓場に持って行くなら…の、キンクスの一曲は…
とりあえず、みなさまがとっつきやすいように当時のスタジオライブ映像貼りましたが、やっぱり、僕が選ぶのはスタジオ版かなぁ
いやぁ、♫アフタヌーン・ティ という名曲と悩んだんだけど、こっちにしました
1967年のアルバムに収録されてます
激動のロック革命期にあって、この、非常に内省的なる静なる世界への探求はこの時代にあってキンクスがもっとも心地良い境地に辿り着いてくれたなぁ、と、常々感じている
先に比べたレジェンドバンドたちと比べると、ちょっとキンクスの評価は低い感じあるけど、僕の中では互角であります
ロイヤルミルクティーの芳香と甘さを堪能しながら聴きたくなるロック…は、やはり、ザ ・キンクスなのだ
思春期の青年、孤独と幻想、その浮遊感…
どこか懐かしい甘酸っぱさも漂う
僕の中のキンクスのピークはこの一曲かなぁ、と
♫ローラ と、♫ヴィクトリア と、♫バック・イン・ザ ・ライン と、♫アルコール と、♫セルロイド・ヒーローズ の間で悩みました
やっぱり、やたらと親近感のわく、この詩的な柔らかさこそは、キンクスが最初に到達した世界観であり、境地だと思います
ん〜
ビーチボーイズの名盤「ペット・サウンズ」とも多少被るかも知れないけど、僕はそういう意味合いではキンクス派なんだよなぁ〜
さて、今日はこの ♫ウォーター・ルー・サンセット を聴きながら、懐かしい悶々としていた学生時代の、あの、窮屈にして果てなく夢の可能性を秘めていた感覚に浸ろうかなぁ〜
ややや
はずい
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