>プロボクシングの天笠尚(29=山上)がIBF王座獲得を視野に入れた。
昨年大みそかにWBA、WBO世界スーパーバンタム級王者のリゴンドー(キューバ)からダウンを奪うなど善戦し、この日は地元の群馬・太田市役所を表敬訪問。
次戦について「IBFフェザー級王者に挑戦する話がある。6月をメドに交渉してもらっている」と階級を戻しグラドビッチ(ロシア)を標的にしていることを明かした。今月中に走り込みなどをこなし、来月からジムワークを再開する予定だ。
…世界歴代屈指とも評される、キューバの至宝と謳われた五輪2連覇の無敗世界チャンピオン、ギジェルモ・リゴンドーに挑み11R終了TKO散るも、しかし、ダウンを2度奪って奇蹟の大番狂わせに肉薄したのは、みなさま御存知の、元日本&東洋太平洋フェザー級チャンピオンの天笠尚選手でありました
さて、試合後の談話を読むと、負けてしまったが、でも、試合が決まってからずーっと楽しかった、という言葉に出くわした
‐‐‐人生で1番楽しかった
おお、この言葉のなんたる神々しき響き…
どうですかぁ?
僕は43年生きてきましたが、さて、自分の人生のハイライトはあの場面だ…って言い切れる局面があるかといえば…
ううう
すいません、浮かばない…
強いて、強いてあげれば…
麻雀で親の字一色大四喜のダブルの96000点を上がった瞬間かなぁ…って、あぁ、なんて嘆かわしいじゃぁありませんかっ!!
とほほ… 最高に情けない
ってことで、僕のどうしようもない人生のハイライトはさておき、天笠選手はこの大晦日の命懸けの怪物退治の経験を通じてかな~り成長されたと思いますねぇ
これは間違いない
ボクシング技術に直接反映されるかどうかはよく分かりませんが、しかし、闘魂の燃焼と、それが観客や支援者に通じる喜びを肌で知ったことは、かなり大きいんじゃないかなぁ?
言い方は悪いですが、「無名」なる日本チャンピオン、「無名」なる東洋太平洋チャンピオンから踏み出し、国民的規模でその命懸けを『捨て身』で体現し、その反響を肌で感じられた喜びは何物にも変えがたい経験となっているでしょうねぇ
そう、軽量級歴代最強と評される、あのローマン・ゴンザレスを潔く迎え撃って凄惨なる最後に散った八重樫選手も然りですが、ボクシングに負けるも、しかし、『男の勝負』には勝った…といえるのではないか?
こういうギリギリの戦いに身を投じる勇気のことを、『カッコイイ』と呼ぶのでありますねぇ
今、ボクシングファンのみならず、一般視聴者も知ってしまいましたね
---限りなく勝算を高めたマッチメイクによる世界タイトル獲得や防衛の『無益』と『不毛』を…
天笠選手や八重樫選手の勇気と激闘を穢すような例えを列挙するな…という声が聞こえてきそうですが、敢えて、ズバリ、書かせていただきます
亀田兄弟に代表される愚鈍の極みと下劣、井岡選手に見受けられる打算と敗退の惨め…
…など、僕はもう観たくないのであります
敗れてなお、しかし、漢を上げたボクサーたちがこれだけ賞賛される…ということが本当に嬉しい
これが真っ当なる評価であるべきなのです
もっともっと強敵に挑む…ことの崇高を尊ぼうではありませんか!!!
どうか、2015年もそのような『魂を揺さぶる名勝負』がたくさん生まれ、そんな勝負に挑んだ勇気あるボクサーたちの命懸けの闘志が、多くのみなさまの心に深く刻み込まれますように…と願っております
御愛読感謝
つづく